ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

テラスケール研究会終了

ようやく終わりました。盛況な研究会でした。手厚く手伝ってくれた秘書さん,そして,この3日間まるまる手伝ってくれたATLAS大阪のメンバーに大きな感謝です。

なかなか落ち着いて講演者の話を聞く時間がありませんでしたが,今日はN大のHさんの話を全部ではありませんがだいぶ聞くことができて,SUSYの現状を自分の中でだいぶ整理して理解することができました。秋の学会のシンポジウム講演をしたときに言いましたが,天の邪鬼の私は,SUSY危うしと言われている今になって,というかそういう状況になったからこそ,前よりもSUSYに興味を持ち始めています。特に,実験屋的思考中心の私は,単に重いところへ行くというよりも,SUSYの質量が縮退してるなどして実験的に探索が難しい領域に興味を持っています。加えて,自然が人間の思い通りの構造をしているとは思えないタイプなので,少しくらいのチューニングはあまり気にせず探索すべきと考えています。もちろん,naturalnessがSUSYの大きな動機になっているのは間違いないのですが,いつも言ってるように実験屋は自然に対するバイアスをなくして実験することが重要だというのが私の持論です。

加えて,やはりヒッグスの精密測定は最重要です。よく言われているように,今のところ標準模型を超える物理への窓はヒッグスだと思うので,その窓をくまなく調べるのは,調べてみても何もない可能性もありますが,エネルギーフロンティアをやってる人間の使命のように感じます。

参加して下さった方々,そして手伝ってくれた人々,ありがとうございました。

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新学術研究会2日目

秘書さんをはじめ,ATLAS大阪グループメンバーのサポートのおかげで,新学術研究会はなんとか2日目を迎えました。今まさに研究会が進行しています。運営者的には,金の受け渡しの生じる今日の懇親会を乗り切れば,明日は惰性で切り抜けられるのではないかと読んでいます。というわけで,運営者としては研究会の山場を迎えています。

その一方で,ここ3日間は,研究会とは直接関係のない会合のアレンジや,全く関係ない会合に参加したりもしているので,私の処理能力を完全に越えた仕事量になっています。

ところで,今日の午前中は自分たちの研究に最も関係の深いシリコン検出器関連のセッションでした。遅刻してくる講演者がいてハラハラしましたが,トークは皆面白く,研究会として良いセッションになっていたようです。

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Csのピークか

新学術研究会初日の今日はなかなかにツライ1日でした。。。

忙しくて発狂しそうでしたが,1つ非常に嬉しいことがありました。研究会とは全然関係ないのですが,4年生が見ようとしていたCsのピーク(らしき)ものがようやく見えました。これが見えなければポジトロニウムどころではなく,なかなかそこまで辿り着かないのでどうしようかと気をもんでいましたが,それらしきピークがくっきりと見えました。

今4年生にメールを書いたところですが,宇宙線で求めたエネルギーの較正結果を使って見えたピークのエネルギーを確認すれば,私の役目は一段落といったところです。研究テーマを遂行するために準備したセットアップでなんとか研究を進められることが確認できたことになるので,あとどれだけやるかは4年生次第。そういう意味で肩の荷が下りた感じがします。いやー,よかったよかった。

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準備遅れ

明日からの研究会の準備は,思っていた以上に遅れています。直前の2日間に午後まるまるの授業があったのはやはり影響が大きかったです。TAの人に任せて色んな準備をしてはいたのですが,それでも,色々な対応が完全に後手にまわっています。特に影響の大きかったのは,コーヒーの準備の初動が遅れたことです。規模の大きな研究会なのでサーバーなどを業者から借りなければならないので,もっと早くに手配をして,サーバー以外の付属品で必要なものを揃えておくべきだったのですが,その手配が遅れたために今日は色々な人に迷惑をかけながらその準備を間に合わせました。というか,それで間に合っていればよいのですが,という素人な対応になってしまっています。

