ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

中国訪問(10月26日分)

日曜から昨日まで中国に行ってましたが,かの有名なグレートウォールでこのブログにアクセスできなかったので,向こうで書いていたネタをぼちぼちアップロードしていきます。

[以下は10月26日に書きました。]

中国の高能物理研(Institute of High Energy Physics Chinese Academy)というところに来ています。我々の世界では通称IHEPと呼ばれていて,中国の高エネルギー物理の総本山です。ICFAセミナーと呼ばれる,国際会議では正式にはないかもしれませんが,会議に出席するためです。

ICFAというのはInternational Committee for Future Acceleratorsの略で,その名の通り,この業界のお偉いさんが高エネルギー物理の将来を考える,というものです。この委員会のチェアはだいたい,FNALとかKEKとかまあデカイ研究所の所長が大抵やっていて,私みたいな下っ端は当然委員ですらありませんが,ICFAセミナーというのは何年かに1回(3年に1回?)やっていて,今回で私は2回目の参加になります。

高エネルギー物理関連の幅広い分野からトークがあり,各分野のリーダー格の人が話をするので,普通の国際会議よりも有名人の話を聞ける機会が多いという意味では貴重です。ただ,今回は学生たちがCERNでビームテストをやっているので本当のところそっちへ行きたかったのですが,ビームテストをやるのは比較的直近になって決まったこともあり,予定を変更することができず,セミナーに参加しているというのが正直なところです。でも,来てしまったからには,色んな人の話を聞いて勉強するつもりでいます。

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CsI磨き

4年生の卒業研究のためにCsIを準備していることは数日前のエントリーで書きました。今日はその後の進捗(?)状況です。

元々付いていたピンフォトを無理矢理剥がして使えるかどうかみてみたところ,見た目結晶にダメージはなくそのまま使えそうという感触を得ました。ただ実際には,CsIとピンフォトの間にアクリル(ルーサイト?)らしきものがあることが判明。そのアクリルはCsIに接着してあり,ピンフォトを剥がした際にピンフォト側で剥がれる場合と,CsI側で剥がれる場合がありました。ピンフォトとアクリルが離れた場合は,アクリルの表面は比較的傷がなくそのまま使っても大丈夫な感じなのですが,CsIとアクリルが離れた場合は,CsIに多少傷が付いてしまいました。とはいえ,その傷も大したものではないのでそのまま使っても大丈夫かもしれないのですが,もし自分たちで磨けるものなら磨いてみようと考え,本番用のCsI結晶ではなく,KOTOグループが持っていたCsI結晶を小さく切り出したものを試しに研磨してみました。

4年生が使うのはTlドープされたもの,KOTOグループのものは純粋CsIなのですが,まあ,研磨の練習ならそんなに違いはないだろうと勝手に判断して,小さな純粋CsI結晶をまずは紙ヤスリで磨いてみました。一番身近なシンチレータであるプラスチックシンチレータの場合,紙ヤスリの目を段々細かくして,最後にプラピカルという研磨剤を使って磨くと,その名の通りツルツルピカピカになるのですが,CsIではそうはいきませんでした。紙ヤスリでいくら磨いてもツルツルな透明感が出てきませんし,プラピカルには水分がおもいっきり含まれているのか,プルピカルで磨くと磨いた直後はまだしも,すぐに曇ってきてしまいます。

CsIの場合は,自分たちで切ったり,磨いたりという話を聞いたことがあまりなかったので,難しいであろうことは想像していたのですが,その予想通り,プラスチックのようには上手くいきません。紙ヤスリの細かいのと水を併用というのはまだ試していませんが,なにせCsIですから,流石に水を使うのは無茶だと思うので,水ではなく油あるいは100%アルコールとかだったらどうかと今は考えています。

