ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

大学時代の友人

私がATLAS実験に参加したのは2年弱前。まだ物理の結果も出ていませんし、学生もまだ論文を書いていません(現在、修士課程1年と2年)。なので達成感というか、嬉しかったこと、というのはATLAS実験に関してはまだそれほど味わっていません。そんな中で嬉しいと思うことが最近ありました。

マスコミでLHCのことが盛んに報道されたおかげで、長い間連絡をとっていなかった友達2人からメールで連絡をもらいました。1人は私がポスドクのときにやっていた実験の同僚で、もう1人は大学・大学院の学生のときに一番仲のよかった友達です。2人ともLHCの報道を目にしてウェブサーフィンしたところ、私がATLAS実験をやっていることを知り、それで連絡を取ってきてくれました。しかも、大学時代の友人は11月に出張で関西方面へやってくるそうで、何年ぶりかで会うことになりました。前から久しぶりに会って話をしたいと思っていたので、まさに千載一遇。きっかけを作ってくれたLHCとマスコミに感謝です。

しかし、彼のことを考えると、いっつも人生って不思議だなと感じます。彼は原子核理論でD論をとった非常に優秀な男で、頭の回転が速く、かといって天才にありがちな変人とは程遠く、私なんかよりもずっと学者としての資質を備えていたと思います。あ、いや。あくまで、物理をやってる人間の中で変人ではないというだけで、一般の人と比べたら少しは変わっているかもしれません(Tくん、もし読んでたらごめん)。デキの悪かった私は勉強をよく教えてもらい、その自分が学者になって大学で授業をしているわけですよ。にもかかわらず、その友人はD論を取ってすぐに一般企業に就職ですから、人生・運命の不思議さを感じずにはいられません。

ただ、この業界でそれなりの期間生きてくると、学者と一言で言っても、色んなタイプの人がいることがわかってきます。子供の頃にイメージした、あるいは一般の人もそういうイメージを持ってるかもしれませんが、研究にだけ没頭する変人、みたいなステレオタイプな学者というのは、今や少数派なのではないでしょうか。まあ私が知っているのは自分の関連する高エネルギー物理、あるいは同じ大学のスタッフだけなわけですが、一般的にイメージされるようないかにも学者みたいな人はほとんどいません。
…あ、ありました。一般的なイメージと一致する点。みなさん容姿には無頓着で、服装や髪型に気を使ってない人が圧倒的に多いです。見知らぬ学会会場に行く時も、一目物理屋っぽい人たちが歩いているので、その流れについて行けば会場に着けますから。

おっと、またいつも通り脱線しましたが、そういうわけで、11月に大学時代の親友に会うのを心待ちしているところです。


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万引きと思われる

ちょっと前(と思っていましたが冷静に考えるとすでに半年近く前かも?)にCERNに滞在していたときの出来事です。

過去の大人気(?)エントリーでも登場したカルフールがまだつぶれていなかったときの話で、ある週末、シフトに備えて夜食用の食料品を買いにカルフールへ行きました。パン、バナナ、そして水を持ってレジへ行きます。ところがバナナは売ってもらえません。というのも、アメリカでの買い物と勘違いしてしまい、バナナの計量を忘れていたからです。

少し説明すると、アメリカのスーパーではレジの前のバーコード読み器部分が計りにもなっていて、計り売りの生鮮食品でもレジへ持って行くだけです。ところが、スイス、フランスでは(少なくとも私が行ったことのあるスーパーでは)、売り場に備え付けの計りで重さを計り、出て来たバーコードを自分でレジへ持って行かないとなりません。バーコードがシールになっているので、普通は買った品物に貼付けていくわけですね。それを忘れたのです。

レジではパンと水だけ売ってもらい、レジのおじさんには身振り手振りでバナナを計ってくると伝え、もう一度売り場に入ります。今度はバナナを計量して、バーコードを貼って、レジに戻ります。さっきのおじさんのところは込んでいるのでその近くの別のレジへ行きます。さっき買ったパンと水はすでに買い物袋に入っていますが、買い物袋を持って再度レジを通っても今までの人生で泥棒と疑われたことはありませんし、いざとなればレシートを持っています。そういうわけで特に何も考えることなく、別のレジへ行きました。すると…

人生初、買い物袋の中を見せろと言われます(フランス語理解不能なので、あくまで推測)。まさか疑われると思ってなかったので、ちょっとムッとしつつ、中身と一緒にレシートを見せます。これで問題ないだろと思っていたら、そのレジのおばさんは何かわめき出して怒り始めます。何を言ってるのか全然わからないのですが、とりあえず渡したレシートを見てみると、なんと自分の買い物のレシートではありません…。

よーく見てみると、そのレシートにはさっきのレジで前の人が買った(と思われる)ジュースの売り上げが記載されてます。そうです。どうやら間違えて別のレシートを貰っていたのです。そこで一生懸命英語で弁解しますが、レジのおばさんには全く通じずどんどんエキサイトしてきます。そのうち、スーツを着てる人を呼ばれ、レジのおばさん、スーツの人、そして私の3人はレジから少し離れ、話し合いを始めます。さすがにこのスーツの人なら英語通じるだろうと思い少し安心した私は甘かったです。

それから10分くらい延々と英語で釈明するのですが、そのスーツの人にも英語は通じませんでした…。最初は面倒だなと思っていただけなのですが、段々不安になってきます。まさか、このまま濡れ衣着せられないだろうな、と。いや、まさか警察なら英語通じるはずだ。いやまてよ。英語は通じても肝心のレシートは別物だし…などなど、段々悪い方へ、悪い方へ考えが行ってしまいます。

