ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

全身透視スキャナー

学会が終わるのを待たず,慌ただしくやってきたスタンフォードですが,滞在もまた慌ただしく,今日これから日本に戻ります。というわkで,今空港なのですが,ネタが一つ転がっていました。

久しぶりのアメリカ,色々懐かしいことがたくさんありました。そして最後,出国のため,というか,飛行機の乗るためのセキュリティチェックで,全身透視スキャナを初体験しました。とはいえ,自分には何にも見えないので残念な感じです。安全のためなら,裸になれと言われればなっても構わないと思ってるくらいなので,私の体が透視されるのは全然構いませんが,せっかくなのでどんな風に見えるか見たくありませんか。でも,無念,見せてもらえませんでした。

というか,私以外の乗客はほとんど普通の金属探知器なんですよ。自分が通過した後にどれくらいの割合で全身透視スキャナーに入るようピックアップされるのか見ていましたが,10人では全然足りない感じで,相当低い確率でした。それで思い出したのですが,私はアメリカのセキュリティチェックでは非常によくひっかかります。手荷物を開けてみせるのはしょっちゅうですし,バッグの手提げ部分(?)を紙みたいなもので拭き取り,その紙を何やら怪しげな機械に入れて…という検査を受けたことも1回ではありません。

ヨーロッパではセキュリティチェックの時に他の人に比べて怪しまれてるなと感じたことはあまりないのですが,日本とアメリカ,特にアメリカでは非常に怪しまれてる感がします。いったい,どこらへんが怪しんでしょうね?いや全部怪しいのかもしれませんが,少なくともヨーロッパではそんなに怪しまれないので,何か違いがあるのではないかと思うのですが。。

そんなわけで,初めての体験ということをこの年になるとなかなか経験できませんが,今回の出張で唯一新しい体験をすることができました。って,ただ両手を上げただけなんですけどね。ははは。

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系統誤差無し?

今さらなのですが,先週の物理学会で講演を聞いて非常に驚いたことが一つあります。

宇宙論に関する話では,宇宙のエネルギー密度と物質密度に対する観測値からの制限を描いた図がよく使われますよね。端的には,宇宙の全エネルギーの約3/4がダークエネルギーだということを示していることになっています。言葉で説明してもピンと来ないかもしれませんので,元論文 M. Kowalski et al., Astrophys. J. 686, 749 (2008) から図を切り出します。
エネルギー密度vs物質密度
オレンジ色の帯は,WMAPによる宇宙背景輻射の測定結果から得られた制限。緑色の帯は,バリオン音響振動(Baryon Acoustic Oscillation)を利用して得られた(=バリオン,すなわち銀河団の分布から得られた)制限。そして,青が超新星の観測から得られた制限です。非常によく使われるプロットで,宇宙論のイントロダクションでは必ずと言ってもいいくらいよく使われるプロットです。

で,今回の学会講演で驚いたのは,超新星観測からの制限がもっと太く大きくなっていたことです。そもそも系統誤差が含まれていなかったのか,含まれていたがその評価が甘かったのか,詳細はよくわからなかったのですが,とにかく,物凄く大きくなっているのにはビックリしました。論文にまで出しておきながら,あんなにも大きな変更というのは素粒子物理の世界では聞いたことありません。逆に,天文の世界では別段驚くほどのことではなく,よくあること,つまり,天文と素粒子物理の文化の違いだったりするのかもしれませんが,あんなにも修正というか変更があって,同業者からの信用を失ったりしないのですかね。もともと,前景の評価による系統誤差はどうなのよ?という感じで議論はされていたみたいですが。

宇宙線の測定みたいに高エネルギー物理に近い分野の測定結果は信頼感がありますが,天文分野の観測というのは,今回のもそうですけど,歴史的に(?)間違ってましたという観測結果が山ほどあるので,個人的にはどうも今ひとつ信用できません。というか,膨大な宇宙の中の一点で観測した結果をもとに全宇宙で通用する法則を引っ張り出そうとしているのですから,相当難しい,無理のあることをしているのは間違いありませんよね。しかも,理論の検証のために実験はできなくて,観測に頼っているわけですし。実際,他の講演にもありましたが,宇宙が加速膨張しているのはダークエネルギーではなく,一般相対論が銀河スケール程度では成り立っていても,全宇宙に対して成り立っていないのではないかという議論もありました。すでにその道の人たちの中には,一般相対論の修正版を作ろうとしている人もいるようです。