というように,好奇心から色々とやってみていますが,実際の使用上,どれくらいピカピカになっていないと問題があるのかは当然わかっていません。見た目結構曇っているようでも,紫外領域では光量の変化はそれほどないという話も聞いているので,もし自分たちで上手く磨けない場合は,最悪実機では何もしないでCsIにPMTを接着してしまうのも有力なオプションかもしれません。

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研究会2発

来月は私が世話人をやる研究会が2つあります。

一つはATLASの研究会で,11月27, 28, 29日の3日間行われます。Run1の纏め,Run2へ向けての準備状況や攻めどころ,そしてHL-LHCへ向けた検出器開発などが主な内容です。理論,実験を問わず,興味のある方はぜひお申し込みください。

もう一つは,FPGAの講習会で,11月13, 14日の2日間行われます。こちらは,過去2年間同様の講習会を大阪で開き,今年が3回目。少しずつ定着してきている感じがします。対象は,これからFPGAを始めようとする初心者の方なら教職員,学生を問いません。こちらは実習が中心となるので,募集人員の上限があります。早いもの勝ちですので,興味のある方はお早めにお申し込みください。

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エボラ報道

怖いですエボラ出血熱。気になるのは,日本の報道機関でのニュースの少なさです。うちわが財産に当たるかどうか報道してる暇があったら,もっと大々的に報道して,そんな人いるかどうかわかりませんが,気づかずに西アフリカに行っちゃうような人が出ないようにして欲しいものです。もっと言っちゃうとデング熱だってどうでもよかったのにあれだけ報道して,なんで今回のエボラ出血熱に関しては報道が盛り上がらない(?)のか不思議です。

事ある毎に行政の対応が遅いと,それこそ自殺者が出るくらい関係している人々を責めるのですから,今回のようなケースは早急な対応を迫るべくもっと報道すればよいと思うのですが,国内で何かが起きないと対岸の火事という考え方なのでしょうか。私が仕入れるニュースというのはほとんどがウェブ上の新聞記事なのですが,エボラ熱に関するほとんどのニュースはロイターばかりです。

しかし,人道支援のために現地へ行って病気を持ち帰ってきてしまう神父さんには参ってしまいますね。正義感からの行為なので一般的には非難しづらいですが,今までウィルスがいなかった大陸にウィルスを持ち込まれた社会の受けた被害は甚大です。更なる感染拡大がないことを祈るばかりです。

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4年生卒業研究始動

CERNにいるときは高い更新頻度ですが,大学に戻るとどうも頻度が下がってしまいます。先々週と先週を比べるとその差が歴然です。どちらにいても1日あたりの仕事時間はそれほど変わらないのですが,仕事内容には大きな違いがあります。一言で言うと,CERNにいるときは研究中心というか自分中心の時間の使い方,大学にいると他の人に大きく依存した時間の使い方になっています。たとえば,CERNにいるときは,自分の作業とミーティングとの間に時間が15分あると思ったときには,実際15分時間があることがほとんどなので,そこでブログを書くことができます。ところが大学にいると,時間ができるはずだったときに学生と議論したり,なかなか捕まえることのできない専攻長を捕まえることができたので専攻運営に関する何らかの打ち合わせをしたり,というように,思っていたタイミングでブログを書くことができません。

ってなことは単なる言い訳ではあるのですが,研究と大学関連の作業では性質の違いはもちろんのこと,時間の使い方の制約が大きく違うことは間違いありません。というか,授業のあるなしはやっぱり大きいです。

長々と訳わからんことを書きましたが,今日書こうと思ったのは,研究室に所属する4年生の卒業研究が立ち上がり始めたということです。今年も去年に引き続きポジトロニウムをやるのですが,そのための準備が始まりました。去年はポジトロニウム崩壊で生成されたγ線を捕まえるためにNaIをK研究室からお借りしましたが,今年は,とある筋からCsI(Tl)をもらってきたので,それが良いかどうかわかりませんが,とにかくそれを使ってやってみようと思い4年生に準備を進めてもらっています。