そうこうしている間、私はさっきのレジのおじさんのところへ行くよう英語で頑張って説明し続けます。魂のさげびが通じ…たわけではないのですが、近くにいた英語のわかる人が私の言ってることを相手に通訳してくれて、さっきのレジへ行くことになりました。考えがネガティブ・ループに入っていた私は、もしおじさんが交代していなかったらどうしよう、という考えが浮かびました。が、さいわいなことに、そのおじさんはまだレジで頑張っていました。心の中でガッツポーズです。と同時に、自分のことを、自分の買い物のことを覚えていてくれるだろうか、と心配していましたが、その素晴らしいおじさんは私のことを覚えていてくれて、スーツの人に何か説明すると、一気に問題解決。万引き疑惑は解消できました。

そういうわけで、みなさんもカルフールに行ったら、レシートは必ず確認してから貰いましょう。


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LHCの故障

9月10日にLHC開始ということでマスコミに大々的に報道されたのはよかったですが、その直後の19日(日本時間だと20日かもしれません)に故障したというのは、タイミングが悪かったですね。私たちにとっては、加速器が予定通りに動くということは奇跡みたいなもので、特に実験の立ち上げの時期というのは、色々な初期不良を克服していく時期と捉えています。なので今回のヘリウム・リークに関しても表現悪いですがそんなには驚きませんでした。ただ、何しろあれだけ大々的に報道された後で、マスコミの関心が高かっただけに、情報の伝わるのが早いのには驚きました。

色んな人に故障のことを聞かれましたが、うちのかみさんいわく、子供の通う幼稚園のお母さんがたまでこの故障のことを知っており、故障したのは「◯◯くん(=私の子供の名前)のお父さんのやってる実験」と言われてたそうです。びっくりです。私がやってる実験についてすっかり認識されてしまったようです。
……って、加速器の故障は私たち物理屋側ではどうにもできないんですけどね。

それはさておき、これだけ情報を浸透させることのできるマスコミの力というのは本当に恐ろしいです。報道してもらうのはとても良い宣伝にはなるわけですが、そのあといつ棒を外されるのかとヒヤヒヤしてしまいます。わかりやすい例だと、ボクシングの亀田兄弟ですか。そうならないことを祈っています。

話を戻すと、故障の後の計画変更まで報道されてましたね。当初2ヶ月間と発表していた故障期間が来年まで延びる、と。この辺どうなるか、私たちにもよくわからないんですよね。というのは、2ヶ月間というのは、超伝導磁石を一旦常温まで暖めた後、さらに超伝導状態になるまで冷やすのに必要な期間なんですね。修理そのものに時間がかかるというより、温度の上げ下げにかかる時間で、それを短縮することは現段階ではほぼ不可能です。で、故障前の予定では(どっかのエントリーで書いた気もしますが)、11月途中くらいまで5TeV+5TeVで実験をやって、12月中旬のクリスマスシャットダウンまでの間は、来年春に7TeV+7TeVを目指すべく、加速器の超伝導磁石の調整(粒子のエネルギーを上げても同じ軌道にするためには、より強力な磁場が必要です)をする予定でした。なので、もし2ヶ月で修理を終えられたとして、すぐに実験を再開するのか、それとも当初の予定通り7TeV目指して磁石の調整をするのか、検出器サイドでも非常に気になっていました。

実際のところまだどうするか決まっていないようで、私たちもCERN上層部の決定がどうなるのか耳をすましているところです。

[2009年7月23日追記]
LHCの最新スケジュールについてはこのエントリーこのエントリーをご覧下さい。


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学会の様子その2

昨日に引き続き、今日も学会の様子、特に発表の様子について書いてみようと思います。

昨日書いたように、一般講演は講演時間15分とかなり短いです(それでも物性に比べれば多いわけですが)。なので、いかに自分のやってることが面白くて、なんでそういう研究をしているのかを簡潔に聴衆に伝えるのが一番重要だったりします。最初の2、3枚のスライドでわからなくなったり、面白そうと感じなければ、大抵の人はそれ以後話を聞かなくなりますから。

観客として見ていて面白いのは、やっぱり発表の後の質疑応答です。いいトークだとやはり質問やらコメントが多いです。当たり前ですが、面白くなければ誰もコメントしないし、理解不能では質問のしようがありません。なので、質問にきちっと答えられるかどうかは別として、質疑応答の盛り上がりがそのトークの善し悪しのバロメータと言えます。
……と書いていて思うのは、自分の授業で学生からの反応が少ないのは、やっぱり自分の授業が面白くないんでしょうね。なんて、弱気なこともたまには書いてみます。周りからは強気の塊みたいに思われてますので。ははは。

さて質疑応答の話に戻りますが、学生の場合はバラエティに富んでいます。なんというか、スペクトラムが広いというか、よくできる学生とそうでない学生の差が激しくて、見ていて痛々しいときがあります。質問するほうとしても、まともな答えが返ってこないと思われるときがあって、そういうときは質問したくても、しようかどうか迷ってしまいます。もちろんそんなことは気にせずに、聞きたいことをガンガン質問する人もいますが、私みたいな人も結構いるようです。逆に頼もしい学生は自分のグループに引き入れたいので、有望な新人を発掘する場、とも私の場合はとらえています。

ただ、いい研究をしてるからといって必ずしもトークが上手いかというと、100%相関してるわけでもないので、なかなか優秀な人材を探すのは難しいです。特にスタッフの場合は、相関度が弱い気がするんですよね。自分で実際にproductive, creativeな研究をしていなくても、論文を読んだり、人のトークを聞いて、他人のやったことの美味しいとこどりでそれなりのトークをする人も結構いる気がします。その発表と同じ研究をしてる人なら、話に深みの無いのはわかりますが、そういうレベルで判断できるくらい非常に似た研究をしてる人というのはそんなにいないので、結局そういう人はトークが上手いという評判になってるようです。まあ、一言で物理屋と言っても色んなタイプがいます。


