ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

浜松フォトニクス

今回のエントリーは7月30日の夜,浜松から大阪へ向かう新幹線の中で書いたものです。というのは,あの浜松フォトニクス(ホトニクス?)でシリコンセンサーの打ち合わせがあったからです。ATLAS日本シリコングループの重鎮UさんとIさん,そして私の3人で半導体事業部を尋ね,浜ホトの担当者の方々と技術的な打ち合わせをみっちりとしてきました。

数日前のエントリーでも同じようなことを書きましたが,私たちのグループはシリコン開発と称して信号の読み出しを主にやってきましたが,最近は読み出しだけでなくシリコンセンサーの開発にも興味を持ちはじめています。というか,今までも私個人は興味がありましたが,大阪グループのやれることを考えてセンサーまでは手を出していませんでした。しかし,機が熟したとでもいいますか,今までやっていたことの進捗状況,学生の配置等々を考えて,少しづつセンサー開発にも手を拡げ始めたというところです。

そんなわけで,先週は東北大でシリコンセンサーの照射試験に参加,今日は,浜松での打ち合わせに参加しました。

しかし,予想はしていましたが,この浜ホトでの打ち合わせは極めて重要だということが参加してよくわかりました。プロトタイプセンサーのデザインの決定,様々なデザインのプロトタイプの中から次に試験するものを取捨選択,等々,重要な決定がこの打ち合わせを通してなされています。もちろん,定例グループミーティングでも議論されている内容ではありますが,現場感覚とでも言いますか,実際にセンサーを作っている浜ホトの人との議論の中から決定されていく内容が結構多くて,意思決定という意味では物凄く重要な打ち合わせだなぁ,と痛感しました。

あと,普段のミーティングではどうしても各グループが携わっている内容の詳細を議論しますので,その研究に直接関与していない場合は,その議論の内容というのはよく理解できません。しかし,普段一緒にミーティングをしていない浜ホトの人との打ち合わせなので,お互いが第3者にもわかるように議論を進めていくので,私個人としては勉強になることが多く,重要な打ち合わせに参加したということだけでなく,とても有意義な出張となりました。
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飛行機への落雷

照射試験は土曜の未明に終了。早朝から片付けをして,昼過ぎに東北大学を後にしました。15時過ぎの飛行機で大阪に帰ってくるつもりでしたが,使用予定飛行機が仙台空港に向かう途中落雷にあってしまい,到着後整備を始めましたが時間がかかり,結局はその次の便17時半過ぎの飛行機で大阪に帰ってきました。

しかし,雷が飛んでる飛行機に落ちると電荷はどうなるんでしょうね。中の人や機械はファラデーケージの中にいるようなものなので問題はないでしょうけど,電荷はどこに行くのでしょうか。機体がチャージアップされてて,着陸と同時に地面に放電...なんていうことはないのかな。雷が落ちると同時に空気中に放電するのですかね。電気の通り道の一部みたいになるのでしょうか。

その辺よくわかりませんが,雷に打たれた飛行機は到着後数時間も整備に時間を要するってことは,雷に打たれた後,空港に到着するまでは若干ではあるけれども通常よりは少しだけ機材に不安を抱えながら飛んでるということなのでしょうか。それはそれで怖い話です。私みたいな気の小さい人間としては,飛んでる間は雷に打たれたことを教えて欲しくありません。

そんなわけで,昨日の晩,予定よりも結局3時間遅れくらいで家に帰って来ました。照射試験のことを更に書くと言ってましたが,それは明日以降にでもします。今日は久々さの休みでゆっくり休めそうです。

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照射試験

東北大学のサイクロトロン・ラジオアイソトープセンター(CYRIC)というところに来ています。水曜日に,午後の授業を終えた後,仙台へ移動。木曜の朝からCYRICに缶詰になって実験をやっています。

私たちがやっているシリコン検出器の開発では,放射線耐性の高いシリコンセンサーの開発が重要なテーマの一つです。大阪グループはこれまで,シリコン検出器からの信号読み出しシステムを主に開発してきましたが,少し前から,シリコンセンサーおよび,センサーと信号読み出しASICからなるモジュールの開発にも絡み始めています。

で,今回の目的はというと,実際にシリコンセンサーに放射線をガンガン当てて,センサーに放射線損傷を与えています。平たく言うと,壊してる(?)ようなものです。色々なサンプルを用意しておき,浴びせた放射線量を変え,そのセンサーがどのような振る舞いをするのかを後で試験します。こういうプロセスを繰り返し,より放射線に強いセンサーのデザインを探っていくというわけです。

使っているビームは70MeVという低エネルギーの陽子なのですが,そのビームをもろにセンサーに当てているので,そのダメージたるや強烈です。ビームから1mくらいは離れたところに置いてあるモニター用のウェブカメラは,ビーム照射を開始してからまだ1日もたっていませんが,すでに放射線ダメージによるノイズだらけになっています。また,ビームラインに入れてあるビーム位置モニター用のシンチレータは一晩もたずに,かなり酷い状態になっています。