まずはCsIに元々付いていたPINフォトと思われるフォトダイオードを剥がしてもらい,そこにPMTを付けようとしています。1本のCsIについて,フォトダイオードを剥がしてもらったところ,思ったよりも綺麗に剥がれたので,余計な作業なしにちょっとアルコールかなんかで拭いて,そこにPMTを接着すればよさそうでちょっと安心しています。もし剥がしたところがダメダメだったら,自分たちで研磨するのか,そもそもCsIを自分たちで切ったり磨いたりという話を聞かないから自分たちで研磨できるのか等々,不安一杯だったのですが,とりあえず最初の一本を見る限り,フォトダイオードを綺麗に剥がすことができたので一安心しています。

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ビームテスト準備山場

CERNにいたIくんを呼び戻し,他大学のポスドクであるHくんにも2週間ほど来てもらい,総動員でデバッグ作業およびビームテストの準備をしていたテレスコープですが,この数週間で大きな進捗があり,ビームテストに持って行ったはいいがデータが取れないなんていう最悪の事態はどうやら避けられそうな気配になってきました。前述のIくんとHくんだけでなく,元々大阪にいた学生みんなが物凄く頑張ったおかげで,ここまでデバッグが進みました。

学生の能力を上げるには,少しだけ厳しい目標設定をして,何が何でも期日内にその目標をクリアしなければならない,という負荷をかけるのが不可欠です。たとえば,修論なんかはその典型例です。(その人なりの)修羅場をくぐり抜けることで,傍から見ていると明らかに実力アップします。ですが,こういう負荷は修論のような何かのきっかけがないとかけることができず,もちろんかけっぱなしだと燃え尽きてしまいますので,ときたまその機会があるのが理想です。そういう意味で,古今東西(?)ビームテストというのは実力アップの絶好の機会です。定められた日時に,定められた時間だけビームタイムが貰えますので,何が何でもそのときまでにデータ収集の準備をしなければなりませんし,トラブルがあってもビームタイムには何とかデータを取る必要があります。今回も,たった数週間ですが,準備に参加していた学生たちが洩れなく力をつけたことがわかります。教育という観点だけから言うと,ビームテストはまだですが,その目的の半分以上を達成した感があります。

それから,今回良かったと感じるのは,1人ではなく複数でチームとして作業にあたったことです。1人でも頑張れる人は頑張れますが,複数だと1人で頑張るよりもさらに頑張れる人が多く,お互いが刺激を与え合い,相乗効果によってより鍛えが入ります。今回はまさにそんな感じで,テレスコープの作業に直接関わっていなかった周りのメンバーも,刺激を受けいつもよりも熱心に研究に取り組んでいた印象があります。

そんなわけで,テレスコープ自体の準備がなんとか進んでいて,今週は,来週の出発に備え,持ち物の確認,および現地でのデータ収集の手順を一通り踏み,準備に抜けがないかの確認をする予定です。学生の人たちは,最後のもう一踏ん張りです。頑張りましょう。

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模型に依存しない新物理探索の難しさ

最近の素粒子物理学実験の大きな目標の一つは,標準模型の枠外の現象(新物理)を見つけることです。実際には,新物理の探索と称してやっていることのほとんどは,標準模型以外のある模型で予言される現象の探索です。その代表例はSUSY探索です。SUSYで予言される信号の探索をしているのですから,新物理探索であることは間違いありませんが,極めてmodel dependentな探索ということになります。SUSYを例に出しましたが,多くの新物理探索では自分が面白いと感じる,あるいはこれがあるに違いないと信じる模型の予言に従った探索をしているわけです。

一方で,とにかく新粒子を探そうという姿勢もあります。その典型例は2つのジェットを捕まえて,その2つのジェットから計算した不変質量分布を見て共鳴がないか=新粒子が隠れていないか,というタイプの探索です。共鳴が見つからない場合は,なんらかの模型を選び,その模型に制限を与えるということを行わないと論文を書けませんし,物理の成果として発表できません。でも,その最後のステップは新粒子,あるいは新物理探索という意味では本当は不要で,共鳴がない時点で探索は終わっています。

