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ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

学生到着

昨日の晩、私たちの大学の修士課程の学生2人がCERNに到着しました。それぞれ約3週間、4週間滞在して、現場の雰囲気を味わってもらいます。若いですし言葉の問題もあるので、現地の研究者と一緒にバリバリ働くというのは難しいですが、普段目にすることのない現場の様子(検出器を見ることはできないので、コントロールルームの様子とか、ミーティングでの議論の様子)に触れ、研究の刺激になればと思っています。もちろん、彼ら自身の研究に関しては、普段大学にいる時以上に頑張ってもらうつもりです。
…なんて真面目なことを書いていますが、このブログ的にはネタになるような活躍が欲しいですね。期待してますよ、Iくん、Tくん。

話は変わりますが、昨日は私にとって激動の一日でした。午前中は検出器関連の仕事で検出器の近くに詰めていて、午後前半は、b-quark起源ジェット同定グループのミーティングでの発表の準備に追われ、午後の後半はそのミーティングに参加、発表。いつものように長い議論があって、ミーティングが終わったのは7時半過ぎ。その後、研究員の人がやっている物理解析にチェックを入れたり、何日か前のエントリーに書いたように検出器のためのソフトウェア開発の打ち合わせが(メールで)あったり、、、とまあ、盛りだくさんの一日でした。しかし、メールでのやりとりというのは本当に消耗ですね。


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LHC start-up 近づく

ちょっと前のエントリーでもお知らせしましたが、大型加速器LHCのビーム入射日(=9月10日)が迫っています。ふと気づくとLHCアトラス日本グループ広報ページなるサイトができていて、そこにも関連記事がありますので、興味のある方はご覧下さい。

世界に向けて情報を発信すべく、ビーム入射当日に報道関係者を世界中から集めて、もしビーム入射が上手く行かなかったらどうするんだろう。本当にその日にビームを入射するんだろうか、と思っていましたが、どうやら「ビーム入射日」というのは正しくなくて、もっと曖昧に"LHC start-up day"とオフィシャルには呼ばれています。というのも、すでにビームはLHCに入射されています。前回のエントリーの時にもすでに入射されていたのですが、「ビーム入射日」って宣伝してるのに、そんな裏事情を書いたらまずいかと思って書きませんでした。でも"LHC start-up day"なら、その日にビームを入射すると謳ってるわけではないので、すでにビームを入射していても嘘ではないですよね。

ということで、本当に何が起こっているかというと、LHCにビームを入射する地点は2カ所あるのですが、そこからすでにビーム入射は行われています。全長約27kmのリングがいつくものセクターに分けられているのですが、日々(?)少しづつ入射後のビームを飛ばす距離(=セクター)が増えていっています。初めのうちは数セクターだけ飛ばして、最後はコリメータというカメラの絞りと同じような役割を果たす構造物を閉じてビームを止めていました。コリメータというものは本来ビームを止めるためのものではなく、絞りなわけですが、そういう使い方をされてたようです。ビームの強度が弱いからOKなんでしょうね。今はビームを飛ばすセクター数も増え、ビームを最終的に止めるのはコリメータではなく、ビームダンプと呼ばれる本来ビームを止めるための構造物になっているようです。

これだけやってたら何をもって"LHC start-up"て呼ぶのか、という疑問を持たれるかもしれません。私も疑問に思いました。じゃあ何をその日に初めてやるかというと、LHCに入射したビームを1周させる、させようとすることのようです。RFと呼ばれるビームを加速させるための高周波電場を加えることなく、磁場の力で方向を制御して、とにかく1周させるのが目標らしいです。加速器のこと不勉強でよくわからないのですが、RFなしでも回るんですね。さすがsynchrotron radiationの少ない陽子です。あるいはRFなしで回すというのは私の勘違い!?
…って、この辺、専門家以外何言ってるのかわけわかりませんね。一般の方でもわかるように努力してはいるのですが、すみません(しかし、これを読んでる人の多くが専門家??)。

とまあそういうわけで、9月10日には、本当にまだやってないことを初めてやり、その様子を全世界に向けて放送、情報発信するのだそうです。度胸いいですね。


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