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学会の様子

物理学会は毎年春と秋の2回行われます。春は春分の日前後、秋は秋分の日前後、毎年ほぼ同じような日程です。色々理由があって仕方ないのかもしれませんが、単なる一参加者としては、移動のチケット、ホテルの手配ともに非常に込んでいる時期で、少し時期をずらせないものかといつも感じてしまいます。

さらに物理学会と言っても色々な領域に分かれています。大きく分けると、素粒子・原子核・宇宙と物性の2つ。さらに細分化された領域になります。春は素粒子系と物性系両方が同じ会場ですが、秋は別会場。そういうわけで私たち素粒子関係は山形大学でしたが、物性の人たちは岩手大学でした。講演は、一般講演、招待講演に分かれていて、一般講演というのは物理学会員なら誰でも申し込めば発表できます。時間は基本的に(多分)10分発表+5分質疑・応答。例外なのが素粒子領域の秋の学会で、15+5分。招待講演はその名のとおり基本的には、学会側の招待が必要です。というのが建前なのですが、実際にはプログラムを決める領域代表者という人に頼んで、招待講演させてもらう、ということが多いようです。もっと言うと、素粒子実験のような大規模な実験では、ある実験グループが招待講演の枠を持っていて(?)、そのグループ内の誰かが持ち回りで発表してる感じです。

発表内容は、小さな実験グループからの発表のほうが大抵面白いです。何か劇的な発見があれば別ですが、そうでなければ興味を引くのは、予定、予想通りの結果ではなく、何が原因なのかはわからないけれども、予想に反した結果が出たときです。小さな実験グループ、例えば、検出器の開発に関する発表などでは、そういうことが多々報告されますが、大きな実験グループだと、物理解析の結果というのは内部の厳しいチェックの後でしか出来ないので、怪しい結果というのはなかなか発表されません。なのでどうしても小さな実験の発表のほうが興味深いものになりがちです。もうちょっと違いを説明すると、巨大実験グループでは、内部のミーティングが主戦場で学会や国際会議には敵がいません。逆に小実験グループでは学会あるいは国際会議が主戦場です。観客にとっては、やっぱり戦いを見る方が面白いわけです。

そういうわけで、巨大実験というのは実験グループ内に敵がたくさんいて、誰が味方なのか見極めるのが難しいです。実験グループのことはcollaborationと言います。小実験では実験メンバーが確かにcollaborateしてますが、巨大実験ではその中にサブグループがいくつもあって、そのサブグループ同士が常に戦闘状態です。どう考えてもcollaborationと呼ぶのには無理があります。でもそうか…。観客にとっては、内部の戦いを見ることができたら、それは面白いのかもしれませんね。

……おっと、学会の様子を説明してたはずですが、相当脱線してしまいましたね。すでにだいぶ長くなったので、また明日にでも、学会の発表を聞いての雑感を書いてみます。


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ふと気づいたこと

数少ないと思われるこのブログ読者。面識のある読者の一人から、このブログは字が多い。もっと絵を増やせ。という意見を聞きました。自分でもそうは思っていたのですが、見栄えのいい写真などを集めてアップロードするのが面倒でやっていませんでした。が、直接そういう意見を聞いたので、早速LHC関連の写真を集め始めました。まずはLHCのあるCERNの上空からの航空写真です。
LHC_aerialview
画面中央下やや右寄りにごちゃごちゃと建物の集中しているところがCERNのメインサイトです。画面右上にレマン湖の一部。やはり右側にジュネーブ国際空港が映っています。CERNから空港方面へまっすぐ、レマン湖にぶつかるまで進むとジュネーブのダウンタウンです。そして真打ちLHCは一番大きな円です。もちろん加速器たちは地上にはないので、その位置が写真に記してあります。

で、気づいたのですが…
CERNの宿舎が長期滞在できないために借りている私のアパートは、LHCリングのほぼ真上のようです。もちろん加速器は地下100メートルなので、放射線どうのという問題は全くありませんが、LHCリングの上に住んでいるというのは妙な気分です。

それはさておき、LHCリングの中の様子も下に貼っておきます。
LHC_tunnel
左側から画面中央奥に向かって伸びているのがLHC加速器です。この中に2本のビームラインがあって、ビームライン付近は1.9K(ケルビンですよ!摂氏ではありません)まで冷却され、超伝導磁石が稼働します。室温から一気に1.9Kを確保するのは厳しいので、1.9Kまで冷却される部分の外側は50Kまで冷やされています。これが地下100mにあり全長27kmというのですから、凄いものです。

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帰宅

山形から帰ってきました。学会というのは、プチ同窓会みたいです。昔やっていた実験の仲間と久しぶりに会い、飲み、語らい、飲み、飲み、飲み、飲み、飲み、飲み、、、と連日飲みに出かけていました。3泊したのですが、毎回違うメンバーで飲みに行くことができて、色んな人と話ができて本当に楽しかったです。

がっ。胃と財布には痛い出張でした。

飲んだ話ばかりではなく、学会がどんな感じなのかも近いうち書きたいと思います。


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山形

学会に出席するため山形に来ています。台風で飛行機が飛ばないかと心配していましたが、今朝起きると見事に晴れ。飛行機もほとんど揺れず、台風どこに行ったの?って感じでした。そんなわけで問題なく山形に着き、学会のトークを楽しみ、そして夜は旧知の人たちと酒を飲み、満足な一日です。

そんなわけで、あまり書くことがないので、今日は自分の好きなサイトを1つ紹介します。このブログを読者ならすでにご存知の方が多いとは思いますが、スラッシュドットというのが私のお気に入りです。色々面白い記事が多いですが、私としてはやはりLHC関連の記事は面白いです。検索してみて下さい。ギリシアのクラッカーがLHC実験の1つのCMS実験のコンピューターをクラックした、なんていう記事まであります。あと、真面目な話をすると、スラド読者は高エネルギー実験に最も理解のある集団の1つだと思います。関係各方面は、この業界の宣伝をするとき、こういうアレゲな人たちに直接情報発信してはどうかと思うのですが、、、何かヤバいことあるんでしょうか?