準備の一環として,研究会の最中に行われる別の委員会のためのテレビ会議のセットアップの試験もしたのですが,そのシステムがすぐに動かないのにはイライラしました。どっかの会議室にあるセットアップを変更したら,常識として元に戻して欲しいのですが,残念ながら元に戻さない人が多いのは事実です。普段使っている,私のオフィスの向かいにあるシステムでも設定が変わっていてイライラすることありますし,CERNのテレビ会議室でもしょっちゅうイライラします。ですが,今日の設定の変更の仕方はかなり普通ではなく,復旧するのに時間を使ってしまいました。って,実際には大した時間ではないのですが,5分で全てのチェックを済ませようと思っていたので,設定を元に戻すために使った余計な時間が非常に長く感じられました。

その不思議な設定というのは...言葉で説明しようとしましたややこしいので,結論だけを書くとこんな感じです。

テレビ映像入力1---テレビ会議システム映像出力
テレビ音声入力1---別システム音声出力
テレビ映像入力2---別システム映像出力
テレビ音声入力2---テレビ会議システム音声出力

そりゃー,音声は出ないはずです。あるいは音声だけしか出ないはずです。ケーブル全てをトレースできればわかる問題ではあるのですが,まさか上記のような状態になっているとは思っていなくて,どっかが抜けているんだろうくらいの先入観から調べ始めたので,正しい状況の理解に到達するのになかなか時間がかかってしまいました。ついでに言うと,ケーブルにはカバーがあるので全てをトレースするのが難しいんですね。だからこそ,どっかが抜けていないかをまずは確認したのですが。

しかし,映像と音声の入力(あるい出力)を別々の入出力系統に入れるような設定が必要になることあるのですかね。普通に考えると後で使う人への嫌がらせとしか思えません。超忙しいときだっただけに,相当イライラしました。。

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長い一日...じゃなくて二日

昨日は長い1日でした。朝イチの飛行機でKEKへ行き委員会。帰りは最終の飛行機。どこもかしこも家族連れとバカでかい荷物あるいはお土産を持った人が多くて,いつもよりも移動に疲れた長い1日でした。そういう人たちに遭遇して初めて気づきましたが,連休の最終日だったのですね。仕事で移動してる人の混雑と違って,本来待つべき必要のないところで待たされることが多くなるので,せっかちの私は精神的に疲れます。

そんな長い1日の翌日の今日もまた長い1日になることが確定です。午前中は研究室のミーティング。午後はまるまる授業。授業を終えた直後にATLAS大阪グループのミーティング。そして締めは23時過ぎからのTV会議。先日行ったビームテストの簡単な報告を要求されていて,サボることができません。その準備をしないとなりませんし,明後日からの研究会の様々な手配もあって,長いだけでなく極めて濃密な1日に今日もなりそうです。

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観測ではなく再現

もうだいぶ前の話になってしまいますが,ICFAセミナーに出席するために中国へ行ったときのこと。KEKの理論屋のOさんと雑談していたときに彼が言ったことが印象に残っています。

ICFAは,前にも書いた通りInternational Committee for Future Acceleratorsの略です。つまり,加速器実験の将来計画を世界的に調整・協力していくための委員会です。ところが最近は非加速器実験もICFAの守備範囲(?)となり,それは別に悪いことではないと思うのですが,議論する対象としては加速器実験よりも非加速器実験のほうが多いのではないかと思うくらい加速器実験以外のテーマが多くなってきています。LHCがバカでかいプロジェクトの上,欧米の高エネルギー物理業界はLHC比率が高いので,人数という意味では加速器実験に携わっている人の比率が今でも多いのだと思いますが,それにしてもセミナーでは非加速器実験ばかりでした。まあ,セミナーの中身については,ICFAセミナーのことを書いたエントリーでも言ったように,中国主催だったので無茶苦茶なバランスだったということはありますが。