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スタンフォードと関学

スタンフォード大学でATLASの大規模なワークショップに参加しているのですが,会場の立派さに驚いています。スタンフォード大学には何度か来たことありますが,講義室に入ったことはありませんでした。今回は,文系の学部の建物(ビジネススクールか?)だと思うのですが,どの部屋も大きな3面プロジェクター装備で,講師を円く囲むひな壇上になっているので,どこに座ってもプロジェクター,あるいはホワイトボードが見やすくて,日本の大学の教室とは雲泥の差です。椅子も日本の板一枚の椅子とは段違いに良いものが装備されています。流石,アメリカ屈指の名門大学です。

逆に,日本の大学には本当に金が無いな,と微妙に暗い気持ちにもなりました。ハード,ソフトの両面で,その差の大きさに愕然とします。スタンフォードに来る直前に行っていた学会会場は関西学院大学だったのですが,建物が非常に立派で日本の大学とは思えないと驚きました。私たちの大学の豊中キャンパスなんて,学生数に比べて面積があまりに小さいので,あらゆるところが人で溢れています。建物も素っ気ないものばかりだし。ということで,関学のキャンパスの立派さに驚いたのですが,スタンフォードに来たら,さらに関学とも比べ物にならない設備の立派さで,なんというか,竹槍で飛行機を落とそうとしている日本人を思わず想像してしまったというか,これじゃ勝てないよなぁと思ってしまうというか,まあ,微妙な心持ちになりました。

ところで,学会会場で友人たちに,関学のキャンパスはスタンフォードのメインな建物を真似てるとおぼろげな記憶を元に言っていたのですが,実際に来てみると,やっぱり似てます。ただ,そのスケールの大きさは桁違いですけどね。どっちも同じくらい古い大学だと思うので,どっちがどっちを真似たかはわかりませんし,もしかすると別にモチーフとなる建物があってどっちの大学がどっちを真似たということはないのかもしれません。でもとにかく,メインの入口を入ると楕円形の大きな緑地,その向こう正面にスペイン風(?)の建物,それらをパームツリー(?)が取り囲んでいるというのは,どちらのキャンパスにも共通しています。

しかし,今回はあまり天気に恵まれていません。パロアルト界隈は明るく,それでいて暑くなり過ぎない,気候最高の場所なのですが,今回は連日雨です。ベイエリア滞在日数はトータルで数ヶ月はあると思うのですが,昨日はその数ヶ月で経験したことのないくらいの立派な雨降りでした。

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Stanfordにて

学会は2日目昼過ぎまで参加して,その後でStanfordに移動してきました。ATLASのアップグレードに関する大きなワークショップがありそれに参加するためです。自分の指導する学生の講演は大体聞けたのですが,Jくんのだけ聞くことができませんでした。練習ではしっかり準備が整っていたので上手くいったと思いますが,気になるところです。

さて,今こちらは朝の4時。起きたのはCERNに行ったとき同様2時半くらいということで,相変わらず変な時間に起きて行動しています。でも,CERNへの移動と違って東への移動なので,この後で時差ボケがキツいのではないかと戦々恐々です。ただ,CERNへの移動に比べるとアメリカは遥かに楽です。あと,こっちでは車がないと生活不能とわりきって,赤字でもレンタカーを借りてしまったので空港に着いた後の移動も楽です。CERNでは空港へ着いてから,車なら10分程度のところをバスで30分,下手したら1時間近くかけて移動しなければならないこともありましたが,昨日は空港でレンタカーを借りたのでStanfordまでは20マイル(?)くらいありますが,20分くらいで着けて快適でした。当たり前といえば当たり前ですが,どこでも英語が通じるのも気が楽です。

アメリカに来るのはかなり久しぶりで,前回のアメリカ訪問は4年(?)くらい前にやはりSLACでICFAセミナーがあり,それに参加して以来です。初めてアメリカに来て以来,アメリカ入国にこんなに感覚が空いたのは初めてです。それなりにアメリカ生活が長かったせいか,来てみると懐かしさを感じます。Stanford/SLACに来てこれだけ懐かしさを感じるなら,フェルミ近辺に行ったらもっと感慨深いものがあるんでしょうね。何かの折には行ってみたいものです。