話題飛びますが、今日人に話をしていて思い出しましたが、インドではLHCが作ったブラックホールに宇宙が飲み込まれると信じて自殺してしまった少女がいるそうです。なんというか…マスコミの恐ろしさが如実に表れてますね。


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研修

ファカルティディベロップメント研修という名の拷問、、、疲れました。これで私の教育能力が向上するといいのですが…。でも、1つ大事なことがわかりました。いや、思い出しました。退屈な授業を延々と受けなければならない学生の気持ちを。学生にとっては、選択科目の授業なら自分がおもしろくないと思う授業を取らなければいいので被害は最小限ですが、必修科目の担当教官の話がおもしろくないと悲劇ですね。

内容はともかく、研修が行われた施設は立派でした。普段行ってるキャンパスとは違うキャンパスなのですが、全体的に新しいだけあって綺麗な建物、立派な施設が多そうでした。研修が行われたホールはコンサートにも十分使えそうで(例えば出入り口は二重になっていますし、音響装置も立派でした)、なにが凄いって、無線LANは完全遮断、携帯の電波すら届かないようになっていたようです。こういう陸の孤島状態になってなければ、研修できませんよね。


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先端加速器科学技術シンポジウム

昨日のエントリーで書いた通り、今日もミーティングに明け暮れた一日でした。朝9時から午後4時半近くまで昼飯を挟んでまたも学会練習。発表者が6人もいると、どうしてもこうなります。さらに4時半からは大学の会議。教室会議と呼ばれる物理学専攻の会議で、今年度はその議長(3人のうちの1人)をやらされているおかげで、会議をサボることが難しいうえ、会議中に居眠りすることも流石にできません。

というわけで、へとへとになって今やっとオフィスに戻ってきました。今日はそういうわけで特に書くことはないのですが、この業界の宣伝メールが回っていたことを思い出したので、ここでも宣伝しておきます。先端加速器科学シンポジウムというのが9月25日に東京千代田区の学術総合センター・一橋記念講堂というところで開かれるそうです。誰をターゲットにしてるのか、こうして宣伝してる私にもよくわからないのですが、このブログを読んでる皆さんの多くはターゲットなのでしょう、きっと。お時間のある方は、って、これ平日ですね。ということは、ターゲットは研究者なんでしょうか。でもプログラムから察するとそうでもなさそうですし…やっぱりよくわかりません。より多くの人に興味を持ってもらおう、裾野を広げようという企画なら週末にやりますよね…?謎です。


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ミーティング三昧

今日はみっちりミーティング3本。それ以外にやったことは、メールのチェックをして質問その他に対する応対。LHCとATLASの状況をウェブその他でチェック。学生や研究員と研究に関する個人的な打ち合わせ。書類の処理。そして昼飯。で、今に至っています。明日、明後日はもっと辛い日になりそうです。明日は、今日のミーティングと違って、大学関係のつまらない会議があり、さらに明後日は、ファカルティディベロップメントという教員を虐める…ではなく、教育指導能力の向上を図るため(らしいです)の大学の催しがまるまる一日あります。

…そうとう憂鬱です。明後日は、どれだけ眠い、、、ではなく、どんなに教育指導に役立つイベントだったか報告する予定です。いや、あまりに辛くて、その催し終了直後(しかも大学の別キャンパスなので行くのも面倒)に早々と帰ってしまうかもしれませんが。


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帰国

今朝ほぼ定刻通りに関西空港へ着きました。家に着いたのが昼前。急いで昼飯を食べて、大学に来ています。というのは、物理学会が今週末から始まるのですが、大学の私たちのグループでは、発表者が毎回練習を行います。学会というのは、学生の発表の場という一面が大きく、発表者の多くが学生です。そのため毎回練習をやります。その練習が今日の午後だった(というか、私が朝関空に着くというスケジュールだったために、発表練習がそうスケジュールされました)ので、慌てて大学に来ました。

こっちの昼頃がスイスの朝方なので、練習会の始まった頃は眠いこと眠いこと。飛行機の中で眠れる人ならいいですが、私は最近ほとんど寝られません。隣に人がいなくて、かつ後ろにも人がいない場合は稀に寝られますが、最近は毎回飛行機が混んでいて全然寝られなず、今回もいつも通り(?)寝られなかったので、余計に眠いです。

ちなみに、飛行機の中で後ろの人が気になり始めたのはわりと最近(?)です。なぜ気になるかというと、個人用のスクリーンが前の人の座席についてますよね。それがタッチパネルになっているので、後ろからガンガン押す人が多いのです。「タッチ」パネルではなく、彼らにとっては「プッシュ」、たちが悪い時には「ヒット」パネルになってます。今回の後ろの人はそんなに酷い人ではなく、それが理由で寝られなかったわけではありません。が、やはり同様のトラブルはよく起きているようです。今回は、斜め前の年配の方が一生懸命、力一杯タッチパネルを押すので、その前の人は明らかに不機嫌。今回だけでなく、しょっちゅうこういう光景を目にしてます。あるいは自分が被害に遭ってるか。

個人用のスクリーンでもタッチパネルではなく、手元にリモートコントロールがある機材(航空会社)もあります。自分の経験では、ユナイテッドとKLMの個人用スクリーン(が付いてる機材)はリモートコントロール可能だった気がします。正確には、タッチパネル+リモートコントロールだったような記憶があります。最近よく使うのはルフトハンザなのですが、それが問題のタッチスクリーンのみの機材によく当たってしまいます。とりあえず、ルフトハンザに苦情、いやご意見メールでも送ってみようかと思うのですが、こんなことが気になってるのって私だけなんでしょうかね?


