ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

授業参観

この前の日曜は,子供の授業参観に行ってきました。子供の学校行事等になかなか参加できないのですが,今回はなんとか私の休みと重なったため,妻と交代で授業の様子を覗いてきました。私が見に行ったときは算数の授業でしたが,私は子供の様子よりも,緊張している先生の様子の方が気になりました。大学を卒業したばかりと思われる若い先生で,保護者を前に緊張してるのがありありと伝わってきます。後で子供に聞いても,先生緊張してたと言ってましたし...まあ,緊張しますよね。

冷静に考えると,いや冷静になって考えなくても,自分が指導している学生と同じかむしろ若いくらいですから緊張するのは無理ないですし,保護者が見てなくても授業をやるたびに自分も緊張してますから,その先生の緊張感がなんとなくこっちにも伝わってきて,私まで緊張してしまいそうでした。まあ,それは大袈裟ですが,20歳そこそこの人にとっては授業参観というのは大きな負荷なんでしょうね。その授業中の説明も,私的には「おい,ちょっと待ってよ,それは違うだろう」というツッコミを入れたいところがあったのですが,なんとか,その一言を飲み込むことができました。

そんな先生と同年代の学生たちを集めて,いよいよ明日からびわ湖畔での春の学校です。私はここ数週間完全にテンパッていてやるべき仕事の処理が全く追いついていません。業者さんとかとの打ち合わせでメモを取ったのに,後になってそのメモを見ると何を書いたのかわからないというような事態が続出しています。春の学校の準備もやってはいるのですが,そんなテンパッた状況なので色々後手に回り続けていて,明日以降大丈夫なんだろうかと不安一杯です。マイナーなトラブルは気にしないとして,何か致命的な抜けがないかだけが心配です。

まあ心配だけしても仕方ありませんから,明日からの3日間,プラスその後も1日追加で出張があります,に備えて今日はちょっと早く帰って鋭気を養えればと思っているところです。

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KEK次期機構長候補

一昨日は高エネルギー委員会でT大へ行ってきました。いつものように各プロジェクトの現状報告があり,その後は,MさんからP5の報告,そして次期KEK機構長候補についての意見交換(?)がありました。

P5の決定,というかrecommendationは,実際の予算にかかわってくる非常にシビアなものです。そこでやめろと言われたら,これまで動いていたプロジェクトでも予算がカットされプロジェクトを中止しなければなりません。アメリカらしいトップダウンのやり方の典型で,これによって世界情勢が大きく変わることもあります。ただし,今回の決定では何かに対して大きく鉈をふるうということがなかったので,そういう意味での驚きはありませんでしたが,逆に,大枠では予想通りだったのでそういう意味では少し意外だったかもしれません。

特に,色々なところで聞いてはいましたが,アメリカでのLHC人気というか,LHCの高評価度合いは少なくとも私の予想を越えていました。Frist priorityにしてしまっている勢いで,LHCをやってる人間としては嬉しいことですが,国内プロジェクトをおしのけてFirst priorityにするというのはある意味大鉈ではあったかもしれません。これまでは何でも一番でなければ気が済まなかったアメリカも,いわゆるグローバリゼーションという流れに逆い続けるのはやめようということなのかもしれません。一方で,予算的にまだ届きそうなニュートリノに関しては,まだなんとか一番であり続けたいという意志が読み取れるものでした。

KEK機構長というのは,昔は違ったみたいですが,今は3年任期で最大9年やれるという決まりになっています。現機構長は今年度が9年目で来年の3月で任期が切れます。これを受け,次期機構長選考会議というものが立ち上がっています。各分野の学者や企業のお偉いさんが委員となっているもので,今は,機構長候補の推薦を公募しています。この辺りは大学とは大きく違います。大学だと学長(総長)は,学内の教授による選挙で決まることが普通ですが,KEKでは全く違うやり方となります。その選考会議はブラックボックスで,どのような議論がされたかわからず,単に結果だけが発表されます。KEKは全国の大学の人たちが使うための共同利用研ですから,外部の人を入れた選考委員会で機構長を決めるという概念自体はわかるのですが,ユーザーの意志がどれくらい反映されているのかもわからず(実際には色々な人からヒアリングをするわけですが),かなりのブラックボックスです。ある業界に極めて大きな影響を持つこの手の選考はそういうものだと,私よりも大人な周りの人々は言いますが,不思議な感じはやっぱり若干します。フェルミラボとかも同じような決め方です。

という選考の仕方ですし,加えて推薦は個人でしか行えないので,高エネルギー委員会で話し合ったからといって何か影響力を行使できるわけではないのですが,とにかくまあ,意見交換だけはありました。