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別のスクールとか

明日から学会です。西宮(?)という微妙な場所のために,明日からは早起きしないとなりません。学会前の学生の発表練習,そしてATLAS日本グループの学生発表者の発表内容のレビューという任務がとりあえず終わり,今ちょっとだけ一段落した感を味わっています。1日遅れとかで対応していたメールにもようやく追いついてきました。

というわけで,大事な宣伝を思いつきました。去年の5月にスクールを琵琶湖畔で開催したのですが,それが好評だったので調子に乗ってその第2弾を行うことにしました。

http://ppwww.phys.sci.kobe-u.ac.jp/~yamazaki/events/spring2012/

5月17,18,19日の2泊3日で,昨年同様琵琶湖畔でやります。あ,ただし会場は去年とは違う場所です。学生さんの講演を中心にプログラムを組む予定なので,多くの学生さんの参加をお待ちしています。これを読んでる高エネルギー物理関係者の方は,宣伝を是非お願いします。

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LHC 4TeV

2週間ほど前にCERNから帰って以来,完全にオーバーフローしてまして,メールに返事を書くだけでも1日遅れというような状態が続いています。せっかく,LHCが運転を再開したのに,それすらお伝えしていませんでした。

ちょうど1週間ほど前に,2012年の運転をLHCは開始しました。まだ陽子陽子衝突はさせていませんが,ビームを4TeVにまで加速させるのには成功しました。単独のビームエネルギーでは世界記録達成といったところです。去年は3.5+3.5TeVでしたが,何度かお伝えしたように今年は4+4TeV。2本のビームとも4TeVまで加速させるのに成功,とりあえず幸先の良いスタートです。とはいえ,物理ランはまだ開始していなくて,まだビームの調整が続いています。

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アウトリーチ雑感

先日のアウトリーチに関して幾つかフィードバックをいただきました。ありがとうございます。個々に返信できませんので,代わりにと言ってはなんですが,今回の企画を振り返って雑感を幾つか記します。

全体としては,非常に盛況だったと思います。毎回感じることですが,これだけ盛況になるなら,潜在的なニーズはもっとあるはずで,そういうところをもっと発掘できればと感じました。ただそれをするためにはマンパワーも必要で,日本の大学のように教員数が世界各国に比べて半分しかいない状況では,我々も一杯一杯です。文科省が悪いのか財務省が悪いのか政治家が悪いのか知りませんが,欧米(というか,日本の教員数の少なさはOECDの中で突出してますが)並みの業績を期待するなら教職員数をせめて2倍に増やしてくれよ,と思ってしまいました。

話の内容としては,今回の私の部分は全く新しい内容だったので,色々と試行錯誤がありました。私の前に2人が話をしている間にも,講演の内容を書き換えたりしてたくらいです。統計的な現象であること,未知粒子を探索するという概念,これらを伝えるのには非常に難しくて,言いたいことを理解してもらえたのか不安な部分ではあります。それから,ヒッグス探索とは直接関係ありませんが,数字は科学的に導出したつもりでも,その結果の判断というのは人間がするものだ,科学というのは白黒ハッキリつかないものなのだ,ということを実は私は伝えたいと思っていました。メッセージ色が強くなりますし,ヒッグス探索とは離れてしまうのであまり強調できませんでしたが,食の安全の問題でも,放射線による影響でも,ある測定結果を受けて判断を下すのは人間であり,その判断は科学者だけに任せるのではなく,個々人が考えるべき問題だということを伝えたかったのですが,まあ話の流れ上そういう方向には持って行きませんでした。

講演後のおしゃべりについては,こういうアウトリーチ活動を行うと毎回質問が多くて講演の後も質問攻めにあうので,それならばおもいきっておしゃべりの時間を設けてはどうか,ということでやってみたのですが,この企画も成功だったように感じます。ただ,1つのグループが20-30人になってしまったので,人を押しのけないとあまり話をする機会がなくて残念な思いをした人がいらっしゃるかもしれません。人数が多過ぎることはわかっていたのですが,だからと言って数を絞るのも参加の機会を減らしてしまいますし,痛し痒しというところで,今後も同じ企画を続けるならどうすればいいのかというのは課題です。

