ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

AEPSHEP関連など

国際運営委員を務めるAEPSHEPというスクールの参加学生の合否を決めるための会議がこれからあります。予定ではとりあえず,今日5時間半,明後日さらに5時間半。とかなりの長丁場です。スクールが開催されるのは11月ですが,生徒の選考後に旅費等の問題を解決し(というか,主催者側が準備できる旅費補助額には限りがありますので,参加費用を自分の所属研究機関で工面できるかどうかも選考の基準の一つには自動的ん入ってきます),さらにその後でビザ発給の準備をしなければならないので,スクール開催の半年前というのはそれほど余裕のあるスケジュールではありません。そういうわけで,密度が濃く長ーい会議が2日間も行われます。

ただそれでも今回はテレビ会議なのでまだマシです。前回は開催地である福岡で現地の視察を兼ねて生徒の選考会議を行いました。福岡だったからよかったものの,インドに行くとなると私にとってはかなり大事業(?)になります。胃腸がそれほど頑丈ではない私は間違いなく腹をこわすでしょうし,そもそも,インドのように予定通りに物事が進まない国へ行くのはストレスが莫大です。今回も当初はインドのスクール開催地で行う予定だったのですが,インドの人々の常として現地運営委員の準備不足で,選考会議を現地で行うという案は流れました。テレビ会議は効率が悪いので好きではないのですが,今回ばかりは助かりました。

スクールと言えば,来月の春の学校@びわ湖畔の締切も迫っています。関係者への周知をぜひお願いします。申し込み,詳しい内容は,ここを参照してください。

それから今日はもう一つ嬉しいニュースがあります。私たちの研究室で,この3月で修士を終了したKOTO実験をやっていた学生のTYDくんが修士論文賞を受賞しました。って,あれ?オフィシャルにはなってないのかな。まあ,いいや。ともかくそういうわけで,非常におめでたいです。去年のHくんの高エネルギー物理学奨励賞に引き続き,研究室にとっては2年連続の慶事です。TYDくん,おめでとう。


研究 | コメント:0 | トラックバック:0 |

授業と講習

午前中は朝イチの授業,午後は放射性物質取り扱いの講習会がありました。

朝イチの授業は,物理学科の教員数名が1人2回づつの講義を行うオムニバス形式のもので,私は2人目の講師として今日その1回目を行いました。受講者は様々な学部の1年生で,理学部や工学部はもちろんのこと文系の学生も1/3弱います。ですから,内容的には難しめの一般講演会といった感じでしょうか。同様の授業を1,2年前に担当して,そのときは受講者のやる気のなさに怒り心頭だったので(熱心に聞いてる学生ももちろんいましたが,教室の後ろのほうでだべってるようなヤツもいて,叱り飛ばした記憶があります)今回も授業前はあまり気乗りしてなかったのですが,蓋を開けてみると前回とは全く違い,学生のやる気に圧倒されました。

目をキラキラ輝かせてという表現がありますが,私が受けた印象はまさにそれで,多くの学生が食い入るように私の話を聞いてくれたのはちょっとした感動でした。質問も非常に多く,元々時間的には余裕を持った内容構成にしていたのですが,時間がちょうどよくなるくらいたくさんの質問がありました。おかげで今日はその授業が終わってから放射性物質取り扱いの講習を受けるまでは非常に上機嫌でした。しかし,前回とは何が違ってこんな違いになったのか不思議です。受講者の学部分布は前回も今回も同じようなものだし,違いといえば授業の時期と時間くらいです。入学直後のまだ新入生なのでやる気がみなぎっているのか,朝イチの授業に来るくらいの学生なのでそもそもやる気があるのか,答えはわかりませんが,とにかく次回の授業も非常に楽しみです。

そんな上機嫌さが吹っ飛んだのが放射線講習会です。法令による規程で定められたもので,毎年この時期継続者用の講習を受けます。余興となる講演が1時間ほど,残りの1時間が放射性物質取り扱いに関するまあツマラナイお話という構成で,最初の講演は毎回それなりに面白い話を聞けるので苦痛は後半の1時間だけというのが例年なのですが,今年は前半の余興がかなり厳しいもので,私には面白さが全くわかりませんでした。いやー,辛かった。。

大学 | コメント:0 | トラックバック:0 |

新年度

予定表を振り返ると,本当に毎年同じリズムなので驚きますが,3月中旬から5月いっぱいは毎年非常にタイトなスケジュールになっています。3月中旬から後半にかけて忙しくなりがちなのは,学会があることと,授業がないことから出張をそこに入れることが多いからのようです。