当たり前ですが,この人事というのは日本の高エネルギー業界にとって非常にインパクトがあります。ぶっちゃけ,日本の高エネルギーがどういう方向へ進むのか,KEK機構長によって決まると言っても過言ではありません。通常,見識のある人がなりますから,コミュニティの意向を組み入れつつ舵取りしていきますが,もし俺様な人が機構長になると,コミュニティの意見を無視して物事を進めることも結構できてしまいます。もちろんだからと言ってコミュニティの言うことだけ聞いていたら限りある予算を有効利用できませんから,極めて難しいバランス,舵取りが要求されます。

そんなわけで,次の機構長が誰になるのかを私も非常に注目しています。

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湯川黒板披露式

もう一週間以上前のことになりますが,湯川秀樹黒板披露式なるものが催されました。たくさんの報道陣が来ていたので,新聞やニュースでご覧になったかたもいるかと思います。黒板そのものの話もちょっと前にこのブログで取り上げました。

その黒板の披露式ですが,どんなものかよくわかっていなかったので普段通りの格好,つまりヨレヨレのシャツとジーパンで会場となるセミナー室へ行きました。するとビックリ,総長をはじめとする理事だか来賓の方々がスーツ,さらに式典でよくあるリボンというか花みたいなものを付けて,最前列に並んでいます。私はいつも通りそのセミナー室の前から入ろうとしたのですが,とある方からは後ろから入ってと言われてしまう始末でした。。。

ま,そんなドレスコード違いはよくあることなのでどうでもいいのですが,一番ウケたのは,黒板の除幕式を行った後に来賓の方々がその黒板に何か書くという余興でした。トップバッターは,湯川秀樹の息子さん,そして,順番を忘れてしまいましたが,総長やら,来賓の方々が何か書いていきます。最初はみななぜか自分の名前を書いていき,来賓の一人だった南部さんも自分の名前を書きました。でも,その後,場が少しなごむと南部さんが「SSB」と書き拍手喝采。それが一番のクライマックスでした。

予定では1時間の予定の式典でしたが,みなさん話が長く式はだいぶ延び延びになり,私はその後別の予定があったので式典全部に参加することはできませんでした。南部さんの話と湯川秀樹の息子さんの話を聞けたなかったのはちと(かなり)残念でした。

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市立科学館にて講演会

相変わらず出張が続いています。昨日は東工大にてATLAS関連の打ち合わせ,一昨日はKEKにて素核研将来計画検討委員会でした。さらにその前々日である土曜日は大阪市立科学館にて科学館会員の人向けの講演会を行ってきました。

科学館の会員さんということで,普通の一般向け講演会よりも若干(かなり)難しい内容を盛り込みました。通常の講演会で使うような,内容を理解して欲しいスライドと,専門家でなければわかるとは思えないけど,素粒子物理屋が実際にはどんな式を見ながら議論をするのかその雰囲気を味わってもらいたいというスライドの両方を盛り込みました。ですので,後者の説明をしているときは,ほとんどの方にとってチンプンカンプンだったのではないかと思いますが,対象が科学マニアであることを考慮してそういう新趣向を試してみました。

講演会でも授業でも内容を理解できましたか?みたいなアンケートを取ることがありますが,少なくとも自分が今まで行った講演会では,だいたい自分が設定した難易度通りの反応が返ってきています。非常に易しくして振り落とされる人がいないような内容だと,多くの人がわかりやすかったと言ってくれる反面,歯ごたえを求める人,多少わからなくても研究者の世界に触れたいと思ってる人などには物足りなくなります。逆に,雰囲気を味わうだけでは90分は長過ぎます。高校生とかが中心のときは今回のような試みはかなりギャンブルですが,良い機会だと思って今回は無茶振りとも思えるスライドと内容も含めてみたのですが,聴衆の方々にはどう映ったんでしょうね。

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J-PARC実験審査委員会

[以下の記事は5月16日に書きました。]

先のエントリーで書いたように,14日晩から今日までの2.5日間はJ-PARCのPACで缶詰でした。J-PARCの状況というものを全く知らない部外者,かつ,1日目の発表を聞いていなかったのでスケジュールの議論などついていくのが難しいところもあったのですが,ここ数日の議論で本当に色々なことを学びました。と言っても,実験内容については,素粒子サイドのことはそれなりに知ってましたし,逆に原子核のほうは発表を聞いても面白みが今ひとつわからないので,実験という意味ではそれほど多くのことを学んだとは言い難いのですが,closed sessionでの話の進み方,究極的にはマシンタイムの割り振り方がどのように決まるのか,その力学をだいぶ学び,非常に勉強になりました。