こんなにも酷い環境にさらされてもセンサーとして機能するというのは,数字で見るよりも,そのダメージを目で見た後だと,余計にインプレッシブです。

ところで,当たり前のことなのですが,検出器はセンサーだけでできてるわけではないので,検出器を構成するあらゆるものに放射線耐性が要求されます。たとえば,よく苦労するのが接着剤だったりします。放射線,つまり粒子がたくさん入射すると,接着剤の分子を破壊してしまい,架橋構造がなくなり,接着しなくなります。ですから,検出器を組み立てる際の接着剤一つにしても,実は色々吟味調査の上で使っています。

というわけで,浴びせる放射線量に応じて時間を調整しながら,照射するサンプルを交換するという作業を続けています。その詳しい内容についてはまた後ほど。

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将棋で単位

今さっきウェブサーフィンをしていたら,T大学教養学部で将棋の授業を開講するというニュースを見つけました。別にそれだけだったら(私にとっては)それほどのニュースではないのですが,その授業の客員講師として,プロの将棋指し+女流棋士が招かれているというのは,(私にとっては)大ニュースです。大学教員としてではなく,単なるミーハー将棋ファンとして羨ましい限りです。

私たちの大学でも同じような企画(?)やってくれないですかね。というか,企画の主体は将棋連盟なのでしょうか。普及の一部として有名大学に声をかけたら,大学側がそのアイデアを飲んだのでしょうか。それとも逆なのかな。まあいずれにせよ,私たちの大学でもそんな授業があれば,潜りで授業を受けにいきたいものです。って,私が授業を聴きに行ってたら,あまりに目立ち過ぎて「潜る」ことはできないかもしれませんけど。

単位はどうやって認定するんですかね。試験代わりに詰め将棋を解く,とかなんでしょうか。いや,きっと,そんなわけないですね。将棋の文化的側面を議論するというのが講座の趣旨だったとしたら,レポートでも書くのでしょうか。いずれにせよ,羨ましいことこのうえなしです。

しかし,将棋だったら,やっぱり,プロの棋士がどんな考え方で次の手を決めているのか,そのアルゴリズム的な部分が一番興味深いです。コンピューターがプロの棋士に勝って話題になっていましたが,私自身は,いずれはコンピューターのほうが強くなると思っていたので,その事実にはあまり驚きはありませんでした。ただ職業柄,コンピューターのアルゴリズムみたいなものには興味があるので,プロの考え方をどのように実装すればよいのか,そういう部分に物凄く興味があります。

終盤だったら読みによる決断になるので,そこをアルゴリズム化するという部分はわりと自明(私にはできませんが)のはずで,そうではなくて,中盤の読みだけでは指し手を判断できないときに,強い人はどうやって判断をしているか,そこを深く質問攻めしてみたいです。とはいえ,結局は「なんとなく」という判断の積み重ねで,そこをアルゴリズムとして記述するのは物凄く大変なんでしょうね。

そういえば,私たちの大学には現役の学生でありながらプロの棋士がいるはずです。私の記憶が正しければ,哲学科の学生だったはずで,学部を卒業した後修士課程に進学したと聞いたような気がしますが,今もまだ学生やってるんでしょうか。だとしたら彼に講義をしてもらえば...って,そういうわけにはいきませんかね。ははは。

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表面的な言葉のやりとり

昨日は選挙でしたね。全国でとんでもない数の人が選挙のことについてブログやらツィッターで書いたんでしょうね。私もその一人になりますが,今回の選挙では年代別の投票率がどんなものだったのか気になります。よく言われることに,どの党に入れても,誰に投票しても何も変わらないから,というのがあります。確かに短期的にはそうだとは思うのですが,長い目で見ると自分たちの意見を少しでも反映させるには,やはり投票はしたほうがよいと思うのです。

だって,選挙に出て政治家になりたい人は,どういうことを言って,どういう人から票を稼げばいいのかを真っ先に考えるはずです。団塊の世代の人口が多い,年配の人が多い,そして彼らの投票率が高いとなれば,彼らに対してサービスをするために,若者を奴隷として扱う仕組みを提案・実行するのは民主主義(あるいは衆愚政治)の施政者としては至極自然です。今は例として年代構成を考えましたが,ポイントは,どういう人が投票しているかというのは政治家にとっては最大の関心事なわけで,自分が属するグループの意見を少しでも反映させようと思ったら,そのグループの投票率をあげることが重要になるということです。

ということで,暑い中,子供を連れて散歩がてら私も投票に行ってきました。で,私が今回書こうとしてる内容は選挙とは全く関係なくて,今までが前フリです。

選挙前は,新聞紙上で広島のほうであった殺人死体遺棄事件が大きく取り上げられていました。なぜそこまで連日大量の報道をするのか私には理解できていませんでした。でも結局は,選挙があったらそんな記事は一切なくなるんだろうな,と思っていました。そして案の定,今日はその事件関連の記事を見かけることはありません。

って,その新聞報道の方針についても今回書こうと思った内容ではなくて,そういう事件を見聞していつも感じるのは,そういう凶悪犯罪を起こす資質(?)のある人間が,普通に社会に生きているという,そういう恐ろしさです。口論になって激高。ケンカになって何かの拍子で殺してしまった。というのとは,今回の事件は質がかなり違います。おもいっきり計画的で,かつ大勢で一人を攻撃し,かつ,数人は軽い気持ちでそういう大事件に加担していると報道されています。そういう人種が普通にその辺にいるというのは本当に怖いです。