4月忙しいのは,社会人の多くがそうであるように,新年度が始まることによります。私の場合,各種委員会が開催されたり,それに関連する担当業務の引き継ぎ,また,新しく担当になる授業の準備や,前年度に獲得していた競争的予算の報告書,新年度の予算申請書等々の書類書き,などなどこういうものが4月に重なってくるので,4月忙しいのは毎年避けられそうにありません。しかも今年は1週間ほど海外出張して雑務をほとんどこなせてない時期があったのと,イレギュラーな講義が幾つかあるため,例年よりも厳しめのスケジュールになりました。

5月忙しいのははっきりした理由がわからないのですが,なぜか毎年大量の出張が5月にあります。今年もこれまたなぜか多くの出張が5月に予定されています。

と,忙しい忙しいと書いていますが,新年度に入り授業が始まるとなんとなく自分の中で少しテンションが上がります。講演や授業のときは人前で話をするので,意識してテンションを上げるようにしているのですが(励起状態に持ってくわけですね),そういうテンションの上がり方ではなく,基底状態のエネルギーが新学期になると上がっているような感覚があります。なにはともあれ,ようやく新学期のペースに乗ってきた感のある今日この頃です。

大学 | コメント:0 | トラックバック:0 |

自主ゼミ

4月1日付けで着任したポスドクのYくんは,今日CERNに向けて出発しました(出発したはず)。前任者は大阪からCERNへの移動の際に数々の伝説を残していきましたが,今回はそういう伝説を残すことなく,普通に移動できていることを祈っています。

そのYくんはすでに期待通りの活躍をしてくれています。着任したばかりですが,学生達と自主ゼミ,というかATLASでコンピューターを使って解析するための様々な手順や段取り,物理解析の「いろは」を学生を集めて講義してくれたようです。ハードウェアも解析もデキる男ですが,こういう風に学生の先頭に立って引っ張っていってくれる能力まで兼ね備えていて,本当に良い人に来てもらったと再認識しています。特にATLAS大阪グループの場合スタッフが私とポスドクしかいなくて,また私自身はCERNには長期滞在できないので,CERNでポスドクの人が学生を引っ張ってくれることを強く切望していました。現場でJくん,それから数ヶ月後にはCERN滞在になるIくんのよきアドバイザーになってくれそうでホントによかったです。

学生がスタッフに頼らず自主ゼミをやるような雰囲気を研究室全体で作れると,その研究室全体の能力が相乗効果で飛躍的にアップします。Yくんが大阪を離れてもそういう雰囲気を作れるとよいのですが。

研究 | コメント:0 | トラックバック:0 |

春の学校の宣伝

過去3年開催してきた,びわ湖畔での春の学校を今年も開催します。日程は5月29ー31日の2泊3日。関係者の方は,現象論の若手の方も含めて,周囲の学生さんへ参加をぜひお勧めください。あるいは学生さんでしたら,ぜひ積極的にお申し込みください。緩い雰囲気のせいなのか活発な議論ができて,講師として来てくれたスタッフの多くが参加学生の元気のよさに毎年感心しています。参加申し込みなど,詳しくは,こちらをご覧ください。
研究 | コメント:0 | トラックバック:0 |

湯川記念室

阪大には湯川記念室という部門(?)があります。由来は難しいので興味のある方にはググってもらうとして,まあザックリというと,湯川秀樹の功績を記念して講演会等を開催しています。ここ10年くらいで最も大きな活動は,毎年秋に6週間連続で土曜日にやっている高校生向けのレクチャーシリーズ(Saturday Afternoon Physics)です。私もたびたびそこで講演等をしているので,このブログでも何度か取り上げています。

どんな部署にもその部署を運営する委員会というものが存在しますが,湯川記念室にも委員会があり,実は私もその委員だったりします。今朝はその委員会があり出席したのですが,どの委員会でも同じ議論で,もっぱら予算が削られたこと,どうやって予算をさらに減らされないようにするか,減らされた予算でどうやって毎年行っていることをやり繰りするのか,という議論でした。普通の企業だったらお金の話ばかりするのが普通だと叱られそうですが,出席するどの委員会でも予算が削られて困ったという話ばかりでなんだか疲れます。

それはさておき,その委員会で配られた資料やら口頭の説明で知ったのですが,湯川秀樹って博士の学位は阪大なんですね。学部を卒業した後,京大の講師を短期間やってその後阪大の講師になり,阪大の講師だったときに有名な中間子論の論文を書いたというのはわりと有名な話なので知っていましたが,その講師時代に阪大で学位を取ったということは知りませんでした。ただ,私みたいなダメダメ委員は別としてそういう経緯を知ってる人はいくらでもいるのですが,湯川が提出した学位論文そのものも図書館にあるということは知られていなかったそうで,最近,図書館で他の人の学位論文と一緒に湯川の博士論文も並んでいるのを見つけたのだそうです。ある意味正しいのですが,ある意味驚きで,見つけた学位論文は今度はどこか別のところに丁寧に(?)保存されています。