とにかく,最近の素粒子物理業界はダークマターにダブルβ,さらに宇宙に接近した分野の比率がどんどん大きくなっています。そんな状況を揶揄してOさんは「人類はもう自然を再現するのを諦めてしまうのか。自然を観測するだけなら過去何千年もやってきた。自然を宇宙の誕生初期を人類が再現できるようになってまだ数10年しか経っていないのに。」と私に熱く語ってきました。いやー,カッコいいと感動してしまいました。Oさんはいつも熱く素粒子物理を語り,夢を語る人なので,彼の話を聞くのは楽しいのですが,今回もまたやられました。

そうなんですよね。ついこの前の公開講座でも質問されましたが,宇宙の誕生直後10^{-10}秒後の世界のことを説明しても普通の感覚なら信じられません。私が宇宙天文の話を聞いてもあまり信じないのも同じ感覚です。でも私たちが自信を持っているのは,加速器実験により仮説を検証可能,自然を再現して何度も繰り返し確認しているからです。宇宙や天文の人には反論されると思いますが,私個人の感覚としては,観測は状況証拠で,実験は直接証拠です。別に加速器を使わなくても実験はやれますから,たとえばダブルβとかは加速器の代わりに線源を使った実験なので,そういう意味では加速器でなくてもよいのですが,実験というのは観測よりも一段深く突っ込んだ検証方法だという感覚を持っています。

しかもその実験方法が,自然に存在する何かを使うのではなく人類の英知を結集した加速器で行うというのは,人類がまさに自然を再現しているという感じがしてカッコいいなと私なんかは思ってしまいます。というか,たぶん大昔に,素粒子物理が何かという話を聞いたときに感じたことです。でも,最近はそういう感覚が薄れていました。そこにOさんの熱い語りを聞き,よく使われる表現ですが,忘れていたことを思い出した気がしました。いやー,Oさんカッコいいです。

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来週また研究会

先週のFPGA講習会が終わったのも束の間,来週また研究会があります。ATLAS日本グループが主体となっている新学術領域テラスケール研究会です。

FPGA講習会は実習形式だったので少人数でしたが,今回のは逆に大勢の参加が予定されています。登録されている人数が100人を超えました。全く同じ時期に,理論の研究会が島根で,私も絡んでいるSOI関連の研究会が金沢であり,参加者が少なくなってしまうのではないかと心配していましたが,それなりの人数を集めることができそうでよかったです。

こういうのを準備していていつも思うのは,同じような企画が前にあったかどうかによって,準備の大変さがそれこそ桁違いになります。研究会の準備は基本的に同じようなことをすればよいので,本当にローカルに準備することの違いは大差ないのですが,研究会の性質によってやり方をどうすればよいのか変えなければならないところがあって,もし前例があればその取り扱いは前に倣えでラクチンなのですが,そうじゃないと色々と考えないとならないことができて面倒です。たとえば,懇親会をどういう場所でやり,どういう値段設定にするかとか,休憩時の茶菓子代をどうするのかとか,あるいは今回は学内だったので必要ありませんが会場費が必要なときは,それを誰がどういう財源から出すのかとか,まあ主に金関係なのですが,決めないとならないことがちょこちょこあって,それを世話人の間で相談してイチから決めていくのは結構面倒です。

今回は同様の研究会が過去に開催されていたので,色々なことを前に倣えでやっています。N大のTくんから色々と教えてもらって,私自身が自分で頭を使うところはほとんどなく準備ができています。加えて今回は(も),秘書の人に実務面でサポートしてもらっているので,人数が多い割には楽させてもらっています。

研究会の準備に限らず,何事も一番最初にやった人と二番目の人とでは苦労が桁違いなのに,二番目くらいにやったほうが上手くいったり,あるいはメジャーになったりするので,大きな果実を得ることができるのは二番煎じ,三番煎じだったりすることってありませんか。戦国好きの私がすぐに思い浮かべるのは,三英傑です。実際には3人が突出していて大改革を行ったわけではなく,時代が徐々に動いているところにそれぞれの役目を果たしたのが信長,秀吉,そして家康だったのでしょうが,世間の(そして私の)イメージ的には前任者2人の功績を上手く拾えたのが家康ということになっています。