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コントロールルーム

実験を行うために研究者が詰めて、データ収集、検出器の操作などを行う部屋をコントロールルームと言います。私たちの今の実験だと、加速器には加速器用のコントロールルームが、検出器側にはそれぞれの実験グループのコントロールルームがあります。今日は私たちの実験のコントロールルームに見学のために学生を連れて行きました。どんなものなのかわかるように写真を貼付けておきます。写真は、この前のLHC start-up dayのときその他に撮られたもので、今日の写真ではありません。どんなに忙しくとも、どんなに重要な時でも、週末は休むのが欧米、いえ、ヨーロッパ人スタンダードなので、日曜のコントロールルームにはこんなに人いません。シフトの人、あるいは本当に頑張ってる人しかいません。

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それはさておき、学生にはコントロールルームを気に入ってもらえたようでよかったです。一人の学生によると、ゴジラに出てくる地球防衛軍(?)のようでカッコいいそうです。確かに見た目カッコよく作ってあり、それを研究所の展示にすべく、ガラス張りのコントロールルームの外側に、一般の人の見学用のスペースを今建設中です。
…私たち研究者が、動物園の動物になるわけですね。

明日帰国するので、しばらくブログ休みます。


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寒い

今の気温10℃ちょい。最低気温は10℃を下回ったようです。そういうわけでとても寒いです。ちょっと前のエントリーに書きましたが、研究所のオフィスも宿舎もアパートも9月のこの時期には暖房が使えないので、ひたすら寒いです。冬物のセーターとかジェケット持ってないですし…。

明後日帰国するのですが、大阪は相変わらず真夏日なんでしょうね。気温差20℃以上になりそうです。


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加速器はナマモノ

LHCの今後の予定はとりあえず来週450GeV+450GeVで衝突させることになったようです。LHCに陽子ビームが入射される時点で450GeVなので、つまり全然加速はさせずに、とにかく衝突させるわけです。加速器側にとっては、ビームを思ったように絞ることができるか(粒子ビームを絞るというのは、イメージ的には光学と同じと思って下さい。光の場合はレンズで軌道を調整しますが、荷電粒子ビームの場合は磁場を使って軌道を調整します。)のテストなんでしょうね。検出器側としては、エネルギーは低くてもいいので、とにかくビーム衝突のデータを見たい、という強い要望があります。ヒッグスとか超対称性とか面白い物理探索はもちろんできませんが、検出器が予想通り動いているかどうかは確認できますし、検出器を調整していくにも、ビーム衝突データがあると大助かりだからです。

来週衝突に成功したら、次のステップ(というのが何か私は具体的には知りません。エネルギーを上げるための磁石のトレーニング?)に向けてしばらくビームは無しで加速器側の調整を行う予定になっています。
…なんてことを書いていたら今メールが来て、加速器の電源の一部の故障で、来週中頃まではビームがないようです。

こういうことが加速器では日常の出来事です。特に実験の開始当初は、こういうことの繰り返しです。そもそも全長27kmにわたる巨大加速器を数ミクロンの精度で設置し、しかも、大部分に超伝導磁石が使われているのですから、全てのパーツが故障無く動くことが奇跡みたいなものです。低温技術を初めとする技術力の結晶でその奇跡を実現させているわけです。そういう精密かつ超巨大な加速器ですから、ビームの振る舞い全てを完全に把握するのは非常に難しいです。よく言われるのは「加速器はナマモノ」なんですね。あまりの複雑系で、全ての粒子の動きをシミュレートすることなんてもちろんできませんし、仮にシミュレートしようとしても、加速器の温度、圧力、その他を高い精度で把握することは難しいので、人間にとってビームをコントロールするというのは、ナマモノを取り扱ってるようなものなのです。昨日のビームの軌道の安定点と今日の安定点は違う、なんてことが普通なわけです。同じセットアップを使ってるはずでもそういうことが起こるのです。

今の実験はあまりにも巨大プロジェクトなため、私たち実験家が加速器のコントロールルームに詰めて意見を言うとか、話を聞くということは全くありません。しかし、私が昔KEKで参加していたB中間子に関する実験では、私のような実験家が加速器のコントロールルームに居座り、加速器の人と一緒に加速器の振る舞いを見るということが行われていました。その時、加速器は本当にナマモノだと思ったものです。


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見知らぬ人と散歩(?)