そういえば,湯川がコロンビア大学にいたときに使っていた黒板が私たちのいる建物の7階に移設されました。素論のHさんたちが尽力して実現したのですが,湯川の論文と違ってどこかで鍵でもかかるようなところに保存されているわけではなく,誰でも行けるところにあり普通に使えるので,阪大関係者の方は一度眺めてみてもいいかもしれません。

大学 | コメント:0 | トラックバック:0 |

不正色々

数日前に研究費の不正使用防止のため案内(?)が事務から送られてきました。内容を一言で言うと不正使用をやめましょうという当たり前のことなのですが,具体的な不正例が書いてあって,その不正の巧妙さというか,悪意というかに驚かされました。

一つの例は,私たちの大学(研究科?)では鉄道を使った泊まりがけの出張の際は,ホテルの領収書か移動に使った鉄道の切符(無効印を押してもらったもの)が必要になります。このORを悪用して,一人しか出張してないのに,かたやホテルの領収書,かたや新幹線の切符を提出して二人出張したことにして旅費を2倍にしたのだそうです。凄い。。

もう一つの例は,飛行機を使った場合は実費支給になることを利用しています。高額のチケットを買いその領収書を大学に提出。実際には,そのチケットを払い戻してもっと安いチケットを買い直し,その差額を手に入れるという方法です。飛行機を使った場合,実費支給なので,本当に飛行機に乗ったことを示すために飛行機に乗る時のチケット(半券)を大学に提出しなければなりません。ですが,この方法だと半券も手に入るというわけです。これまた驚きです。

これだけ悪意に満ちたカラ出張をやられたら大学側としては出張を証明するための書類やら手続きをより厳しくせざるを得ないと思うんですよね。その不正による損失と,その不正を防止するために出張してる人間と事務の人の時間コストを秤にかけると,きっとそこまで悪意に満ちた不正をする人は多くないでしょうから,そこまで手続きを厳しくしない方がコスト的には合理的なのだと思いますが,マスコミのターゲットとしては不正防止策を打ち出してますという姿勢を見せないとならないでしょうから,厳しくしたい気持ちがわかります。って,甘っちょろいことを言ってますが,そういう悪意ある不正をする人,あるいはその不正で失った研究費ってどれくらいなんでしょうね。清貧な(?)素粒子業界と違って実はそういうことって結構あるんですかね。

この話を書いていて思い出しましたが,貧乏な素粒子物理屋は研究会などで話をしても当然謝金なんて貰えません。外部の主催で講演会などに行った場合は謝金をもらえることが多いですが,理論,実験に限らず研究者同士の研究会に呼ばれても謝金なんてありえません。下手すると主催者側の予算がもうないので,話をする人間が自分で旅費を工面するなんていうこともあります。ところがこれが,別分野だと,研究者同士の研究会に呼ばれて話をした場合謝金を貰えるのが普通だったりするそうです。具体例まで知ってはいますが,そこは濁すとして,流石にそれってどうなのと思ってしまいます。

追記:
一番言いたいことを書くのを忘れました。悪意ある不正をする人のおかげで,そうでなはない大多数(と信じたい)の出張手続きが煩雑になるのは,出張する側,事務側ともに大迷惑な話で,むっちゃ頭にくるということを書こうと思って今日のエントリーを書き始めたのでした。

研究 | コメント:0 | トラックバック:0 |

新学期,新メンバー

フライブルグでのミーティングを終え,日本に帰る途中です。行き同様帰りもフランクフルト経由。ということで,これまた行き同様にICEでフランクフルト空港へ来ました。空港駅に直接ICEのような長距離列車が発着するのは非常に便利ですね。日本だと成田に新幹線が発着するのを想像してもらうと,いかに便利かがわかってもらえるでしょうか。今回さらに一つ便利,というかラッキーと思ったのは,JALでドイツに着く便を買うと,ドイツ国内の列車旅行タダ券がついてくることです。ICEまでそれで乗れるのだろうかと,行きのときは少々不安でしたが,結局何の問題もなくICEまで乗れました。自分で金を払うとそれなりの値段になりますから,ちょっと嬉しいサービスです。

と,前置き(?)が長くなりましたが,フライブルグでミーティングに出てる間に大学では新学期が始まっています。授業初日が木曜,私の講義は水曜ということで,来週から私の講義は始まります。そうです,ギリギリのタイミングで休講を出すことなく今回はフライブルグへ来ることができました。