三英傑はあくまでたとえの一つですが,世の中にはそういうことってよくある気がします。私は性格的に,最初の突破口を開く人を評価,あるいはそういう人間になりたいと思っているのですが,世の中は先陣を切った人,種を蒔いた人が必ずしも果実を得ることができないのはツライところです。

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論文賞二冠

CERNに常駐してヒッグス解析を進めているポスドクのYくんは,解析を頑張っているだけでなく,現地にいる学生の面倒をみてくれたり,大人の私が知っておきたいけど実験現場にいないのでわからない,そういう貴重な情報を教えてくれたり,と,期待に違わぬ大活躍をしてくれています。昨日も,学生のIくんの解析方針に関わる重要な情報を教えてもらい,九死に一生を得ました。って,そこまで大袈裟ではありませんが,私の中では本当に助かりました。

そんなYくんは,実は栄えある二冠王です。このブログで記事にしていませんでしたが,博士論文で今年度の高エネルギー物理学奨励賞を取りました。春の学会ではそれに関連した招待講演があります。ATLAS大阪関係者では,昨年度のHくんに次ぐ快挙です。本当にめでたい。

しかも,Yくんは修士論文で測定器開発修士論文賞(名前間違っているかもしれません)も受賞しています。数年前からKEKのMくんの提案で始まった修士論文賞の第1回の受賞者なのです。修論と博士論文,その両方で賞を取っているという人はあまりいないのではないでしょうか。というか,修士論文賞の歴史が浅いのでそういう機会に恵まれている人がまだ少ないということはありますが,それにしても,二冠王というのは見事です。

加えて,私にもちゃんと意見を言ってくれますし,酒も大好きですし,これからの成長が非常に楽しみです。

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様々な研究

ちょっと前に何かの本で読んだのですが,人間の生体リズムは1日の周期が25時間程度というのは昔の研究に基づいた話で,最近(と言っても2000年前後)の研究ではかなり高い精度で24時間に近いと考えられているとか。実験の色々な系統誤差あるいはバイアスをなくすための工夫が重ねられた結果,どうも24時間に相当近いらしいという結果が出ているそうです。本当のところどうなんだ,というのは私は専門家ではないのでわかりませんし,生体って素粒子物理学とは真逆の複雑系ですから相当に難しい問題なのだと思いますが,1日の周期25時間というのは,なんとなく人間の願望というか言い訳というかが入ってる気がしてなりません。朝もう少し寝たい,と誰もが(きっと)思っているところをくすぐってるだけなのではないかと前から思っていたので,最近は24時間説が優勢という話を聞いて,私は24時間説に傾いています。

それはさておき,生体のリズムでよく話題に上がるのが,時間の感覚です。年をとると時の経つのが早く感じられたり,酒を飲んだ時も時間の経つのがあっという間です。これを説明しようとするとすぐに思いつくのはクロック仮説です。脳内にも基準クロックがあって,そのクロックの速さが子供の頃は速いけど年をとるにつれて段々遅くなってると考えるのは,デジタル回路を扱っている人間なら誰でも思いつくことです。こんな話題を酒飲んだときの与太話としてよくしていますが,まさにこういうことを研究している人に先日のFPGA講習会で会いました。

その人いわく,確かにそういうクロック仮説はあるのですが,決定版というわけではなく,様々な説があるとか。そして,その人たちのグループは別の仮説を立てているのだそうです。その仮説については説明が面倒なので勘弁して欲しいということで,別のわかりやすい話題を提供してくださったのですが,時間の感覚という誰もがふとなんでだろうと思うことを研究している人がわりと身近にいることがわかり,なんだか嬉しくなりました。