それから,私がひっかかったのは,「殺してやる」「殺してみろ」そういうやり取りがあって,だから殺したという発言です。日本語では,店で「ビールありますか」と発音すると,それはビールがその店にあるか?という質問というより,ビールをくださいと解釈するのが普通,かどうかはわかりませんが,そう解釈されることも多いのではないかと思います。つまり,同じことを言っても状況によって受け取られ方は全然違いますし,同じことを書いても文脈によって相手が感じることは大きく変わります。「殺してみろ」と言われたからその通りにしてやった,って。人類が通常使うプロトコルを無視した言語通信手段を取る人というのは恐ろしいです。

でも,最近思うのですが,politically correctness だかなんだか知りませんが,言葉の尻に気をつけなければならない風潮というのは,TPOに応じて言ってることの真意が変わるという暗黙のルールはもはやルールではなくなっている,ということなのかもしれません。相手がホントに言いたいことではなく表面的な一語一語だけを捉えて相手を責める人と,売り言葉に買い言葉で人を殺す人というのは,やってることは本質的にあまり変わらないと私は感じてしまいます。生物として殺すのか,社会的な抹殺かの違いこそあれ,どちらも似たようなもんだな,と。

本意ではない言葉のやりとりで,生物的にであれ,社会的にであれ,抹殺されてしまう世の中は恐ろしいです。

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B_s → μμ の崩壊分岐比

昨日は,ATLAS日本グループの相談事のため都の西北にあるW大学へ出張でした。たまたまだと思いますが,東京が涼しくて驚きました。大阪にはそういう暑さ一服みたいなことが夏を通して全くありません。やはり大阪,というか関西?の夏は相当厳しいですね。

そんなことはまあどうでもいいのですが,昨日だか一昨日にお知らせしたEPSという会議でCMSとLHCbがB_s→μμの崩壊分岐比の結果を更新発表しました。どちらのグループも信号のsignificanceが4σをこえてきて,分岐比としてはCMSが3.0×10^-9,LHCbが2.9×10^-9という値を出しました。どちらも誤差が1.0×10^-9くらいなので,標準模型の予言値3.6×10^-9とconsistentです。

ということで,ここでもSUSYの旗色が悪いです。まあ,今回の測定を待たなくても崩壊分岐比が標準模型に比べて大きくないということはわかっていたので,その時点でSUSYの寄与はあまりなさそうという結論になっていたわけですが,それにしても,数値をきっちりと出してきてそれが標準模型と一致してるとなると,それなりのインパクトはあります。

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科研費内部監査

有り難いことに,何種類かの外部資金を貰っていますが,その中で一番金額が大きいのは私の場合やはり科研費です。その科研費は研究費ですから,当然,監査が入ります。毎年監査は行われ,その期間中は予算執行責任者が説明を求められることがあります。とはいえ,これまで,私の研究費はほぼ毎年のように監査対象に入りながら,実際に説明を求められたことはありませんでした。

ところが今年は,この2日間で複数の案件に対して説明をしなければなりませんでした。一つは,前もってチェックされると宣告されていた研究種目だったので,慌てることなく対応できました。あ,いや,本当は,予想通りのチェックを入れられただけなので慌てる必要は全くなかったはずなのですが,ちょっとしたアクシデントがあって結構慌てました。でもまあ,その監査は昨日無事終わり,それで終わりかと思っていました。

にもかかわらず,今日は,別の種目の財源の独立した2件についての説明を求められることとなりました。いずれの財源に関してもルールにのっとって使っているはずなので,やましいところは全くないのですが,やましいことがなくても警官から職務質問を受けるとドキドキするように,滅多にないことが連続して続くと,ちょっとドキドキしますね。

しかも,秘書のKさんによると,それぞの案件に対して別の部署からツッコミが入ってるそうで,こういうのはなかなかない珍しいパターンのようです。何か私がよっぽど怪しかったみたいです。監査する人が私の姿を見たら怪しいと思う気持ちはわかるのですが,予算執行の資料に私の写真はないはずで...何が引っかかったのか興味深いところではあります。

でも,時間を取られるわけでもないし,正々堂々と説明すればいいだけですので,良い経験でした。こうしてブログネタとして使うこともできましたし。

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今日からEPS

最近は,LHC関連の話をほとんどしていません。実験が動いてないので,あまり書くネタを思いつかないんですね。ATLASのアクティビティとして最も大きいのはIBLと呼ばれるシリコン検出器を新しく入れるということだ,というのは前にも紹介したことがあるかと思いますが,製造が着々と進んでいるというような話ではブログ的なネタにならないので,LHC関連情報はご無沙汰状態になっています。

でも,当然のことながら,解析は着々と進んでいて,今日から始まるEPSという会議では,それなりの数の新しい結果が公表されます。とはいえ,ヒッグス発見のような大ニュースがあるわけではないので,これまたブログネタとして取り上げることが最近はありませんでした。それでもマニアックなニュースとして何か紹介するとしたら,今月の初めに,ヒッグス関連の論文を2本雑誌に投稿したということでしょうか。