ふと思ったのは,SUSYに代表されるmodel dependentな探索はもちろんのこと,後者の新粒子探索にも何らかの仮定が強く入っているということです。つまり,2つのジェットの共鳴探索では,未知粒子が2つのクォークないしはグルーオンに崩壊するという仮定が入っています。もちろん何らかの仮定がないと信号の探しようがありませんから仮定が入ること自体は避けられないのですが,新物理探索という観点からは,なるべく仮定なしの探索をしたほうがよいのは間違いありません。

自分がトークするときは,今大事なのは,新物理による信号がどんなものでも逃さず捕まえられるように準備することだと言っています。またまたSUSYを例に出すと,たとえば,SUSY粒子の質量によって見えてくる信号のパターン(?)が変わります。実験的に観測しやすい場合と観測しづらい場合があります。でも実験家としては,どういうパターンが来ても観測できるようにしていくことが大切だ,というのが言いたいことです。

でも,model dependentな探索なら指針がありますからまだいいのですが,そうじゃない場合,模型を仮定しないで新粒子を探すなんていう場合には,人類がその素性を全く知らない粒子を探索するということですから,探索する粒子に対する仮定は本当はしないのが正しい探索法になります。上記の例だと未知の粒子が2つのクォークあるいはグルーオンに崩壊するという仮定があるわけですが,そういう仮定を本当はなるべく消し去らなければなりません。しかし,全くの仮定なしでは探索できません。2つの粒子に崩壊すると仮定するからこそ,2つのジェットから不変質量を組みますし,3体崩壊を仮定すれば,3つの粒子から不変質量を組みます。

ということは,なるべく仮定なしに新粒子を探索しようとしたら,逆にありとあらゆる仮定,4体崩壊,5体崩壊…というようにあらゆる場合を考えて探索しなければなりません。今は崩壊して生成される粒子数についての仮定のみ議論していますが,その他にも探索の上では様々な仮定をしなければなりません。無限の組み合わせを調べ上げることはできませんから,理論家の作る模型という指針に普通は探索をするわけですが,模型に依らない探索ということを考えた場合,本当にあらゆる可能性を精査していかなければなりません。

長くなりましたが,模型に依存しない探索の難しさを今更ながら考えてみたという話でした。でも,そういうことを考えないとならない時期に来ているのかもしれません。

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LHCの壮大さ

久しぶりに出席しているCollaboration meetingですが,自分自身にとって「おっ」と思うようなニュースは今のところありません。ただ,落ち着いてミーティングに出ていると,LHCって凄いなぁと再認識することがいくつもあります。

たとえば,数日前にも書きましたが,LHC加速器の作業というのは本当に大変です。大変というのは,巨大な装置なので,何をするにしても莫大な人的資源が必要です。このシャットダウン中にやっていた大きな作業の一つである,超伝導電磁石間の接続のやり直しと試験,およびそれに関連した安全装置の追加など,気の遠くなるような作業が必要となります。これを1年半にわたって延々とテクニシャンの人たちがやってきたわけですが,その努力には本当に頭が下がりますし,いいなぁと思うのは,こういう作業が国を超えて行われていることです。政治的には微妙な関係の国とかがあっても,色々な国からテクニシャンがやってきて,全長27kmにもおよぶ巨大な装置の改修をみんなでやっていく,そういう国際協力ができるというのは,巨大科学のいいところだと改めて感じました。金だけ出す,口だけの国際協力ではなく,同じ釜の飯を食う,こういった共同作業が本当の国際協力だと痛感します。