あと,毎回そうなのですが,参加者の方の物理に対する知識は千差万別なので,講演もそうですし,その後のおしゃべりでも,話についていけない方,逆に簡単過ぎて面白くない方,というのがどうしもて生じてしまいます。おしゃべりについては話の内容を絞りグループ分けするなどの方法もあったのですが,とりあえず初めての企画だったので,今回のように話の内容を絞ることはしませんでした。でも,次回以降は考えてもよい方法かもしれません。

ということで,一段落したアウトリーチですが,この夏にはヒッグスを発見してしまうかもしれません。次の担当は私たち大阪グループなので,後手に回らないよう,早めに準備を始めなければなりません。安心しているとすぐに月日は経ってしまいますので,油断できませんね。

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名古屋でのアウトリーチ終了

名古屋でのアウトリーチ企画が終了しました。ご来場くださったみなさんありがとうございました。今回も,前回までの3回と同じく,非常に盛り上がったのではないかと思います。初の試みである,研究者とのおしゃべりは,盛り上がらなかったらどうしようかとわずかな不安はありましたが,杞憂に終わり,ホッとしています。

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格闘中

CERNから帰って来たのは先週木曜で,その後,様々な業務と格闘中です。処理すべき案件があまりに多くて憂鬱な上に,あまりにくだらない大学の雑務だったり,あまりにも最悪なWordを使わなければならない書類作成だったり,と,ますます気持ちが沈んできています。ふと,自分の人生は何日あるんだろうと数えてみると,人生80年として約30,000日。その半分は消化したので残り約15,000日。その15,000日の中から,何でやってるのかわからないような下らん雑務にここ数日を使っているかと思うと,さらに,ますます,より一層…修飾語はなんでもいいですが,とにかく意気消沈してしまいます。

しかし,人生ってたったの30,000日くらいしかないんですね。いや,30,000日というとそんなに短くないようにも感じますが,人生30,000円と置き換えると,1円の無駄遣いですら莫大な無駄遣いに感じてしまうのは,私が貧乏性だからなんでしょうか。そんなくだらないことを考えていると,さらに重大なことに気づいてしまいます。自分の生涯の総収入に占める酒代(飲み屋で飲んだ分も含む)の割合が莫大になりそうなことに気づいてしまいました。1/30,000なんていうオーダーではありません。恐ろしくて具体的な数字は書けませんが,気絶しそうなくらいとてつもない数字になります。って,私みたいにしょっちゅう飲みに行かない人にとっては,私の衝撃が伝わらないかもしれませんが,いやー,恐ろしいことに気づいてしまいました。

こんな恐ろしいことに気づいてしまったのも,雑務の多さのせいです。もとはといえば,雑務からの逃避行動ですから。ホントいいことありません,雑用には。って,だからこそ,雑用と区分され,呼ばれるわけですが。

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世代間格差

国家公務員の給料の大幅削減に続いて,新規採用を大幅削減。私も国家公務員みたいなものなので,自分の処遇については書かないようにしていましたが,あまりにも酷いので書いちゃいます。狂ってます民主党。

少なくとも私が購読している新聞には繰り返し記事になっていますが,日本の国家財政が赤字だからといって公務員の給料を減らすのはナンセンスです。財政黒字にしたら給料が増えるのでしょうか。公務員が真面目に仕事をしたら,アウトプットを2倍にしたら国家財政が黒字化するのですか。そんなわけありません。財政を健全化するには,赤字財政の元凶である医療制度と年金制度を改革して,今の財源でやっていけるだけのサービスに落とすか,逆に税金をもっと大幅に増やさなければなりません。公務員の仕事っぷりとは独立事象で,それは営利企業と違うのであまりにも当たり前の話です。

復興財源に充てるということ自体には,私個人としてはそれもアリかなと思います。でもそれだったら,公務員だけでなく,世の中全ての人の所得税を上げるなどして財源に充てるべきで,公務員”だけ”というロジックは理解不能です。