今朝は酷い目に遭いました。

今住んでるのは研究所から歩くと35分か40分くらいのところで、普段は自転車で往復してます。天気が悪い時はバスを使うのですが、ローカルバスのため1時間に1本か2本。今朝は雨が降りそうだったのでバスを使うことに。通常定刻の2、3分から5分遅れというある意味正確なダイヤで、私は定刻の5分程度前にバス停へ行きました。私以外にもバスを待つ人が3人。ここまではいつもの光景です。

ところが定刻を10分過ぎてもバスは来ません。皆定刻の5分以内遅れということを知っているからなのか、10分過ぎるとどっかへ行ってしまいます。2人はどこかへ立ち去り、残るは私以外に1人。私はと言えば、20分待てば次のバスが来ると思い、迷わず待ちます。なにしろ、歩くよりもバスの方が早く着くはずですから。

さらに待つこと25分ほど、バス停に来たときからはすでに40分が経過しています。でもバスは来ません。ちょっと考えると、逆方向のバスすら一本も見ていません…。そうか、ストか何かで今日はバス運休か、と思い、あきらめて歩き始めました。すると一緒に待っていた人も同じようなことを考えていたらしく、私に話かけてきました。お互いバスは来そうにない、と意見が一致して一緒に研究所まで歩くことになりました。

一緒に歩いた人は研究所関係者ではない普通の人で、道中、CERNのことや研究のことなどを色々説明しました。なにしろ共通の話題はありませんから、向こうも話題としては研究のことに振ってきます。私が何に一番興味をもってるか?ヒッグスだと言うと、なんでか?ヒッグスがないと陽子が不安定、かつボーア半径が無限大になっちゃうから、宇宙の構造が今とは全然違う。というようなことを、もちろん専門用語は使わずに一生懸命説明しました。私の拙い説明(プラス最悪の英語)で相手が理解してくれたとは思えませんが、とにかく、宇宙の構造、歴史に関係があるということで納得してくれて、それなりに話が弾みました。

さらに素粒子物理学者以外にとって興味深いのは、ブラックホールです。しばらく前にハワイ州でLHCではブラックホールを生成する。地球が、そして宇宙が吸い込まれてしまうので、LHC計画を止めよ。という訴訟がありました。その訴訟は棄却されたようですが、最近、数週間前だったと思いますが、今度はヨーロッパで理論化学者が同様の訴訟を起こしたようです。それぐらい、ブラックホールという言葉は万人に興味があるようで、今日もやはり同じような話題になりました。

LHCでもしブラックホールができるなら、同じ規模のブラックホールが、宇宙線が物質に衝突することによって生成される。長い宇宙の歴史と、全宇宙に存在する宇宙線の数を考えたら、LHCで生成されるブラックホールよりも遥かに多くのブラックホールが生成されるはずである。にもかかわらず、宇宙がこうして存在してるということが、万一ブラックホールが生成されたとしても安全であることの何よりの証拠である。みたいな話をこれまた一生懸命説明しました。

興味を持って話を聞いてくれて(なにしろ歩くだけで暇なので?)楽しい道中でしたが、途中で雨が降ってきたのには参りました。バスを40分強待ち、35分強歩き、途中雨に振られ、話が弾んだこと以外は散々の朝でした。

そうだ。LHC start-up day のさらなる続報を期待していた人(がいるのか?)のために簡単な続報です。
…コントロールルームに行くといつもとあんまり変わりませんでした。昨日の騒ぎは何だったのでしょう。昨日だけ来てた人たちって、普段仕事もしてないのにミーティングのときだけ来る人と同じなんでしょうね。ミーティングに出ること=研究と勘違いしてる人、あるいは単なるお祭り好きの人がたくさんいますから。


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続報

"LHC start-up day"の続報です。

昨日の新聞記事に続いて読売新聞でも記事になっていました。報道各社の皆様、宣伝ありがとうございます。今日は日本のマスコミだけでなく、BBCをはじめ大勢の報道陣がCERNに来ていました。マスコミだけでなくgoogleもLHCに対応してます。
google_toppage
すぐに絵が変わってしまいそうなので、image captureしときました。

さて入射したビームが1周したのかどうかはまだわかりませんが、検出器側ではビームが検出器近くまで来ていることは確認できました。この業界の人にしか意味のない図ですが、以下が検出器のevent displayと呼ばれるものです。入射されたビームが軌道がまだ調整されていないために、検出器近くのコリメータと呼ばれる絞りに当たり、沢山の粒子を生成。とりわけミューオンと呼ばれる粒子が多数検出器に当たり、それらが検出されてる様子を示しています。我々専門家にとってはビームが出ている証拠であり、非常にエキサイティングな図です。
FirstBeam
…って、この図を見て興奮できるって、職業病ですね。


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記者会見

また"LHC Start-up day"に関する話題です。

その日を明日に控え、KEKで記者会見が行われました。CERNと回線を繋ぎ、こちら側にいる研究者も同時参加という形式を取りました。そこでの情報がソースになったのか、2つほど記事をウェブ上で見つけました。朝日新聞毎日新聞です。大きな新聞社ということで読売新聞と日経新聞も探したのですが見つかりませんでした。明日以降に記事になることを期待しましょう。

しかし、日経新聞ってよく見ると「科学」とか「サイエンス」っていうカテゴリーがないんですね。日経サイエンスを出版してるくらいなんですから、新聞でも紙面(ウェブ面?)を増やして下さい。よろしくお願いします。…って、誰に向かって言ってるのか謎ですね。


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学生到着

昨日の晩、私たちの大学の修士課程の学生2人がCERNに到着しました。それぞれ約3週間、4週間滞在して、現場の雰囲気を味わってもらいます。若いですし言葉の問題もあるので、現地の研究者と一緒にバリバリ働くというのは難しいですが、普段目にすることのない現場の様子(検出器を見ることはできないので、コントロールルームの様子とか、ミーティングでの議論の様子)に触れ、研究の刺激になればと思っています。もちろん、彼ら自身の研究に関しては、普段大学にいる時以上に頑張ってもらうつもりです。
…なんて真面目なことを書いていますが、このブログ的にはネタになるような活躍が欲しいですね。期待してますよ、Iくん、Tくん。