代わりに彼らが今やってる実験というのがまた面白いので紹介します。

人間の触覚に関わる研究で,右と左をどうやって,どのように認識しているのか調べるため,目隠しをした状態で右手と左手に何らかの刺激を与えます。普通の状態だったら当然左右を正しく認識するのですが,手を交差してもらうと,左手への刺激を右,右手への刺激を左と答えてしまうようになるのだそうです(正確には,統計的にそういうことが多くなるということなのだと思いますが)。つまり,右と左は手(や足)といった感覚器に備わっているというより,脳内処理の結果で,手を交差していることを認識している脳は,手を交差した瞬間にどちらが右,あるいは左なのかの認識に対する補正を入れていることになります。

さらに,このモデルを検証するには,手に何か棒のような物を持たせて,その棒に振動を与えて右か左かを判断してもらいます。その棒を交差させた場合,交差していることがわかっているかわかっていないかで回答にどういう違いがあるか,また,手を交差させた上で棒も交差させるとどうなるか,等々を今実際に実験しているのだそうです。左右をひっくり返すようなメガネを使ってもらうと,数日するとそれに慣れてしまい問題なくなる,という話と根本的には同じような話で,感覚器からの情報を脳がどうやって処理しているのか,較正や補正をどう行っているのかという研究なんでしょうね。

研究費をどうやって取ってくるか,学生にどうやって研究テーマをこなしてもらうか,グループ内の政治などなど,仕事として研究をしていると研究そのものの面白さ以外の部分で苦労しますが,そういう苦労のわからない全くの他分野の人から聞く研究の話って,本当に面白い時があります。今回のこの話もそういう類いで,きっと研究を進めるには多くの苦労があるのでしょうが,研究内容は普遍的な素朴なテーマで非常に面白そうな内容でした。素粒子物理学なんてやってるから余計に共感するのかもしれませんが,普遍的で誰もがなんでだろうと感じるようなテーマというのは,分野を問わず非常に面白いと感じてしまいます。

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FPGA講習会終了

大阪でのU教祖様の布教活動が終わりました。講習会全部を通して参加することはできませんでしたが,それでも,Uさんの話は興味深いですし,FPGAの人気が高まってるのがよくわかりました。私もISEさえあんなに複雑でなければ,色々遊んでみたいところです。と,去年講習を全部受けた後に思ったのと同じ感想を今回も持ちました。2回目だったせいか,去年よりも内容の理解度は深い気がするのですが,いかんせん,あのISEを使いこなせるようになるとは思えません。タイピングをひたする続けるとブラインドタッチができるように,意識しないでも手が動くくらい反復訓練しないとならないのでしょうね。しかし,もしそこまでやったとしても,学生ほど速く習得できるとは私には思えません。学生の学習速度の速さはやはりたいしたものです。

何人かの例外を除き,参加した人たちの反応も概ね良く,今回の布教活動も成功だったのではないでしょうか。特に,すぐに具体的に作りたい電子回路がある人たちは非常に熱心でした。FPGAやってみたいけどとっつきにくかった,でも今回の講習会で最初を踏み出すことができた,と語っていた人の言葉に代表されるように,最初のハードルがなかなか高い(けれでもFPGAをやりたいという需要は多い)ので,今回のような講習会を受けてみたい人,学生に受けさせたい教員は多いのでしょうね。来月は九州大で同様の講習会がありますし,来年度もまた全国各地で講習会があるのではないかと思います。興味がある方は「Openit」とぐぐってみると,様々な情報を集められるのではないかと思います。

しかし,今週は怒濤の一週間でした。先々週は中国,先週はCERNと出張続きだったのに,今週は息をつく暇なくびっちりと授業に公開講座,そして講習会と続きました。来週は少しはゆっくりしたいところです。