実はLHCでは,ヒッグスらしき粒子発見の論文以降,ヒッグス関連の論文を実は出していませんでした。「ヒッグスらしき」が「ヒッグス」になったのも大本営発表があっただけで,それを裏付けるような論文を発表していませんでした。今回は,スピンの測定で1本,結合定数測定で1本,ということで上記のように2本の論文を出すことになりました。どちらも,H→γγ,WW,ZZのフルデータを使った結果です。興味のあるかたは,arXivをご覧ください。

ところでEPSというのは,ヨーロッパの物理学会のようなものなのですが,その扱いが日米とヨーロッパで全然違います。アメリカの実験グループだとEPSは単なるRegional conference扱いで,新しい結果を,マイナーなアップデートでも,EPSで公表することは極めて稀です。実際,私がATLASに参加する以前にやっていた3つの実験グループでは,EPSに新しい結果を出したことはないと思います。が,ヨーロッパだと,EPSに新しい結果をバシバシ出してきます。夏の国際会議で最重要なのは,Lepton-PhotonとICHEPだというのが世界中の認識かと思っていたのですが,ヨーロッパだとそうでもないということをこのEPSがあるたびに感じます。

とまあ,そんなわけで今日からEPSが,たしかストックホルム(?)で開催されます。CERNの所長がニュースを全CERNユーザーに投げるメールでも,EPSのことが取り上げられていました。特定の新発表があるわけではないのにEPSのことをニュースにしていること自体からも,ヨーロッパ人的にはEPSを重要視していることがわかります。


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早い初動

先週も書いた気がしますが,最近は修士の学生とのゼミが楽しみです。内容が自分の知らないことで興味深いこともありますし,各回を担当する学生がきちんと予習をしてくれるおかげで議論がそこそこ盛り上がるからです。今もそのゼミを終えたところですが,今回も面白かったです。

そのゼミの今日の担当はM1のAくん。KEKに長期滞在中のM2のTくんともども,KEKからの遠隔参加でした。遠隔参加自体は珍しいことではないのですが,この時期のM1が遠隔参加というのはわりと珍しいことです。というのも,研究室の方針(?)で,M1の前期は授業に専念。前期の間はあまり本格的に研究をやらない,というのが例年のパターンです。それゆえ,KEKへの出張というのもM1の前期にはあまりなく,結局,ゼミに遠隔参加というのもあまりありませんでした。

ですが,今年は私は方針を少し変えて,ATLASをやる学生Aくんに対してはM1の前期からかなりアクセルをふかしています。勉強的なことをやってもらうだけでなく,実際に研究開発している検出器の簡単な試験をやってもらったりして,ATLASでの研究をすでに始めてもらっています。

この方針転換が良いことなのかどうかはよくわかりませんが,Aくんは私の提案を積極的に受け入れてくれて,現場でどんどん仕事をしようとしています。今回のKEK出張では,来週予定されているシリコンセンサーの照射試験の準備を手伝いに行っています。一人でKEKに行き(今回が初めてなので,それなりにワクワクして行ったのではないかと思います),KEKのスタッフと他の大学の学生たちと共同作業をしているはずで,その逞しさと積極性は実験屋としていい感じです。あらゆることが初めての経験なので大変だとは思いますが,色々と吸収してきて欲しいです。

なんてことを言ってる間に,来週は別の場所で照射試験ですから,かなり忙しいですね。Aくん,頑張ってください。

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オープンキャンパス色々

電車の中吊り広告でとある大学のオープンキャンパスの宣伝を見て驚きました。いやだって,その内容は,ケーキバイキングになんちゃらエステ,等々なのです。申しわけ程度に,どういう研究をしているのか,せめてどんな学部があってどんな勉強をしているのか,くらいは書いてあってもいいと思うのですが,そういうアカデミックなものは一切なし,なのです。

いやぁ,驚きました。どんどん小さいものが見えなくなってきている今日この頃なので,自分の目を疑いました。オープンキャンパスという文字と大学名がなければ,なんの広告なのか絶対にわかりません。宣伝ですから,戦略的にそうしているのだとは思いますが,それにしても,なんだかなぁという感じです。ケーキバイキングのほうが,ヒッグスの話よりは何十倍,何百倍,何千倍...も魅力的なのかもしれませんが,でもそれだったら,もはや大学法人の肩書きは要らないのではないかと思ってしまいます。

大学は,研究をするところでも,何かを学ぶところでもなく,単に客として来てもらい学生に金を落としてもらう商業施設という考え方なのかもしれませんが,でもそれだったら,普通にデパートその他の施設に行けばいいと考えてしまうのは,私があまりに単細胞だからなんでしょう。

全然関係ありませんが,オープンキャンパスというのも,少し前に書いたエントリーの不要な片仮名かもしれません。私には一般公開のほうがしっくりします。でもケーキバイキングの宣伝をするならオープンキャンパスのほうがやっぱりいいんでしょうね。

と,驚いているのは私が無知なだけで,ググってみると一般公開の客集めとしてケーキバイキングというのは非常に一般的なのですね。うーむ。。。
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昨日,今日(一昨日,昨日)

[このエントリーをアップロードしたのは15日ですが,書いたのは14日です。]

怒濤の5月と6月を乗り越え,今週は少し楽な日々を過ごしていましたが,週末からまた忙しくなりつつあります。昨日は大学業務のため朝から晩まで学内に釘付け,今日は,拡大高エネルギー委員会と将来計画検討小委員会というものに出席するため,東京への出張でした。