しかし,今まで進み具合がイマイチだと思ってた実験でも,金がつくとそれなりに進むという,まあ当たり前のことなのですが,それがよくわかったことも今回のPACで実感したことでした。人と金,あらゆるプロジェクトを進めるための両輪です。

色々勉強できたのはよかったのですが,PACメンバーはかなりタイトな日程で委員会をこなさなければならず,また,私は初日,そして明日もまた別件で出張(?)があるため,ここ数日は本当に仕事をこなせていません。2週間後に迫った春の学校の準備も片付けなければならないのですが,なかなかてこずっています。朝の8時から夜の10時くらいまでPACメンバー全員が缶詰になるので,雑務をこなす時間がまったくありません。CERNとKEKが中心になって始めた国際スクールの委員会も同様のことがあって大変でしたが,世の中にはヘビーな委員会というものがたくさんありますね。

そんなわけで,明日の出張,というか用事は,大阪市立科学館というところで会員の人を対象に講演するのですが,その準備がまだできていません。Eくんに怒られないようにちゃんと準備をしなければなりませんので,今日は,J-PARCからの帰りの新幹線の中でその講演の準備をしています。というわけで,このエントリーがアップロードされるのは家に帰ってからですが,書いているのは新幹線の中です。Eくんいわく,意識の高い人たちなので少し難しめでもいいのでは,ということなので,今までの一般講演には入れてなかった内容を盛り込むべく準備しています。

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質量分析学会

少し前に,5月は出張が多いということを書きましたが,まさに出張シーズンまっただ中にいます。先週は神戸で,ATLAS西日本グループの会合があり,今日は,質量分析学会というところで講演をしてきました。質量繋がりで声をかけてもらったわけですが,質量分析学会参加者の専門は主に生物と化学,こっちは素粒子物理ということでまるっきり内容がかけ離れているので,どんな話をしようかだいぶ悩みました。一般向け講演よりはもうちょっと科学の素養はあるわけですが,でも内容は全く違うので予備知識ゼロに近い,そういう聴衆だったので,いつもとは少し違う説明も試みました。その成否のほどは自分ではよくわかりませんが,自分の中の引き出しを増やすことはできたかなと思っています。

その質量分析学会ですが,やはり,物理学会とは全然違います。参加者の半数以上が企業の人ということもあり,当然ほとんどの人がスーツで,私がイメージする学会とはちょっと違いました。って,素粒子物理業界が異端なのでしょうけど。でも,皆が皆スーツで,自分もスーツという迷いない状況だと,服を選ぶ暇というか何を着たらいいか考える必要がないので楽でいいかもしれません。物性理論のダンディーな教授Oさんもそういうことをよく言ってます。え?私が服を選ぶことがあるのかって?いやー,それなりにあるんですよ。今朝は寒いけど昼間は暑くなりそうだから重ね着にしたほうがいいかとか,その手のことは一応考えてます。ははは。

午前中,質量分析学会に行き,その後すぐにJ-PARCに移動してきました。大昔も大昔,まだ加速器を作り始めた頃に誰かに連れられて一瞬来たことありますが,それが唯一のJ-PARC体験だったので何も覚えておらず,来ては見ましたが全く初めての場所同然です。何のために来てるかというと,J-PARCのPACのためです。PACというのはProgram Advisory Committeeの略で(たぶん),一言で言うと,J-PARCを使った実験提案の審査です。それが今日から明後日まで3日間あり,その委員として色々勉強しています。

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気持ちのよい授業

今朝も気持ちよく授業をやってきました。学部を越えて1年生が物理の先端研究に触れるという趣旨の授業で,1人の教員が2回の講義を担当,教員は7人だったか8人というオムニバス形式です。前回この授業を担当した時に受講している学生のイキがよくて感動したという内容のエントリーを書きましたが,今回もまた質問が多く,受講学生の興味の高さをひしひしと感じ,極めてやり甲斐のある講義でした。

さて,そんな気持ちのよい授業をやることができたのですが,今週は(も?)処理すべき案件が多過ぎで首が回らない状況になっています。今も神戸に出張していますし,来週以降も出張続き,会議続き,打ち合わせ続きで,物理学専攻の担当として処理しなければならず目の上のたんこぶ状態になってる案件が複数というか山ほどあって,考えると暗ーい気持ちになってしまいます。という状況だったので,今朝の授業はまさに一服の清涼剤でした。

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世界最速の芝刈り機

マニアな人にはだいぶ古いニュースになってしまいますが,ホンダが世界最速の芝刈り機を作ったということがだいぶ前に話題になっていました。時速187.6kmを記録し,ギネス記録になったとか。今日たまたまホンダのサイトを眺めていたら,オフィシャルのページにもちゃんとこれが記事になっていました。って,4月2日のプレスリリースなので,ちょっと前どころか1ヶ月前ですね。。。

