ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

学会とATLAS日本グループ会合

先週の土曜の晩に日本に戻り,日曜と月曜は学会に参加。そして昨日はATLAS日本グループ会合でした。

学会の参加したセッションでは議論をそれなりに楽しみましたが,ATLAS日本グループ会合を控えて,様々なレイヤーで,様々な人と打ち合わせを個別に行ったので,非常に忙しい3日間でした。でも,学会には多くの人が集まり,まとめて色々な話ができるので効率よく色々なことを進められるので,充実していたといえば充実していた3日間でした。

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現場の空気

今回のCERN出張は学会直前,かつ,年度末ということでCERNに滞在している日本人が非常に少なくなっています。それでも,実験現場で活躍している何人かと晩飯を食べに行ったり,仕事の話をしたりしています。自分自身が実験現場の最前線で研究を行う機会はほとんどありませんが,現場で頑張ってる彼らと話をすると,現場の空気を感じて,なんとなく自分も実験をやってるような気になれます。こうやって頑張っている人間を目の当たりにすると,彼らが頑張って研究を続けられるために予算獲得を頑張らないとならない,というモチベーションが上がります。

現場とマネージメント側の意思疎通が重要なのはわかっているつもりで,なんとかコミュニケーションを取りたいと思ってはいるのですが,いかんせん,こういう機会が少ないです。日本からはCERNはやっぱり遠いですよね。

昨日は理事会に出席して,その後,議事録書き。まだ終わっていないので,今日の出発前までにはなんとか仕上げてしまいたいところです。理事会に出席するだけでなく,そこでどういう議論がされたかを文科省に報告するのが重要な任務なので,現場の風を感じたところでモチベーションを上げてさくっと終わらせようとしています。

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とある契約終了

年度をまたいでいた契約があったのですが,それがようやく終わりそうです。数日前に,全ての物品が納品され,めでたく契約終了ということになりそうです。この件では,入札やその後の製造トラブルでの対応で契約係に非常にお世話になりました。また,財源がややこしいものを使ったために,とある研究契約の締結を結ぶ必要があり,それについては国際企画係という部署にこれまた非常にお世話になりました。こういう案件を扱った経験が皆無な上にKEKに異動直後だったので,自分自身苦労しましたし,関係部署の担当者には本当にご迷惑をおかけしたのではないかと思います。

大きなプロジェクトを動かしていると,研究の現場だけではなく,買い物ひとつにしても後方支援が極めて重要だということを身を持って経験し,自分にとっては非常によい勉強になりました。ロジスティクスが重要であることを頭ではわかっていても,当事者になってみないとわからない大変さもあるし,実務面でどうすればいいかを全く知らない白紙状態だったので,本当に学ぶことが多かったです。大昔に自分がポスドクだったときのスーパーバイザーDMが,当時一緒にBelleをやっていたKEK所属のある人について「彼はKEK内のどういう部署に働きかければモノが動くのかを一番よく知っていて,そういう面では頼り甲斐がある」という趣旨の発言をしていたことを思い出しました。当時はピンとこなかったのですが,最近は彼が言いたかったことがよくわかるようになりました。

いずれにせよ,長い時間のかかった契約がようやく終了できそうで,ホッと一安心しています。関係各所の担当者のみなさんには本当にお世話になりました。ありがとうございます。

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第129回LHCC

一昨日と昨日はLHCCで,一昨日が公開セッションでした。LHCCというのは,LHC実験に対するPACです。そこで,YくんがピクセルのDAQアップグレードに関するポスターセッションで発表したはずですが,どんな感じだったのか気になるところです。

公開セッションのスライドをチラリと眺めて見ました。とりわけ目新しいことがあるわけではなく,2017年の加速器の予定や,それに向けた実験側の準備の状況報告が主な内容だったようです。

加速器についてはシャモニーのワークショップですでに決められたことの報告ですが,LHCの今年の積分ルミノシティは45/fbが目標であること(一応,正式には3月になってから決定することになっていますが),2017年と18年は重心系エネルギー13TeVで走ること,これらが決定事項のハイライトですかね。ハイライトと言っても驚くような内容ではありませんが。

にしても,LHCのルミノシティは調子いいですね。想定以上に,設計値以上の性能を出しているので,検出器側もそれに追いついていくために必死です。先に書いたピクセル検出器のDAQアップグレードもルミノシティ向上に対応するためですし,その他にも,検出器トリガーともに現場では高いルミノシティに追いつくための努力がなされています。1kHz近くでデータを書き出していることに各国のfunding agencyが難色を示していましたが(テープやディスク台が想定以上に高くなることへの懸念),データサマリーデータのサイズを小さくするなどの対応で, 少なくとも2017年中のデータ収集では去年同様のレートでデータを記録できる見込みらしいです。

あと,物理の結果はMoriond前なのでそれほど新しい結果は出ていないのですが,個人的にはWの質量測定結果が気になりました。中心値がどうこうではなく,誤差の小ささが物凄いです。ATLASが出した結果は,80370+/-19MeV。その精度なんと0.02%です。恐ろしい。常に系統誤差がアグレッシブだったCDFの測定精度とほぼ同じところまで来ました。ATLASは逆に系統誤差に対して極めて保守的で,私からすると大きく付けすぎだろうという結果が多いのですが,そのATLASからこれだけの精度の測定が出たというのは驚きです。

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running coupling constant の訳語

英訳の際にいっつも困っている言葉があります。Running coupling constant です。何と訳せばいいのでしょうね。日本語の教科書や,英語の教科書を翻訳したものを見ると,実効結合定数とか有効結合定数とかが多く使われているみたいですが,相当ピンときません。だからと言って上手い訳語を思いつかないので苦労しているのですが,いや,毎回頭を悩ませます。

その辺の話でついでに(?)出てくるのがrenormalizationですが,そちらについては何故か抵抗感なく,世間で使われている「繰り込み」を使っています。だったら,runnning coupling constantのほうも世間でよく使われている言葉でいいじゃないかという気もするのですが,あまりに自分のイメージとかけ離れていて,無駄な努力とわかっているのに毎回何かよい言葉がないか考えてしまいます。

Running coupling constantと英語で書いてしまってもいいような場面ではそうしてもいいのですが,もう少し硬い文章のときは本当に毎回悩んでいます。エネルギー依存する結合定数...うーん,すっきりしません。。。

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