議論の内容はともかく,このての委員会というのは多くの場合東京であるので,首都圏以外の研究機関の人間は少なからぬ予算と時間をその移動に費やします。移動自体はまあ仕方がないのですが,私にとって嫌なのは,終わる時間がわからないことです。私は新幹線よりも飛行機移動のほうが好きなので,時間の読める出張のときは大抵飛行機を使います。私の家が伊丹空港へのアクセスの便利なところにあるのが大きいのですが,たとえば,T大への出張なら新幹線よりも飛行機の方が移動時間が短くてすみます。が,悲しいかな貧乏研究者なので,飛行機で移動する場合は,便の変更のできない最安のチケットしか使えません。

というわけで,今回は,行きは飛行機。帰りは新幹線利用でした。が,飛行機移動に慣れた私には東京→大阪間の2時間半が長くてたまりません。ボケーッとしてるには流石に2時間半は長過ぎ,仕方なく(?)コンピュータを取り出して研究の資料を眺めたり,このブログ原稿を書いたりしています。しかも,今回は,T大からの帰りに夕立にあってしまい足元がぐしょぐしょ。余計に長く感じる2時間半でした。

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DSソフトの故障

私はテレビゲーム(と呼ぶのは違う気もしますが)の類いをあまりやったことがありません。子供の頃と大学生のときに友達と一緒に少しはやりましたが,ハマったというようなことはほとんどありませんでした。まあ,基本,その手のデームからは縁遠い生活を送っていました。

しかし,それなりに熱中したゲームが幾つかあって,というか,逆にそれらのゲーム以外はほとんどやったことがないのですが,初期のドラクエ,2だか3だか4だか忘れましたが,その辺りのドラクエ。それから信長の野望と三国志。これら3つだけは人のを借りたりして結構やりました。なかでも,信長の野望は,私が戦国時代が大好きなこともあって,初期のシリーズ2つくらいはかなりやりこみました。

これらのゲームはいずれも大学生のときにやった話で,それ以来テレビゲームをやる機会というのはほとんどありませんでしたし,自分の周りにゲーム機があったことはありませんでした。ところが,長男がゲームをやる年代になりDSを持っているのをいいことに,しばらく前にDS用の信長の野望を買ってしまいました。予想通り,寝る時間を削る勢いで熱中してしまうわけですが,それほどやりこむ前に問題が発生しました。

ソフトの内容をロードできなくなってしまいました。このトラブルが起きた最初の頃は,カセットの抜き差しを繰り返すとロードできることもあり,接触不良かなくらいに思っていたのですが,しばらくするともう絶対に立ち上がらなくなってしまいました。電極部分を接点復活とばかりに鉛筆で擦ったり掃除したりしましたが,結局ダメ。大人な私は,同じ物をまた買いました。って,財力は大人ですが,頭の中はおもいっきり子供です。ははは。

ちなみに,この問題が起きた後,ソフトが本当に悪いのか,それともうちの子供が持っているDS本体のカセットを収納する部分が悪いのかを確認するために,当然のごとく,長男が持ってる別のソフトは読めるのかどうかまず試しました。これは全く問題ありません。じゃあ,そのソフトというかカセットの電極とDS本体の電極との相性の悪さなのかと思い,長男にこう命じました「友達のAくんとBくんのDSを借りて,このソフトが読めるかどうか試してこい」と。すると,誰のDSでも読めないという結果が得られ,完全にソフトがご臨終なんだと結論づけました。

しかし,DSのソフトってフラッシュメモリーに載ってるんでしょうから,読めたり,読めなくなったりというのは相当に理解できません。なんでだろう,としばらく考え込む日々が続きましたが,新しいソフトが家に来るとそんなことは忘れて,また最初からゲームを楽しみ始めました。

ところが,です。その新しいソフトにも全く同じ問題が発生。やはり最後には全然ロードできなくなりました。頭にきましたが怒りをぶつける先もなく,仕方ないので,ソフトが収められているカセットを壊して中の基板を出してみます。出しただけでは何もわかりませんから,大学に持ってきて,ピクセルの読み出し試験を行っているJくんの横で顕微鏡で各配線が繋がっているかどうかを目視。さらには,テスターを使って,DS本体と接触する電極部分とその行き先であるチップの足の部分との接触等々を測ってみます。が,問題は見つからず,接触不良ではなさそうということがわかるのみ。ゲームができないことではなく,もはや,その問題がなぜ起きるのか,のほうが私の高い関心となってしまいました。

先に書いたように,自分があまりゲームをやった経験がないのでわからないのですが,ゲームに使われているフラッシュメモリーって,思ってる以上に寿命がすごく短いのでしょうか。あるいは,DS版信長の野望にはダメダメメモリーが使われていたのか,いずれにせよ,メモリーそのものが壊れたとしか考えられません。まあ,確かに子供と違って,戦いに行く前にセーブ,優秀な武将が自分の味方になったらセーブ,という具合に小汚い大人な私はしょっちゅう上書きセーブを繰り返していましたから,通常子供が使うよりも桁違いにセーブを繰り返していました。そのせいでメモリーを壊すぐらい上書きを繰り返していたのかもしれません。