話は変わりますが、昨日は私にとって激動の一日でした。午前中は検出器関連の仕事で検出器の近くに詰めていて、午後前半は、b-quark起源ジェット同定グループのミーティングでの発表の準備に追われ、午後の後半はそのミーティングに参加、発表。いつものように長い議論があって、ミーティングが終わったのは7時半過ぎ。その後、研究員の人がやっている物理解析にチェックを入れたり、何日か前のエントリーに書いたように検出器のためのソフトウェア開発の打ち合わせが(メールで)あったり、、、とまあ、盛りだくさんの一日でした。しかし、メールでのやりとりというのは本当に消耗ですね。


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LHC start-up 近づく

ちょっと前のエントリーでもお知らせしましたが、大型加速器LHCのビーム入射日(=9月10日)が迫っています。ふと気づくとLHCアトラス日本グループ広報ページなるサイトができていて、そこにも関連記事がありますので、興味のある方はご覧下さい。

世界に向けて情報を発信すべく、ビーム入射当日に報道関係者を世界中から集めて、もしビーム入射が上手く行かなかったらどうするんだろう。本当にその日にビームを入射するんだろうか、と思っていましたが、どうやら「ビーム入射日」というのは正しくなくて、もっと曖昧に"LHC start-up day"とオフィシャルには呼ばれています。というのも、すでにビームはLHCに入射されています。前回のエントリーの時にもすでに入射されていたのですが、「ビーム入射日」って宣伝してるのに、そんな裏事情を書いたらまずいかと思って書きませんでした。でも"LHC start-up day"なら、その日にビームを入射すると謳ってるわけではないので、すでにビームを入射していても嘘ではないですよね。

ということで、本当に何が起こっているかというと、LHCにビームを入射する地点は2カ所あるのですが、そこからすでにビーム入射は行われています。全長約27kmのリングがいつくものセクターに分けられているのですが、日々(?)少しづつ入射後のビームを飛ばす距離(=セクター)が増えていっています。初めのうちは数セクターだけ飛ばして、最後はコリメータというカメラの絞りと同じような役割を果たす構造物を閉じてビームを止めていました。コリメータというものは本来ビームを止めるためのものではなく、絞りなわけですが、そういう使い方をされてたようです。ビームの強度が弱いからOKなんでしょうね。今はビームを飛ばすセクター数も増え、ビームを最終的に止めるのはコリメータではなく、ビームダンプと呼ばれる本来ビームを止めるための構造物になっているようです。

これだけやってたら何をもって"LHC start-up"て呼ぶのか、という疑問を持たれるかもしれません。私も疑問に思いました。じゃあ何をその日に初めてやるかというと、LHCに入射したビームを1周させる、させようとすることのようです。RFと呼ばれるビームを加速させるための高周波電場を加えることなく、磁場の力で方向を制御して、とにかく1周させるのが目標らしいです。加速器のこと不勉強でよくわからないのですが、RFなしでも回るんですね。さすがsynchrotron radiationの少ない陽子です。あるいはRFなしで回すというのは私の勘違い!?
…って、この辺、専門家以外何言ってるのかわけわかりませんね。一般の方でもわかるように努力してはいるのですが、すみません(しかし、これを読んでる人の多くが専門家??)。

とまあそういうわけで、9月10日には、本当にまだやってないことを初めてやり、その様子を全世界に向けて放送、情報発信するのだそうです。度胸いいですね。


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ワイン試飲会

おとといの晩に引き続いて、昨日もイベントがありました。

フランスでは学校の体育館(?)のような大きな建物で、ワインの試飲会、あるいは地元の物産展(これもワインが中心)が催されることがあります。去年CERNに滞在していたとき、美女に誘ってもらい物産展を満喫したのですが、今年もまた同じ女性に誘ってもらって、昨日ワインの試飲会に行って来ました。メンバーは他に、美女同様CERNに長期滞在して最前線で頑張っている若手研究者3人を加え総勢5人。買い込んだワインを積めるように、車2台での移動でした。

私はビールを飲まない日は数年に1回あるかないかというビール党なのですが、ここスイス、あるいはフランスでは、ビール党の私ですらワインを飲もうかと思うくらいワインのコストパフォーマンスが高いです。そんな場所での試飲会ですから、規模も大きい。各シャトーごと(?)の展示だと思うのですが、展示してるブースの数が50か60くらい(?)。そして各ブースごとに何種類かのワインを用意しているので、とても全部試飲することはできません。

仕組みとしては試飲して美味しいと思った物を買える(ちなみに地元の人々は何本ではなく、何ケースという単位で買います)のですが、去年の物産展では誘ってくれた美女以外に飲み仲間も一緒だったので、味を吟味するということは忘れ、とにかく飲みまくり。その物産展ではチーズやら生ハムのブースも沢山あったので、アテに困ることもなく、誘ってくれた美女に呆れられるほどの飲みっぷりでした。

今回は去年の教訓を生かして恥ずかしい行動を取らないように注意(ホントか?)しつつ試飲。そのおかげでベロンベロンになることはなかったのですが、やっぱり、数カ所目のブース以降は味がよくわかりません。というのは、違うワインを飲む場合、時間を空ければいいのですが、そこは飲んべえの悲しいサガ。我慢できず、前のワインの味が口に残った状態で違うワインを飲んでしまうので、そのワインを味わうためにはそれなりの量を飲まなければなりません。ということで、結局少なくない量のワインを飲んでしまうことになり、その後は酔っぱらいの定番状態---何を飲んでも美味い状態---で、試飲ではなく単なる飲みになってました。
…すみません、去年の教訓はあまり生かされてはいませんでした。いや、去年に比べたら恥ずかしい行動はなかったと思うのですが。