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公開講座無事終了

昨日の公開講座はなんとかつつがなく終えることができました。参加してくださった方々にお礼申し上げます。

忘れ物をしないように注意うんぬんと昨日の朝書いていましたが,昼飯を満足に食べる時間もないくらい,授業の準備に抜けが生じてしまうくらいやるべきことが詰まってしまったため,あらかじめ準備なんてできなくて,結局,忘れ物をしてしまいました。講演会に行くときは必ずバックアップを複数のメディアで持って行くのですが,それを忘れてしまったのです。。。こういうことは滅多になくて,というか初めてだったので,いやーな感じがしていたのですが,何も問題なくスライドを見せることができてよかったです。

もう一つの心配事だった時間配分は,まあまあに割り振ることができ,途中に何度か質疑応答の時間を埋め込みましたが,だいたい思った通りの進行をすることができました。ただし,話を聞きに来てくださった方々の興味の中心を若干見誤っていたようで,ヒッグスの話をおもいっきりメインにしていたのですが,素粒子物理学のイントロダクションをもう少し長く丁寧にやったほうがよかったかもしれませんでした。特に,配布した資料は,素粒子物理学一般のイントロダクションだったらどこにでも転がっているからと思い,ヒッグス関連の話ばかり書いていたのですが,少しはイントロダクションを入れておいたほうがよかったみたいでした。何回ものシリーズにわたる公開講座なので,素粒子物理学に興味がある人ばかりというわけではなかったようです。

それでもまあ,多くの人から様々な質問をしてもらったので,多少は満足してもらえたのかな,という希望的観測をしています。いつものように,講演がオフィシャルに終了した後も30分ほど質疑応答でした。

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本日公開講座

今日は中之島にて行われる大学の公開講座の講師役をやりに行ってきます。開始時間が18時半。でもそのまえに3年生の物理学実験という授業があり,それを終わらせてから速攻で現地に向かいます。それでもギリギリなので,早めに持ち物の準備をしておき忘れ物がないようにしないとなりませんね。

今週はさらに,明日明後日の2日間FPGA講習会があります。KEKの教祖Uさんが布教活動に来るのでそのお手伝いです。ちょっと前にも書きましたがこの講習会を大阪でやるのは今回で3回目で,参加者が高エネルギー物理,あるいは原子核という近隣分野だけでなく非常に幅広い分野から集まっています。FPGAの需要の大きさと,この講習会が定着しつつあること,そして教祖の宣伝活動が実を結びつつあることがわかります。

話を戻して公開講座。最近はとある事情によってアウトリーチの講演をあまりやらなくなっているので,年に3,4回程度の頻度でしか講演をしなくなっています。話す内容はできあがっていますが,しょっちゅうやらないと時間配分を自動調整する能力が落ちてしまうので,今回もそれがちょっと心配です。ちなみに今回は90分。大学の授業と同じ長さで,集中して人の話を聞くのには無理があるくらいの長さです。途中でペースを落とすところを何箇所か作らないとなりませんが,そのペース配分の勘がにぶっていないことを祈ります。

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日清ATLASヌードル

子供と日清カップヌードル博物館へ行き作ってきました。

カップヌードル1
カップヌードル2

好きなスープ(たしか,普通の醤油(?)味と,シーフート,カレーの3種類から)と好きな具材を選び,カップヌードルのロゴしか入っていない容器に好きな絵を描き,その容器を使ってパッケージングしてくれるというお遊びがあって,それをやってきました。何を描くか考えてなかったので,唯一とっさに思いついたのがATLASのロゴだったのですが,絵心のない私ではこれが精一杯でした。。。

むっちゃ上手か,むっちゃファンキーのどちらかだとよかったのですが,中途半端で面白みのないものになってしまいました。飲み会の余興で,お題を決めてみんなで絵を描くという遊びをたまにやります。そのときに私の書いたプーマのロゴや,ミッキーマウスなんかだと,物凄い迫力があったのですが,今回のはパンチ不足でした。

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ビームテスト終了

今頃になって書きますが,ATLAS大阪グループを中心に準備を進めていたテレスコープおよび関連DAQシステムのビームテストは,今週の月曜日に終了しました。ビームテストに参加した学生とは入れ替わりになったため,詳しいことはまだ聞いていませんが,受験とかと同じで,時間をかけて準備してきた部分はそれなりに動きましたが,やっつけで準備した,あるいは現地でなんとかしようとしたところはあまり動かなかったし,トラブルも多発したようです。まさに,備えあれば憂いなしです。