ただそれでも,一般的に考えられているメモリーの上書き限度を越えてるとは到底考えらません。よく言われてるのって,数百万とかそういう回数ですよね。実際には,ゲーム中で一回セーブしようとすると,メモリー中の同じ場所に何度も集中してアクセスしてたりするのですかね。謎は深まるばかりです。

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霧箱に写真乾板

修士の学生とやっているゼミが面白いです。私が楽しんでいるかどうかではなく,学生が楽しんでいるかどうかのほうが重要なのですが,とにかく私にとっては非常に面白い内容です。

少し前のエントリーに書きましたが,やっているのは,過去の有名な論文を集めた教科書です。手始めに陽電子の発見をやり,その後,ミューオン,パイオン,そしてパイオンの崩壊をやりました。どの実験も粒子のソースとして使っているのは宇宙線。まだ加速器が使われていなかった時代の話です。今でも宇宙線は重要な,粒子のソースとして使っていますし,宇宙線そのものの研究も脈々と続いていて今だ最先端のテーマであり続けています。ですから,私にとっても宇宙線自体は身近な存在(?)なのですが,上記の実験で使っている検出器は私にとっては身近ではありません。

霧箱,泡箱,そして写真乾板,これらが主な検出器というか,使われているのはほとんどこれだけです。にもかかわらず,ミューオンとパイオンの識別までしているというのは,私にとって非常に新鮮です。

これらで何がわかるかというと,荷電粒子の飛跡です。私がしょっちゅうシリコン,シリコンと言っていますが,それも荷電粒子の飛跡を測定するものですが,それと基本的には同じことをします。ただ,もちろんその手法はシリコン検出器とは大きく違っていますが,目的は一緒です。しかも私が驚いたのは,写真乾板でdE/dxまでちゃんとわかるということです。

dE/dxというのは,荷電粒子が物質を通過すると物質を電離させることにより失う運動エネルギーのことです。このdE/dxは粒子の速度に依存して決まる量なので,dE/dxを測定できれば粒子の速度を間接的に求めることになります。

さらに,粒子が物質中をどれだけ進んで止まるかは粒子の運動エネルギーに依存しますので,物質中をどれだけ進んだかを測ればその粒子の運動エネルギーもわかります。運動エネルギーと速度がわかれば,その粒子の質量がわかります。粒子の質量というのは,粒子のアイデンティティと言ってもよい量で(話題ずれますが,だからこそ素粒子の質量を決めるヒッグスの性質というのは興味深いのです),粒子の質量を測定して既知の粒子の質量と比べれば,測定した粒子の種類が特定できます。あるいは,新粒子の発見ということになります。

ちょっと回り道しましたが,写真乾板一つで,写真乾板中を粒子がどれだけ進んだかで粒子の運動エネルギーがわかり,ここから先が私の驚いたところなのですが,写真乾板中で作った銀の粒の数を数えることで粒子が写真乾板中で落としたエネルギーすなわちdE/dxを測れるのです。結局,この2つの測定量から捕まえた粒子の質量がわかる=粒子種の同定を行えるのです。粒子がどれだけ進んだかを測定できるというのはすぐにわかることですが,(表現が難しいですが)感光した銀の粒の数でdE/dxを測定できるというのは考えてもみませんでした。実際には顕微鏡を使ってその粒の数を数えるらしいです。

年配の人からしたら,そんなことも知らないのかと呆れられることなのだと思いますが,使ったこともなければ見たこともない技術なので,非常に新鮮でした。ニュートリノの実験で粒子の位置を非常に高い精度で測定するという目的で写真乾板が今も使われているのは知っていますが,dE/dxまで測っていたとは驚きです。もちろん,私たちが扱うような高エネルギーではなく,物質中で止まってしまうような極めて低エネルギーの実験なので私にとってはより新鮮なわけですが,それにしても,パイオンとミューオンの質量差までちゃんと見えているというのはびっくりです。

私たちの研究室では,宇宙線中のパイオンを識別するというテーマで4年生が卒業研究をやったことがありますが,それが結構難しいことを知っていたので余計に驚きました。高度の高いところでやるのと大学でやるのとでは,パイオンとミューオンのフラックスの比が大きく違うからなのかもしれませんが,写真乾板でdE/dxがちゃんとわかるというのは勉強になりました。

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宣伝2発

今回は,自分にも関連のある大学の行事2つの宣伝です。

一つ目は,毎年物理学科が中心となって行っている,高校生を対象とした物理プログラムのSaturday Afternoon Physicsのお知らせです。10月から11月にかけて6週連続で土曜日に行うプログラムです。教員による講演と,簡単な実験,そして施設見学からなるプログラムで,(そのウェブサイトを見ると)今年で9回目です。かなり充実したプログラムですので,周りに高校生がいたらぜひお勧めください。私も確か5週目だったと思いますが,素粒子の話をします。前にもこのシリーズで何度か話をしていますが,前と違って今回はヒッグスに焦点を当てて話をするつもりです。