世の中の公務員でない人が公務員をバッシングするのは,公務員の仕事っぷりのわりに給料が高いと思われてるからですよね。これに関しては,給料の貰い過ぎかどうかは別として,公務員は世襲制ではないし,職業選択の自由も日本では保証されていますから,そう思うなら公務員になればいいのに,と思うのがまず第一感。普通の企業と違って単に試験だけでエリート官僚にだってなれるわけですから,いたって公平なシステムです。でもって,公務員が給料貰い過ぎかどうかというポイントですが,確かにそう言われても仕方のない人も多くいると感じます。頑張り度と給料の線形性を高めてもらいたいと強く願っているは,公務員以外ではなく,公務員自身で頑張って仕事をしてる人なのではないでしょうか。そういう意味で,非常に腐ったシステムになってるは間違いなく,改革が必要だと強く思います。でも,この問題によって,国家公務員”全員”の給料を減らすというのは,これまた論理不在です。

ところで,仕事っぷりのわりに給料が高いというのは,ダメダメ公務員以外の職種にもあります。参入障壁の高い業種,寡占化されている業種というのは,割の良い職種だと常々思っています。四季報でも見てもらえばわかりますが,資産のわりに利益が少ない業種というのが存在します。これは資産が少ないのではなく,とてつもなく大きな資産がないとそういう会社が成立しない,つまり,参入障壁がとてつもなく高いのです。で,そういう業種に就いている人というのは,世間でいうところの高給取りの職業です。公務員は,この延長の極限にいるわけです。警察業なんて民間ではありません。参入障壁∞です。仕事っぷりと給料の線形性を持たせるには,参入障壁を(公務員に限らず)下げることがキーポイントのようです。

それはさておき,って,前置きがとてつもなく長くなりましたが,新規採用公務員数を減らすってどういうことですか。世界でも類を見ないくらいすでに公務員数少ないのにこれからさらに減らすって正気ですか。さらに,減らすのが,天下りするようなじじぃじゃなくて,新規採用って,マジで頭大丈夫なんでしょうか。問題なのって,働いてないのに金貰う人なんですよね。窓際も何とかして欲しいですが,公務員バッシングをしてる人が一番頭に来てるのって働いてもいないのに天下る人なのではないのですか。その人たちは減らさず,実働部隊となるべき若い人を減らすって,狂っています。

今回の件に限らず,日本の格差社会,不公平の源って,公務員vsそれ以外ではなく,年寄りvs現役世代のはずです。現役世代の一人当たりの受益負担は8000万円,非現役世代は4000万円の受益超過。その差なんと1億2000万円。生まれた時代が違うだけで,何もしてなくても1億2000万円も差があるのですよ。この世代間での不公平,これこそが日本の一番の不公平で,バッシングされるべき対立の構図のはず。しかも,若い世代を虐めるのが趣味の非現役世代のエール(投票)をもとに,政治家はさらに格差拡大へ向かってまっしぐら。もはやイジメなんていうレベルではなく,リンチです。

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Daya Bayでのθ_{13}測定

Nさんをはじめ,複数の方から表題のニュースを教えてもらいました。

Daya Bayというのは中国での原子炉を使ったニュートリノ実験で,Double Chooz同様,原子炉で生成される反電子ニュートリノの消失を検証し,混合角度θ_{13}測定を目指していました。そこで,sin^{2}2θ_{13} = 0.092 +/- 0.016 +/- 0.005 という測定結果が発表されました。私個人的にはノーマークだったので驚きです。5.2σだそうです。

http://dayawane.ihep.ac.cn/twiki/bin/view/Public/

に行くと,発表で使われたスライドやら論文があります。今スライドを見始めたところですが,去年の年末から2月中旬までの55日間のデータだそうで,データ総量がたったの15TBというのにささやかに驚きました。これだったら,私たちのグループのしょぼいクラスターでも楽々全データが乗ってしまいます。Calibration constantを変えてreprocessするのも楽でしょうね。

肝心の内容については,ちゃんと見ていないのでざっくりとした印象なのですが,データとシミュレーション等による予言が合ってない分布があったりするのに,そこにわざわざconsistentと書いてあるあたりが微妙です。でも,結果を信じるなら,系統誤差は十分抑えられているということなのでしょう。

ところで,今回の結果の中心値は,T2KやDouble Choozの結果と一致してます。まあ,(他の実験の)誤差が大きいので何でも一致してしまうとも言えますが,それにしても真の値が0.09くらいだったとすると,T2Kは非常に残念,というか不運でした。でも,0.09ならCP非保存の測定を将来的にはやれそうですので(原子炉の実験ではCP非保存の測定はやれません),ぜひ頑張って欲しいです。と,こう書いて気づきましたが,Double Choozは苦しくなりますね。