今回のビームテストでは,試験に使った器材はもちろんのことノウハウも含めて,ATLAS大阪グループの先輩たちから継承された技術や経験によるところも大きく,ここ何年かかけてグループとして蓄えてきた力を発揮したという感じがします。試験の結果はともかく,自分たちのグループが大きく成長していることを実感できて嬉しいかぎりです。

テストの中心であったテレスコープとDAQはもちろんのこと,こういうときのために準備してきたファイバートラッカーが役立ったようでよかったです。直接の責任者Wくんの努力はもちろんのこと,MPPCの読み出しボード開発から数えると,上で書いたことの繰り返しですが,長い時間をかけて準備してきた成果がどーんと表れました。

これから,試験結果を整理して,次にやることの洗い出しをしなければなりません。何をやるべきか今ひとつハッキリしていなかった部分がビームテストをやることで明らかになったのも大きな収穫です。

参加した方々,どうもお疲れさまでした。

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CERN新所長

CERNの新所長が決まりました。ファビオラでした。ATLASの前スポークスパーソンのイタリア人女性です。思うところは多々ありますが,ここではちと書けそうにありません。

CERNのほうは順調に(?)新しい所長が決まりましたが,KEKのほうはどうなってるんでしょうね。8月くらいには決まってるはずだったのに,未だに発表されていません。それに伴って素核研の新所長もまだ決めることができなくて,ということは,さらにその下流で決められないことがあって...となって,様々なところで影響が出ているようです。何をもめてるのか知りませんが(噂は聞いていますが),早く決まって,決めて欲しいものです。

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今月もCERNというか映画紹介

北京から帰った直後なのですが,日曜からまたCERNに来ています。先週の北京出張は基本的にセミナーで人の話を聞いているだけだったので楽な出張でした。なので,連続の出張でも体力的には楽かと思ったのですが,年のせいなのか,あるいは今回の移動では各所で飛行機の乗り継ぎが悪く25時間強もかかってしまったからなのか,とにかく,体の色々な部分がこりまくっていて全身マッサージを受けたい気分です。

それはさておき,今回の日本→ヨーロッパの移動中の飛行機で見た映画2本がなかなか秀逸でした。鶴瓶主演の「ディア・ドクター」と,唐沢寿明主演の「イン・ザ・ヒーロー」,どちらも非常に面白かったです。前者は内容的には色々考えさせられる部分があり,かつ,構成・脚本,出演している役者の技量,全てが高いクオリティで筋書き自体はわりと単純なのですが,ぐいぐいと引き付けられる感じの2時間でした。

後者の話は非常に単純。ネタ的にはよくあるもので,私みたいな単細胞の人間以外にはウケがよくないかもしれません。一言で言うと,夢に向かって頑張る,というロッキーみたいな内容で,これで泣ける人間はあまりいないかもしれませんが,どんな映画でもすぐに泣けるという特技を持っている私の涙腺はかなり緩みました。ちなみに,はい,ロッキーも単純ですが大好きです。最近はとみに,何かに向かって一生懸命頑張る,という単純なストーリーで泣けるようになっています。ははは。

しかし,これだけ出張が続くと,内容豊富なJALのエンターテイメントシステムでもさすがに飽きてきます。映画は見たものばかりになってしまいますし,数独などのゲームも飽きてきてしまいます。帰りはもはややることがなさそうで不安です。横にならないとほとんど寝られないので,そこがつらいところです。

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中国雑感

[以下は10月30日に書きました。]