そしてもう一つ,ATLAS大阪グループで重要なのはM1のやる実験が決まったことです。今年は新M1は4人で,そのうちの3人,Sくん,Yさん,Yくんの3人がATLASを,MくんがKaon実験をやることになりました。って,オリエンテーションのときに希望を聞き,結局,その希望のままだったのですが,皆が希望通りの実験をやれることになりよかったです。そんなわけで,新しいメンバー3人がATLAS大阪グループに加わりました。

さらに,もう一人,この4月からYくんという人がポスドクとして私たちのグループに加わっています。ハードウェアも物理解析も得意。かつ,あのKさんに非常に厳しいツッコミを入れることができるという才能をもった,3拍子揃った優秀な若手研究者で,これから大阪グループを大いに盛り上げてくれること間違いありません。

HくんとOくんがいなくなり,ミーティングなどは少し寂しい感じがしていましたが,この4人が加わったことでATLAS大阪2014がようやく始動という感じがしてきました。

大学 | コメント:0 | トラックバック:0 |

フライブルグ

フライブルグへの移動は非常にスムーズでした。フランクフルトから電車を使ったのですが,日本並みに何事も予定通りに進むし,どこかで無茶な行列に並ばされるというようなこともないので,ストレスなく旅行できてます。ホテルも快適です。ドイツあるいはスイスのドイツ語圏のホテルでよくあるように朝飯が非常に充実してるし,ホテルの人がみなテキパキと仕事をしているので,ここでもまた変に待たされることもなく,ストレスなく生活できています。そのおかげか,体調もどんどん復活してきていていい感じです。

ミーティングのほうも情報収集の場として有効に活用できています。今回はあまり大きな動きがあるわけではないのですが,自分たちがやってることやそれに関連することを,普段会うことのない人たちと直接議論できるので非常に効率的です。逆に考えると,研究を効率的に進めるにはやっぱり実験をやってる現場にいることが非常に重要だと痛感します。ま,だからこそ,ポスドクや博士課程の学生はCERNに常駐してるわけですが,たまに現場の人たちと話をして今まで自分たちが抱えていた問題の解決策を聞いたりすると,現地に常駐して研究することの有意性を再認識します。

日常 | コメント:0 | トラックバック:0 |

出張続き

東大,学会と続いた出張でおもいっきり体調を崩してしまい,今週は仕事の効率のヒドく悪い一週間でした。できれば週末は久しぶりにゆっくり休みたいところでしたが,まだ出張が続いています。金曜は浜松ホトニクスでの打ち合わせ,そして今日はこれからドイツへ行くため,今成田空港です。ATLAS検出器アップグレードに関するCollaboration meetingに出席するためで,今回はいつものCERNと違いフライブルグ大学というところでミーティングをやります。慣れたCERNと違い行ったことのないところ,かつ,飛行機が着くのはフランクフルトなので電車にしばらく載らなければならないということで,いつもよりはほんの少しだけドキドキ感があります。ただ,ドイツは色々なことがしっかりしているので,アジアやアフリカ,あるいはヨーロッパの辺鄙なところに行く時のような不安はほとんどありません。

と,ダラダラ書いていますが,一番の不安は体調です。エコノミーでの長旅はただでさえダメージ多いので,向こうに着いてフラフラになっていなければよいのですが,どうなることか。

研究 | コメント:0 | トラックバック:0 |

採択

ヒアリングに呼ばれなかったからダメだと思っていた外部資金が採択されていたという通知を学会中に受け取り喜んでいましたが,新年度早々の昨日は科研費が採択されたという通知が来ました。いやー,めでたいです。ATLAS大阪グループは私が予算を獲得しないと身動きが取れないので物凄いプレッシャーの中申請書を書くのですが,採択されて本当によかったです。

しかし,今年度は例年と違い採択されても0.8掛けではなく0.6掛けに近い内定金額で,当初思い描いていた研究計画通りには研究を進められそうにありません。最初はなんでこんなに少ないんだろう,間違いかと思ったのですが,今年度(から?)は学内の採択者一覧のリストが配布され,それを見ると私だけでなく採択者全員がほぼ0.6掛けの交付金額で,基礎科学予算削減重点の阿部政権の影響なのかと思い至りました。この状況は東大あたりも同じみたいですから,KEKや大学の予算同様,今年度は科研費の財源が相当絞られたのでしょうね。史上最大の予算でも,年金医療費ブラックホールは強力です。

それはさておき,0.6掛けでも採択されたのはホントよかったです。

日常 | コメント:0 | トラックバック:0 |
| HOME |