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職業のお試し期間

どこかで聞いた話ですが,アメリカには職業のお試し期間があるんだそうです。ある人がある会社に入社。たとえば,最初の1ヶ月間はお試し期間で,その人が使えないと思えば会社はその人を解雇できるし,逆に,その会社が水に合わないと思えばその人は後腐れ無く会社をやめることができるんだそうです。素晴らしいシステムに見えます。日本の会社や組織,大学なんかでもそういうの取り入れられないですかね。

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さらに小ネタ集

昨日に引き続き,さらにどうでもいい話の連発です。

間違い電話をかけてしまったことは,多くの人が1度や2度はあると思うのですが…間違いSkypeをかけたことある人はどれくらいいるんでしょうね。かくいう私は,ちょっと前に間違いSkypeをかけてしまいました。自分のコンタクトの中から間違った人を選んで通話してしまったわけですが,その人がたまたまオンラインだったために繋がってしまいました。自分としてはその時点でまだ間違ったと気づいていなかったので,なんでその人に繋がってしまったのかわからず大いに焦りました。なかなかに珍しい経験ではないかと思うのですが,どうなんでしょうね。

ちょっと前の新聞記事かなにかで,いわゆる勝ち組と呼ばれる人たちほど自己中だというニュース(何かの研究結果?)を見ました。何をもって勝ち組と定義するのか異論あるかとは思いますが,そこは置いておくとして,私が凄いなと感じるのはビジネスクラスの乗客です。たまにアップグレードされてビジネスに乗ると驚くのは,人使いが荒いというか,スチュワーデスを遠慮なく呼ぶ,呼べる人が多くて驚きます。小心者の私は(?),手元にあるスチュワーデスを呼ぶボタンをなかなか押せなくて,横を通った時にようやく声をかけます。というか,私に限らずエコノミーだと誰もそんなに呼んでませんよね。けど,けどビジネスに乗ると,そこら中で呼んでますランプ(?)が点灯しますし,近所の人が何で呼んでるのか見てると,すげーツマラナイことを頼んでるんですよ。金持ちというのはこういうものなのか,と庶民の自分は身の置き所がないような,変な感覚に陥ります。自己中とは関係ないのかもしれませんが,金持ちは違うなぁと感じさせられます。

これまたちょっと前の新聞記事の話です。平均の意味を理解していない大学生が何%だとか,線分を3等分できる大学生が何%だとか,大学生は馬鹿ですと言ってるような記事を目にしました。そこで感じたことを幾つか。 大学への進学率は短大も含めるとおそらく50%を越えています。大学生,と一括りにすることに意味はないような。でもそうやって括るなら,一応大学に進学していない人たちとの比較も見せて欲しい。そういうエラそうな記事を書いている人たち,人たちが属している会社の人々に同じ設問を出したら正答率は100%近いのだろうか。
…というようなことをダラダラと考えてしまいました。

ちなみに…家でかみさんに3等分線の作図方法を突然聞かれた私は,条件反射では答えられませんでした。N等分するには平行線を引けばいいということは覚えていたのですが(ここ重要ですが,私はこれを考えて思いついたわけではありません。ただ単に”覚えていた”だけです),作図なんて中学生か高校生のとき以来全然してないので,一点を通りある直線に平行な直線の引き方,というものをすぐには思いつきませんでした。家のドアの動きにくさと気温の関係に気づいていなかった私としては,これに答えられないとかみさんにバカにされると思い必死に考えること数秒。平行四辺形を書けばいいのだということに気付きとりあえず面目を保ちました。それでまあ,平均やら3等分線に関する記事のことを知ったのでした。

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日々感じてること

毎回どうでもいい内容ばかりですが,今回はいつもよりもさらにどうでもいい小さなネタの羅列です。

大学のオフィスではなるべくドアを開けておくようにしていますが,寒がり(かつ暑がりなので単なるわがまま?)なので冬はドアを閉めています。人が私の部屋を訪ねてきたとき,ノックと同時に私が返事をする前にドアを開けてしまう人がいます。いったい何のためのノックなのでしょうか。意味分かりません。オフィスだけではなく,ホテルでも同じようなことあります。掃除の人がドアを開けるとき,こっちの返事なんかお構いなしに開けてくる場合ありませんか。オフィスよりも動揺が大きいときがあるので,返事を待って欲しいものです。