北京から戻って来ました。今日は中国で感じた雑感を幾つか。

一番印象に残っているのは,中国の人の親切さです。無愛想だし,日本人から見ると極めてマナーが悪く感じますが,1対1でのやりとりのときは,多くの人が非常に親切にしてくれるというのが心に残りました。中国に行ったのは2回目で,前回はもう20年近く前になるのですが,そのとき受けた印象と同じ印象を受けました。片言の英語さえ通じなくて言葉の面では不自由だったりするのですが,どこへ言ってもその辺にいる人が深切なので身振り手振りでのコミュニケーションも楽しく,今回もまた楽しく旅行をすることができました。

それなのに,国の政策として反日感情が煽られているというのはときどき感じて,それは残念でした。富裕層への反感や,政府に対する不満のガス抜きとして,反日以外のものはないのですかね。

次に印象に残っているのは,人の多さです。どこに行っても人は多いし,車の込み具合というのは本当に酷いです。地下鉄もラッシュアワーは混雑が酷いらしいですが,その時間帯に地下鉄を利用する必要がなかったのは幸いです。それでもなんというか中国の人のアグレッシブさに負けないようにしないと,たとえば電車から降りようと思っても,誰もが降りる人を待たずに我先にと突進してくるので,こちらも負けじと人に突進して行かなければならないのは中国の醍醐味(?)でしょうか。

それから最後にPM2.5。噂には聞いていましたが,なかなかのものでした。煙草を吸ってる人に比べたら大した問題ではないのかもしれませんが,長いこと住んでいたら徐々にダメージを受けても不思議ではない感じがしました。私はあまり喉とか痛くならないほうなので,数日滞在したくらいでは何も感じませんでしたが,喉がイガイガすると言ってる人たちもいました。近くを見てる分にはあまり感じませんが,ちょっと遠くを眺めると,そんなに距離的に離れていないビルが霞んで見えないのは,ニュースでやってる通りでした。

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10月28日分

[以下は10月28日に書きました。]

26日分エントリーでは「各分野のリーダー格の人が話をするので,普通の国際会議よりも有名人の話を聞く機会が多いという意味では貴重です。」と書いたのですが,そうではない場合も結構多いことがわかり,玉石混同というのがここ2日間セミナーに出た感想です。講演者はホストしている人たち,今回の場合だとIHEP,が中心になって選ぶのですが,そこに中国特有のバイアスが強く働いていいるようです。また,世話役となっているIHEPにかなり気を遣ったプログラムとなっていて,高エネルギー物理の世界の動向を俯瞰してバランスを取るというより,IHEPがやってる分野にかなりの比重を置いたプログラムで,私にとってはちとプログラム的に厳しいものとなっています。ハドロンスペクトロスコピー,QCD,flavor physicsの割合が極度に大きく,エネルギーフロンティアが少な過ぎです。

と,セミナーのこれまでの感想を書いていますが,セミナーよりも私にとって印象深いのは,中国のネットワーク事情です。噂には聞いていましたが,グレートウォールが存在するのですね。しかも不思議なのは,繋ぐネットワークによって行けるところが微妙に違います。たとえば,googleには基本行けないのですが,ネットワークによっては香港googleに飛ばされたり,あるいは,gmailに到達できるネットワークとそうでないネットワークが明らかに存在します。どうも,IHEPのネットワークにMACアドレス付きで登録したネットワークの方が行ける範囲が広くて,ゲスト用のパスワード認証だけで入れるネットワークの方が行けるところの制限が大きいようです。

また,最終的には到達できるサイトも,たぶん検閲してるのだと思うのですが,繋がるのに異常に時間がかかるサイトがあります。ネットワーク自身の速度は速いのに,特定のサイトに行く時は異常に時間がかかります。そうそう,大事なことを書いていませんでしたが,私のブログを載せているFC2には全然アクセスできません。タイムアウトになるのではなく,繋ごうと思ってクリックした瞬間にブラウザから接続不可能というメッセージを貰ってしまいます。

ということで,せっかく書いてもブログにアップロードできないので,今は下書きをテキストで保存しています。大阪に戻ったらまとめてアップロードするつもりです。

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