あるいは,今,LHCの電磁石を超伝導にすべく順次冷やしているところですが,そのためには,膨大な量の液体窒素と液体ヘリウムが必要です。シャットダウン中は冷やしていませんでしたから,液体窒素もヘリウムも大量には必要ではありません。ですので,液体窒素およびヘリウムは,シャットダウン中はどこか別の場所に保管しておかなければなりませんが,そんな大きな予備タンクはありません。ミーティングで話に出ていたスライドを今参考にしながら書きますが,液体ヘリウムは35トンほどCERNに蓄えていましたが,残りは全部市場に戻していました。必要になったときに,幾らで買い戻すという契約のもと市場に戻していたそうで,電磁石を冷やし始めるにあたり市場から液体ヘリウムを買い戻しています。最終的には180トンくらい必要で,今は140トンくらいまで戻ってきているようです。

で,凄いと思ったのは,液体窒素なんてデッカいトレーラーで1日に10台とか,そういうオーダーでCERNに運び込んでいるのだそうです。毎日毎日そういう量の液体窒素を運び込むだけでも大変だし,それを管理するロジスティクスというのもしっかりしていなければなりません。液体窒素だけじゃなく,本当に色々なコーディネーションが必要で,これだけの大プロジェクトというのは科学者や技術者が普段行うようなことだけでは全く動かなくて,ロジスティクスその他私が普段全く考えていないようなことで大事なことがたくさんあります。言葉は悪いですが,戦争のようです。最新の武器の開発や兵士の訓練だけでは戦争には勝てなくて,ロジスティクスその他諸々をしっかりやらないとならないのと,なんとなく似ています。

そんなこんなで,知っている(た)ことばかりではあるのですが,Run2開始を目前に控えて慌ただしく動いているCERNを目の当たりにすると,LHCというプロジェクトの壮大さを改めて感じたのでした。

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今年のノーベル物理学賞

正直,へーっという感じです。トムソンロイターとかがやってる候補に挙がっていたのでしょうか。

物性のことはよくわからないので,誰が受賞してもへーっという感じがするのかもしれませんが,今回のは基礎物理というより工学っぽい印象があり,かつ学術的な意義というのがあまり宣伝されたことがなかったので,かなり意外でした。ノーベル賞も基礎より出口研究ということなのでしょうか。そうではなく,学術的意義そのものが評価されたと信じたいですが,本当のところどうなんでしょう。青色ダイオードというと,今回受賞された中の1人が元の雇用先と訴訟を起こしたことが報道されて,その報道のイメージが私の中で先行していたので余計に意外なのかもしれません。

全員が人種的には日本人ということで,これからマスコミの取材攻勢が始まるんでしょうね。ごちゃごちゃ言いましたが,日本にとってはめでたいことです。

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1ヶ月ぶりのCERNとLHC予定

先月に続くCERN出張です。今回は,飛行機の乗り継ぎに無駄がなかったこと,そして,台風の影響もなく予定通りに全ての便が飛べたこともあって,前回に比べてだいぶ楽な移動でした。前回の移動では家を出てからホテルに着くまでほぼ24時間かかりましたが,今回は20時間弱。4時間の違いですが,体にとってはだいぶしんどさが違い,前回に比べると遥かに楽です。

今回の出張は,Collaboration meetingへ久々に出席するためで,LHCのRun2開始前の状況を自分なりに色々抑えようと思っています。今日これからミーティングが始まるので,色々な情報が自分の中でアップデートされますが,せっかくなのでそのアップデート前のLHCの状況を一言。

LHCは,リング全周にわたって陽子軌道を曲げるための電磁石の冷却を行っています。全部で8セクターに分かれていますが,そのうちの,2つ(?)はすでに液体ヘリウム温度にまで冷やされています。ご存知の方もいるかと思いますが,去年と今年のシャットダウンでは,電磁石間の接続をやり直し,接続抵抗がスペック通りの低い値になっていることを確かめるのが目的の一つでした。その作業は順調に終えたわけですが,液体ヘリウム近くまで冷やした状態でもう一度接続抵抗を測ってみたいという要望があり,加速器側で実際に測れるかどうか試したところ,きちんと測れることがわかったため(実際にはとある場所に電圧をかけ電流値を測る),予定されていなかったこの測定を全部の箇所でやろうということになり,当初の予定よりも1ヶ月ほど実験再開が遅れることになっています。
[追記:正確には超伝導電磁石がクエンチしたときに電流を素早く流すためのバイパス用の接続です。]