その記事を読んでて驚いたのは,0-100km/hのタイムが4秒。ランエボクラスです。というか,考え方(?)としては4輪ではなく,2輪なのですね。実際,エンジンも元々がV2OHVの600ccで20馬力。それをV2DOHCの1000cc109馬力に載せ代えています。完全にスポーツバイクです。こういうスペックを知ってしまうと,インプレッシブさがだいぶ失われてしまいますが,何の役にも立たないアホらしいこの手の企画にはやはり拍手を送りたくなってしまいます。次は,普通の芝刈り機と同様の芝刈りをしながらどれくらいの速度が出るのか勝負して欲しいものです。たとえば,一定面積同じくらいに伸びてる芝生をどれくらいの時間で刈れるとか。それこそキングオブ芝刈り機です。

ちなみに,自動車の0-100km/hってどれくらいなのかの感覚を持っていたのですが,バイクについてはあまりイメージがわかなかったのでググってみたところ,いやー,流石にダッシュは4輪よりも圧倒的に速いのですね。大型スポーツバイクだと2秒台らしいです。凄い。

こんなことをやってるとさらに気になって,F1だとどれくらいかググってみました。この手のタイムって素人がいい加減に測ったモノを自己申告するのであまり信頼度の高いものではありませんが,ホンダの公式サイトにこれまた解説がありました。それによると3.7秒程度だそうです...なんかあまり凄くない,と一瞬思ってしまいましたが続きがありました。0-100km/hは3.7秒だけど,0-200km/hはなんと5.2秒。100km/hに到達した後さらに100km/h加速するには1.5秒しかかからないのだそうです。いやー,驚きです。ホイルスピンしちゃうから最初はあんまりスピード出せないんですね。

ホイルスピンとか考えなかったら,0-100km/hよりも100-200km/hのほうが普通は大変ですから,ホイルスピンしなかったら一体0-100km/hは何秒になるんだろう,っていう話です。つーか,バイクもきっと同じなんでしょうね。ホイルスピンしなければもっと速いんでしょうね。

あ,念のため書いておくと,F1は直線番長になるために作られているわけではないので,0-100km/hみたいな指標で凄さを語ってはいかんということはわかっています。それでもやっぱりその加速性能は半端ではなく,凄さを改めて感じました。減速なんて,アクセルを離しただけでそのエンブレで普通の車のフルブレーキよりも急減速しちゃうそうですし。

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湯川秀樹が使ってた黒板

数日前のエントリー「湯川記念室」で湯川秀樹と大阪大学の関係や,湯川がコロンビア大にいた当時に使っていた黒板を移設したというようなことを書きましたが,その黒板のことが新聞記事になっていました。いやー,こんな話題も新聞記事になるのですね。記者さんが物凄い情報収集能力を持っているのか,研究だけでなくアウトリーチその他大学や研究に活力を与えるためにエネルギッシュに動き回っているHさんの尽力なのか,その辺はよくわかりませんが,新聞記事にあるように明日明後日が大学の一般公開なので,お近くの方で興味がある方はご覧下さい。ってまあ,黒板だけ見るとただの黒板ですが。あ,いや,その辺の教室にあるのよりは重いしっかりしたものです。

書いてて思い出しましたが,そうです,2日と3日は春のプチ大学祭で,理学部などでは一般公開を行います。私たちの研究室では,3日(土)に修士の学生が研究紹介を行います。毎年M1の学生が自分たちの勉強を兼ねて,KOTOとATLASそれぞれの実験を紹介するポスターを作り,それを人目のつくとろこに置き立ち止まってくれた人に解説をします。それに加えて,霧箱など簡単な素粒子関連の実験をやるのですが,お恥ずかしいことに今年何をやるのか私は把握していません。これまた興味のある方は足をお運びいただき,何をやるのか自分の目でご確認ください。

ぶっちゃけ,素粒子・原子核実験では可視化できる見せ物が限られているし派手ではないので,原理等を理解してもらわないとなかなか面白みをわかってもらえません。一言で言うと,素人受けする実演というのがなかなか難しいです。それに比べて物性あるいは化学や生物だと子供が見て意味がわからなくても面白いと感じられる見せ物があるので,生物学科とかの見せ物は誰でもそれなりに楽しめるものとなっています。実際,生物学科の一般公開はターゲットとしている年齢層が明らかに低いようで,去年か一昨年小学生の子供を連れて見に来ましたが,そこら辺の子供をターゲットとしているみたいでした。

そういうわけで,玄人好み,小学生ターゲット等色々な出し物がありますので,お近くの方は一般公開に来てみてはいかがでしょうか。

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