どうでもいい話2発目。私は落とし物を見かけるとどうすべきか悩んでしまいます。たとえば小中学校の教室内なら,担任の教師に渡すと思います。もし自分が探す立場なら担任の教師に聞きますし,多くの人がそうするであろうと想像するからです。でも,そうでない場合はどうしようか悩んでしまいます。もし自分が落とし物を探すなら,自分が歩いた経路を逆に辿り落ちていないかまずは探します。それで見つからなかったら,どこかに届け出られていないか確認すると思うのですが,問題はどこに確認するか,です。たとえば大学だったら,物理学事務室,理学研究科,大学の庶務…というようにレイヤーがあります。その辺の道だったら警察しかないでしょうから,それもまた迷いませんが,大学の構内だったりすると複数のレイヤーがあるのでどこに行くべきか迷ってしまいます。というような状況を思い浮かべてしまうので,自分がオフィスの前に落ちてる物を見つけたとき,どうしたらいいか迷ってしまうんですよね。

3発目。将棋観戦が趣味だということを何度か書いていますが,観戦していてよく思うことがあります。どう説明していいのかよくわかんないのですが,凄く強い人って何か凄いことをしているわけではないのに,いつの間にか優勢になってるというか,普通に勝つというか。これって勝負事ではよくあったりしませんか。うわー,すげー,という感じなく,いやもちろんそういうこともあるのですが,強いヤツはいつもいつの間にか勝ってる,みたいな。あるいは,弱い方が勝手にコケるというか。これと同じ感覚を,優秀な物理屋と話しているときに感じることがあります。自分では難しくてわからない話を優秀な人に説明してもらうと,凄く簡単に説明してくれて,なんで自分はこんな簡単な(?)ことがわからなかったんだろう,みたいな感覚を覚えることがあります。自分が勝手にコケてる感覚になるんですね。だから何だと言うわけではありませんが,似てるなと思ったのでした。

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がれきくらい受け入れろ

気分が悪いです。と言っても体調が悪いわけではありません。前から何度も報道されていますが,去年の大地震でできてしまったがれきを86%の自治体が受け入れに難色を示しているというニュースを見たからです。

公務員の給料を減らして復興財源にしろということで,国家公務員の給料を7%だか8%減額。でも身銭を切るのは嫌で増税反対。がれきの受け入れも反対。本心では人助けなんてやなこった。けれども,絆だか,復興支援だかなんだか知りませんが,人助けしてるふりが大好き。人助けしてるんだという自分に酔ってる酔っぱらい。これが日本人の姿なんでしょうか。

政治がおかしいのだとは思いますが,子供が親の鏡であるように,政治家は国民の鏡だとも私は思っています。本当に気分が悪くて吐きそうです。

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Moriondに向けて

確か明日からMoriondが始まります。Moriondというのは,高エネルギー物理業界では最重要視される国際会議の一つで,毎年3月の初めにElectroweakセクション,後半にQCDセクションが開催されています。昔は,私がトークをしたときにはフランスでやっていたのですが,今はイタリアのLa Thuileというところでやっています。いずれにせよ,スキー場なので,私みたいなスキー好きの人にはたまらない開催地です。

ちなみに,La Thuileでも毎年国際会議がMoriondの直前に開催されています。ですので,La Thuileでは実際のところ2月末から3月末までずっと国際会議を開いているということになります。Moriondはフランス,La Thuileはイタリアのバックアップでやっているのではないかと思いますが,いずれにせよ,長い歴史のある重要な国際会議です。

ただ,ATLASに参加するまで知らなかったのですが,どの国際会議を重要視するかというのは,国によってかなり違うようです。夏に隔年,入れ子で開催されるのがLepton PhotonとICHEPという国際会議で,これらを重要視するのは世界共通だと思いますが,ヨーロッパではEPSという会議を重要視していて,ATLAS参加前にアメリカと日本で研究を行っていた私にとってはちょっとした驚きでした。だって,EPSってEuropean Physics Societyですから,国際会議というよりregionalな会議の印象を受けます。アメリカ人にとっては野球の大リーグーの一番を決めるのが”ワールド”リーグなのと一緒で,Europeanはヨーロッパにとっては世界なんですかね。