元々の予定では,来年早々に加速器のハードウェアの立ち上げを開始し,2月くらいからビームを入れてコミッショニング,そして4月くらいから物理のデータ収集を開始できればということになっていましたが,この予定がほぼまるまる1ヶ月ほど遅れるというのが最新の予定になっています。と言っても,これは私が数ヶ月前に仕入れた情報なので,今回のミーティングで別の話が出るかもしれませんが,まあいずれにせよ,大きな問題はなく順調にRun2への準備が進んでいます。そうそう,書き忘れましたが,上記の接続抵抗の測定を行ったところ,測定自身を行えることがわかっただけでなく,測ったところは全部(?)低い抵抗値を示したいたようです。

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BICEP2やっぱり

ダストだったんですね。。

Planckが100GHzから353GHzの解析結果を発表しました。arXiv1409.5738です。昨日の委員会で委員会参加者の理論の人から教えてもらいました。

353GHzの解析結果を150GHzに外装した結果っちゅうのが上記論文中の図9にあって,それによると,ダストだか何だか知りませんが,CMB偏極の測定に対するフォアグラウンドがBICEP2発表のr=0.2とどんぴしゃりです。って,論文読んでないですし,読んでもわからないので,インプレッシブそうなその図だけ見って言ってるのですが,きっと,そういうことなのでしょう。

あー,やっぱり,という感じではありますが,残念といえば残念ですね。ここはやはり,LHCで何かを見つけるしかありませんね。

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新幹線での移動

昨晩のKEKへの移動では,珍しく新幹線を使いました。

東京・大阪間の移動では,1本待てばほぼ座れるので私はいつも自由席を使うのですが,いつもウンザリすることがあります。空いている席に自分の荷物等を置いて,自分の隣りに人が来ないようにガードしてる人が多くて本当にげんなりします。

新幹線の座席配置は,大阪から東京に向かう場合,山側から2席,通路,3席という配置になっています。3席のほうにきっちりと3人並んで座っている場所が多いにもかかわらず,山側2席の並びに1人しか座ってない場所が結構あります。窓側に座っているのに,自分の荷物を通路側に置き,かつ,その荷物を置いた席の前のテーブルを出してガードしてる人。通路側に座り窓側に自分の荷物を置いてガードする人。こういう人が多くて,悲しくなります。

同じ人数だとしたら,山側に1人海側に3人よりも,山側に2人海側に2人(海側3席の真ん中を空ける)のほうがスペース的になんとなく平等な感じが私はします。というか,それよりも何よりも,席を探してウロウロしてる人がいるのに荷物で席取りをしてる人は死刑にしてもらっても私は構わないと思うのですが,席を探している人の行動も私にとっては不可解なときがあります。私なら山側2席に空いてる席があったら,席取りをしてる荷物の持ち主と思われる人にその席が空いているかどうかをまず尋ねます。私以外にも当然そう尋ねる人はそれなりにいます。が,そういうことをせずに,海側3席の真ん中の空いているところに座る人がかなりいます。上記のように,スペース的には海側の真ん中に座るよりも,山側の通路側あるいは窓側に座ったほうがいいと思うのですが,実は,海側3席の真ん中のほうが楽だと考えている人もいるのですかね。何しろ,前に書いた通り,海側3席の真ん中は他のイスに比べて幅が広いですから。って,そうとは考えにくいし,だからこそ,そういう人の行動を私は不可解に思うわけですが,ホントのところ山側2席のどちらかではなく海側3席の真ん中に座る人は何考えているんでしょうか。

あ,話が膨らんでいまいましたが,あまりに意地の悪い人が多く,それを見るのが嫌なのも新幹線に乗りたくない理由の一つです。

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