そんな楽しい試飲会で「何を飲んでも旨い状態」になる前に2本だけ買い、お土産(来週には帰国します)にしようと思ったのですが、ワインがあると思うと消費したくてたまんないんですよね。来週まで飲まずにいるべく自分との格闘が始まっています。って、その戦いは今日くらいで終わってしまうかもしれませんが…。







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昨日のこと

昨日レストランに着いたのは予定よりも30分遅れ。席がまだ確保されてるか心配でしたが、それよりも気になるのは"kazu"で予約が入っているかどうか。"kazu"で予約してることを伝えると、ちゃんと予約入っていました。念のためリストを覗き見すると、"keju"でした…。

でも今回はKevinを名乗っている訳ではないので安心。一緒に行った美女2人と会話も弾み、楽しい食事でした。



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レストランの予約

同僚の研究者と晩飯を食べに行く予定なのですが、金曜であること、すいている時間を狙って行けないこと、からレストランに予約を入れたのですが、それで思い出したことがあります。

以前にも予約して行ったことのある店なのですが、前回行った時は予約していたにもかかわらず私の名前がなかなか見つからなくて、店の人に名前を繰り返し聞かれ(私は「かず」で予約してました。)、"Kazu"だ。"K", "A", "Z","U"だ。と言うと店の人は、"K, Kate,,,"とKで始まる名前を一生懸命探しました。一緒に表を見ても名前見つかりません…。が、店の人が何を勘違いしたか"Kevin"という名前を見つけると"Kevinか?”と尋ねてきます。そこでもちろん答えました「イエス」と。

本当のKevinが来て面倒起きたら嫌だなとは少し思いましたが、一緒に行ったメンバーは筋金入りの大酒飲みばかり。すぐに勢い良くシャンペンやらワインを飲み始め、Kevinのことはすぐに忘れてしまいました。帰る頃にはKevinのことなんてすっかり忘却の彼方でしたが、幸い苦情も文句も言われませんでした。たぶん。大量に飲んだので記憶が抜けてるだけなのかもしれませんが…。

そういう楽しい思い出のある店ですが、今回はちゃんと「かず」で予約が入っていることを祈ります。


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シフト

今やってる実験は私にとって4番目です。最初が50人程度、2番目が200-300人程度、3番目が600-700人程度、そして今の実験の共同研究者の数が約2000人、と望んでいるわけでは全くないのですが、段々規模の大きな実験に参加しています。私たちの実験というのは一旦走り始めると加速器は休まず動き続けるので(休んで欲しくないのに故障で動かない時はありますが)、基本的に24時間データを取り続ける、少なくともいつでもデータを収集できる状態でいないとなりません。そのため1日3交代(が標準)でシフトをとります。

そのシフトの人数ですが、最初の実験が2人、次が3人、3番目が6人から7人(私がいたときの話で、今は4人程度になってるようです)、とまあ実験の規模が大きくなるにつれて増えています。なので今の実験でも10人程度は仕方ないかと思うのですが…
今私がかかわっている検出器のシフトだけで4人使っています。検出器はどういう単位で数えるかにもよりますが、7種類くらいあります。もしどの検出器も同じ人数をシフトに費やすとそれだけで30人弱、さらに検出器だけでなくデータ収集システム、データのクオリティモニター、などなどを合わせるとさらに10人弱。これだけでなく各ソフトウェアグループでもシフターを応募しているので、もろもろ合わせると50人くらいになっても不思議ではないシフトの数です。

…ありえません。
human resourceの無駄遣いとしか考えられません。例えば、自分がかかわっている検出器のある部分は私はエキスパートとカウントされますが、別のシフトを取ろうと思うとそれぞれレクチャー、プラス、トレーニングを3日づつ受けないとなりません。しかも、そのシフトというのは単に温度モニターをチェックし続けるだけで、アラームなりウォーニングがあれば、他のシフターがいれば十分なものばかりです。

というわけで、自分自身も文句言ってるし、色々な人がシフターの数を減らせと言っていますが、この先どうなることやら。


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逃避

昨日、今日と突然忙しくなっています。検出器関係のソフトウェアの開発もしてるのですが、突然テクニカルな仕様についてクレームがついて、慌てて修正をしているからです。それだけなら特別忙しくはなかったのですが、別の研究テーマに関するミーティングで発表があったのと、オフィスにテレビ会議用のハードウェアが届けられてその設定に時間を取られたため、突然の忙しさに見舞われました。特にテレビ会議システムの設定では、ネットワークの設定に手間取りました。

今いる研究所ではIT(Information Technology) Departmentというコンピュータ部門があって、通常ユーザーが私用するネットワークの管理は、そこが一切を行っています。WEBからrequest formを送るか、それで解決できない場合はメールでコミュニケーション、という形式で、直接人と話をしたりすることはありません。それはそれでいいのですが、一旦こちらのリクエストが誤解されると、それを修復するのが非常に面倒です。今日もこちらがして欲しいことを理解してもらうために何度もメールの交換があって、いや本当に消耗でした。

その上に今やってる仕事がソフトウェアのテクニカルな問題で、そもそもコンピュータの専門家でない私にとっては、なるべく避けたい内容。しかし、実験開始まで間近で先延ばしするわけにもいかず…周りの人に教えを乞いながら臥薪嘗胆が続いています。物理解析、あるいは検出器の解析ならソフトウェアをさわっていても楽しいですが、実行時間を短くするため、占有メモリー領域を小さくするため、などなどのためにひたすらコードの改善をしていくという作業は、これまた私にとっては消耗です。

そんなわけで、ひたすらコードと格闘していないとならないのですが、その逃避行動として今こうしてブログを更新しています…。


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