それはさておき,Moriondに向けて結果を発表しなければなりませんから,解析は佳境を迎えています。今回は私の学生がMoriondを目指した解析をやっていませんので,個人的には切羽詰まった状況にはなっていませんが,色々なミーティングに出ると,ATLAS全体としては大忙しということがよくわかります。

目玉の結果はもちろんヒッグス探索。すでに公開した結果に加え,感度がそれほどは高くない幾つかの探索チャンネルを加えて(プラス,既存の解析にも改良を加えて)結果をアップデートしようとしています。感度の低いチャンネルを加えるのですから,結果自身が公開されているものに比べて大きく変わることはありませんが,それでも微妙に変化しています。結果が気になる方は,"Moriond 2012"でググれば国際会議のサイトに行けますから,数日後にそこでチェックしてもらうといいかと思います。って,ATLASの公式サイトにももちろん掲載されますね。

一つ悔しいなぁと思ったのは,私たちがトップクォーク対の生成断面積測定の論文を書いていた時に受けたのと同じ質問が出ていたのですが,私たちはその質問に対応するために無茶苦茶色んなチェックをしてかなり詳細に定量的な答えを返し,それでも質問者は納得せずに物理コーディネータに仲裁を頼み,4ヶ月くらいかかってようやく論文投稿に辿り着きました。けれど,ヒッグスの解析では発表を遅らせることができないという事情もあって,質問に対する答えのクオリティは私たちの回答にくらべるとかなりラフなのですが,そのままグループ内の承認ということになりました。個人的には,今回の結果を国際会議に出すことに完全に同意します。ただ,私たちに比べてヒッグスの解析のほうがその問題の影響が遥かに大きいのです。原理的にも,数値的にも。逆に言うと,私たちの解析では指摘された問題というのは非常に小さいのです。にもかかわらず,メインな解析では仕方ないよねとなる一方で,私たちの解析は何ヶ月も詳細な検証を強要され…不公平感を強く感じたのでした。

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ホチキスの針

昨日,学生と一緒に昼飯を食べていたときのこと,博士課程の学生のOくんが車の保険について保険会社に問い合わせたところ,その返事のあまりの遅さと,あまりにダメダメな対応に物凄く腹を立ていました。その腹立たしさはよくわかるのですが,ヨーロッパ,というかフランスあるいはジュネーブ付近ではよくあるくらいの遅さ(?),ダメダメさの対応なんですね。Oくん本人もそれなりには理解していますが,物事の処理の早さ,対応の誠意度(?)みたいなものは,国によって非常に大きく違います。私が学生のときに研究のために長期滞在したのはアメリカでしたが,やはり同じような驚きがありました。

たぶん,こういう違いに多くの日本人は海外でストレスを感じると思うのですが,逆はどうなんでしょうね。つまり,日本人以外が日本を訪れると,物事の対応の早さ,人々の対応の丁寧さに驚いたり,心地よさを感じたりするのですかね。私の偏見では,対応の早さと丁寧さは,日本は世界でトップクラス,ではなくトップだと思うんですね。ですから,どの国に行っても,何かするたびに遅いなぁとストレスを感じることになります。他の国の人は日本人の対応をどう感じるのですかね?

そんなこともあって,外国で生活をすると,日本食が恋しいというようなツマラナイ感想以外でも,やっぱり日本はいいなぁと実感することが多かったりします。対応の早さと同じことなのですが,フェデックスで物を送り,トラッキングしていると,日本国内の移動速度と外国内での移動速度の違いに驚いたりします。

で,長ーい前置きのあとに,非常に詰まらないことで日本の良さを訴えます。

日本のホチキスの針って凄くないですか。アメリカでもスイスでも見た目ごつい針を使っても,すぐに曲がってしまい,閉じられる枚数が非常に少ないです。え,これしか閉じられないの,と驚きます。というか,その前に,数枚閉じようと思っても針が何度も曲がり続けて,毎回ホチキスを使うたびに腹立たしい思いをします。一方日本のホチキスの針は長さ分だけ紙を閉じることができて,それを当たり前だと思っていたわけですが,実はそれは世界的には当たり前ではなくて凄いことなんですよ,きっと。どこらへんでその違いが生まれるのか知りませんが,日本のホチキスはとにかく凄いです。その凄さを多くの日本人は気づいていない,知らない,というのもまた凄いところです。

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