もう一つは,8月にある理学部のオープンキャンパスのお知らせです。最近はオープンキャンパスがどこも盛んで,私たちの大学も世間と同じくオープンキャンパスに力を入れてきています。今回は,この催しで私が講演をします。数年前にも話をしたことがあるので,もしかしたらリピーターの方にとっては2回目の講演となる可能性もあります。ここでも当然ヒッグスの話をするのですが,前回とは微妙に違った切り口で講演をアレンジできれば,と思っています。

以上,自分に関連のある夏から秋にかけてのアウトリーチの宣伝でした。

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旧友

昨日オフィスで仕事をしていたら,昔の研究仲間が突然訪ねてきて驚きました。私はATLAS実験をやる前は,Tevatron実験というのをやってまして,さらにその前はポスドクとしてBelle実験というのをやっていました。そのBelle実験をやっていた頃の研究仲間ですから,本当に古い友人です。その友人は韓国人で,今は韓国で研究者として頑張っているのですが,昨日は隣りの研究室のKさんに用事があってやって来たのだそうです。そしたらオフィスのネームプレートを見て私がいるのを知って,それで立ち寄ったというんですね。いやー,こういうのって嬉しいものですね。

話は飛びますが,SVX4という信号読み出し用ASICで実はまだ苦戦していまして,1つのチップの読み出しは大丈夫なのに複数を同時に読み出そうとすると理解不能な問題が発生して困っています。対処療法的にその問題を回避することはできるのですが,その問題の発生原因を特定できないがために,研究を先に進めることができていません。

このチップは,約10年ほど前にFermilabとLBLのエンジニアチームが共同開発したもので,そのテストをFermilab時代の私もやっていた,というのは何回か書いたことがあります。そこで,もう10年以上も会っていない,開発チームの主要人物だったエンジニアに先週メールを送ってみたんですね。そしたら,すぐに返事が返ってきて,古い話だからもうあまり覚えてないけど,と言いつつ,思いつくことを色々とアドバイスしてくれました。10年以上も会ってないし長く仕事をしたわけでもないので,私のことを覚えていてくれるか,そこから不安だったのですが,ちゃんと覚えていてくれて,かつ,チップのことについても色々アドバイスをしてくれて,ちょっと感激しました。

同じ釜の飯という表現がありますが,一緒に仕事,あるいは勉強をした仲間というのはなんとも表現のしがたい心地良さがあるものですね。

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日本語に片仮名使い過ぎ

数日前に研究室のメンバーで昼飯を食べていた時に,片仮名が多過ぎて意味がよくわからない日本語を使っているために精神的苦痛を受けた,という理由でNHKを訴えた人がいるという話題になりました。そういう理由で訴訟を起こす人がいるのに驚く一方で,その人の言い分も私は結構受け入れられます。確かに,別に英語で,というか英語ならいいけど片仮名にした日本語(?)で言わなくてもいいじゃないか,という表現は多々あるように感じます。と言いつつ,自分も色んな片仮名用語を使っているのでエラそうなことは言えないのですが,自分の中で気になる表現というのは幾つかあります。

(ちなみに,上の段落ではメンバーという片仮名を使っていますが,これを日本語に置き換えようと思うと何なんでしょうね。構成員?でしょうか。)

特に私が苦手というか,拒絶反応を起こすのは,英語をそのまま片仮名に直すのではなく,変な省略が定着してしまっている言葉です。すぐに思いつくのが,abstractのことをアブストと言う人がいますが,これが凄く耳障りです。あるいは,ウェブ(インターネット)のことをネットと言う人がいますが,そのネットというのもダメです。蕁麻疹ができそうなくらい気分が悪くなります。

で,こういう話をするとわかるのは,そういう拒絶反応が出るのは私だけではありません。が,ある程度年のいった人ばっかりで,学生さんたちはあまり気にしないというか,物心ついたときからそういう言葉を使っているのですから当然違和感はありません。というわけで,言葉に違和感を覚えてしまうのは自分が年とった証拠なんでしょうね。

もはや片仮名とは何の関係もないのですが,私が嫌いな表現に「〜させていただきます」というのがあります。使ってる本人が丁寧に(?)喋ろうとしているのはわかるのですが,私は,なんておしきせがましいヤツなんだろう,なんて偉そうで高飛車な喋り方なんだ,という風に感じてしまうのです。この話をしたら,一緒にいたEくんが,NHKだかの正しい日本語表現によると,これからすることの許可,了解を得た後にのみ「〜させていただきます」と言うのが正しくて,それ以外では使わない方がよい,ということになってるという知識を披露してくれました。

そう,そうなのです。私が感じてる違和感をNHKは的確に表現してくれてます。これからトークしてもいいですか?と尋ねられたとします。うん,いいよ。と答えたとします。その後に「それではトークさせていただきます」と来れば違和感はないのですが,こちらの都合もおかまいなしに「トークさせていただきます」とか言われると,へりくだってるふりして自分の主張を100%押し付けてくる,という風に感じてしまうんですね。

でも,物凄く多いですよね,あらゆるところで「〜させていただきます」という表現。NHKが何と言うと,まして私がどう感じるかとは無関係に,「〜させていただきます」が正しい(?)日本語になる日が近いのかもしれません。

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うーんTDC...

毎年4年生がミューオンの寿命測定用に使っているCAMACのTDCがボロボロだという話を少し前にした気がします。なんというか,なだめすかして使っているような状態です。そこで,今年はY教授を説得して新しいTDCを買うことになりました。というか,すでに買いました。

それが届いたのがつい最近で,そのピカピカの新品を早速4年生に使ってもらいました。が,動きません。

彼らは較正をすべく色々な時間間隔でスタートとストップの信号を入れたのですが,出てくるTDCの値が必ず256の倍数。フルスケール13ビットなのでオーバーフローは8191のはずですが,実際に出てくるオーバーフローは7936。そうです。下8ビットの値が常にゼロなのです。200MHzで動いているので,1ビットは5nsに相当します。ということは,256カウントは約1μs。うーん,分解能1μsは流石に厳しいです。。

って,そういう問題ではありません。故障か,何か使い方を間違っているか,どちらかです。何の変哲もないTDCで,マニュアルを眺めてみましたが特別な何かがあるわけでもなさそうです。買った会社に症状を伝えてどうすればいいか聞いたところ,すぐに送り返してくださいとのこと。

いやー,せっかく張り切って買ったものがいきなり故障というのは,ちょっとガッカリです。早く問題が解決されて戻ってくることを願ってます。

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講演会アンケート結果

大学の事務職員の方々を対象にした講演を先月やりましたが,その講演のアンケート(?)結果を昨日貰いました。大学の研修の一環という立て付けだからなのか,(おそらく)参加者全員から感想を書いてもらいました。しかも,それぞれの人の分量が多くて,これほどのフィードバックを得られるというのは貴重なことです。参加してコメントを書いてくださった方,企画してフィードバックを整理してくださった方々に感謝です。

内容については,こういうのではなかなか辛口な意見を書きづらいですから,その辺を自分なりに補正して読むわけですが,やはり難しいな,というのは,対象としている人々の好みに開きがあることです。ある人には難しいし,ある人には物足りない,どうしてもそういうことが起こります。あるいは,レジュメについても,私には私独特のやり方があるのですが,それを絶賛してくれる人と,否定的な人とがいます。同じことをしても受け取り方が人それぞれというのが今回よくわかりました。でも,こればっかりは調整するの難しいです。毎回苦労はして,なるべく多くの人に満足してもらえるように考えてはいるつもりなのですが。。。

あと,自分が色々と工夫しているところを良かったと指摘してもらえると,それは素直に嬉しいです。わかりやすくするために,あるいは興味を持ってもらうために労力を使っているのをわかってもらえればこそ,努力の甲斐があるというものです。料理にしても,一手間多くかけたことを食べた人がわかってくれたらそれは嬉しいですよね。頑張って準備してよかったと思えるコメントがたくさんあって,なんだか元気になれました。

私の受け答えに感動したというコメントまであって,そういう風に受け取ってくれる人がいたことに私が感動しました。

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昨日の授業を振り返る

月曜には,基礎工学部の学生が受講者の電磁気学の授業があります。得意でもない電磁気学のなかでもさらに得意ではない,あ,嘘です,正確には苦手な物質中の電磁気学を担当しているので,T大のポスドクのYくんと違って,私は授業のたびにいつもドキドキしています。研究関連の発表では流石にドキドキ緊張することはあまりなくなりましたが,この授業に関しては本当にいつも脈拍数が上がっています。

昨日はインダクタンスを求める例題と演習を幾つかやったのですが,解答を示している途中で間違いに気づき,脈拍数は最大領域,汗も噴き出します。机に座って落ち着いて問題解くのと違って,黒板で計算するとCPU能力は半減以下。テンパッていることによってさらに計算はもたつき,その間違いを修正して答えを出すのにだいぶ時間がかかりました。しかもそのおかげで,最終的に出した答えは係数の2乗の部分が抜けていました。

その間違いは授業の終了後,学生に指摘してもらってきづいたのですが,なんというか,そういう単純なことでも学生が能動的に何か働きかけてくれると嬉しいものです。おまけに,間違いの指摘だけではなく,普通に質問をしてくる学生もいて,昨日の授業は授業をした気になる授業でした。

そうです,こんなことを書くくらいですから,普段はなかなか質問をしてもらえません。専門の授業と違って基礎的な部分なので面白くないというのもあるでしょうし,私が電磁気学に詳しくないからかもしれませんし,そもそも質問をしてくるような学生というのは極めて稀だということもあるかもしれませんし,まあ,とにかく,どの授業でもなかなか質問してもらえません。質問と言えば,試験の範囲はどこですか?とか試験ではどんな問題が出るのですか?というような類いの質問ばかりです。

ですが,昨日の経験を振り返ると,教員が焦ったり,間違ったりするのを見せると,学生的には質問しやすくなるのですかね。たぶん係数を落としているなんていう間違いは日常的にしてると思うので,テンパッているところを見せるのがいいのか,等々,なぜ昨日に限ってたくさん反応があったのか考えています。

ところで,冒頭に出てきたYくんというのは,ATLASでSUSYの解析を頑張っている若手研究者なのですが,最近まであまり話をしたことがありませんでした。先々週CERNに行った時に彼と一緒に飲む機会があり,そこで,彼はテンパることがほとんどない,ということがわかり冒頭の記述となりました。確かに,Yくんだけでなく,優秀な人というのはあまり焦っているところを見たことがありません。なんでなんでしょうね。

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