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ATLAS at Anywhere (旧 ATLAS at Osaka)

アクシオン?トリチウム?

こんなプレスリリースをみつけました。XENON1Tで,低エネルギー電子散乱事象の過多が見えているそうです。

可能性としては,トリチウムバックグラウンド,アクシオン,あるいはニュートリノの磁気モーメント。たぶん,アクシオンだったら面白いなと思う人が多いのだと思いますが,今後の進展が楽しみです。XENONnTが動けばすぐに決着がついちゃうんですかね。

しかし,こういうニュースを目にすると,脊髄反射的にバックグラウンドじゃないのか?と思ってしまうのはよくないですね。予算を取るため,同じことかもしれませんが,他分野の人に説明するときに,理論からの面白げなアイデアに乗っかりたくなってしまうのですが,今の素粒子物理の現状を鑑み,また自分が実験物理屋であることを考えると,理論のバイアスを排除して虚心坦懐に新物理探索の位相空間を拡げることが重要だと思うのですが,だから,こういう事象過多についても心を無にして結果を見なければならないのに,なかなかそういう目で見るのは難しいもんです。

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単位には気をつけましょう

学生,特に学部学生に対する講義や説明では,単位には気をつけましょう,ということを口を酸っぱくして言い続けていましたが,そういう自分自身が単位を正しく使えていなくて計算にひどく苦労してしまいました。

ある人の表現を借りると,哀れな物理屋の末路を突っ走っている私には,自分で物理量の計算をする機会が極めて少なくなっています。ですが,ちと気になることがあって,ある計算を自分でやってみました。計算と言っても世間で知られている式に数値を代入するだけなのですが,得られる値があまりにも不自然。元の式があっているのか確認をしてみましたが,どうも間違いなさそう。電磁気だったので,自分が思っている単位系で正しいのかどうかを確認しますが,それも正しそう。計算を繰り返してみますが,単純な計算ミスもなさげ。ということで昨日から悩んでいたのですが,先ほど解決。冒頭にあるように,やっぱり単位を間違えていました。MKSA単位系を使うところまではよかったのですが,エネルギーの単位としてジュールを使うべきところと電子ボルトを使うべきところが混在していて,そこを全て正しく入力できていませんでした。自分がよくやる間違いとして,自然単位系をどこかで使ってしまっているのかと思ってそればかりチェックしていましたが,もっと基本的なところで間違っていました。

確かに,哀れな末路を突っ走っているかもしれませんが,自分で計算してみて,納得の値を得られると気持ちのいいもんです。いやー,すっきりした。

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めでたい話

この春にD論を終え,職探しをしていたHくんの就職が決まりました。めでたいです。この春,ATLAS KEKグループに加わった人たちの歓迎会をまだやっていないことが,最近の私の最大の懸念だったのですが,Hくんのお祝いをやりに行けてないことも,懸念事項に加わりました。でも,嬉しい懸念となりよかったです。おめでとう。

もう一つ,今朝新聞を見たら知ってる人の顔写真付きの記事がありました。どんな悪いことをして捕まったのかと思ったら,賞を受賞していました。Iさん,おめでとうございます。新型コロナそのものならまだしも,自粛警察とかギスギスした社会に向かって真っしぐらに進んでいることを思わせる鬱々としたニュースが多い中で,知ってる人にこういう明るいニュースがあると嬉しいもんです。

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激しく紙ベース

某理事は,常々KEKのことを「CERN,Fermilabと並ぶ世界三大素粒子研究拠点」と宣伝せよと言ってます。三大なんちゃらが好きなのは日本人特有の概念だそうで,周囲のインテリの人たちにその概念についての蘊蓄を語ってもらったことがありますが,今書こうとしているのは日本人が「3」という数字にこだわりがあるかということではありません。

世界三大拠点(?)の一つなのに,KEKの計算機の管理が恐ろしいまでに紙ベースで多くの人が悲鳴をあげています。しかも,単に紙ベースなのは構わないのですが,あらゆるシステムが独立に紙ベースです。
- 中央計算機
- メール
- VPN
- 無線LAN
- Vidyo
- webシステム(恐ろしいことに,サイトごとに申請が必要)
- アジェンダシステム
- wiki(これもどうやら各々のスペースごとの申請が必要らしい)
すぐに思いつくだけでこれくらいあります。

さらに泣きたくなるのは,それぞれの申請に自分の自筆署名+管理者の署名が必要,かつ,申請が受け付けられた後にパスワードが送られてくるわけですが,それがまた紙。今は在宅勤務なのでメールでの受付が可能みたいですが,当初は,そうなっていたのかどうか下々は知らなかったため,在宅勤務をしたくても,申請をするために出勤(誰かのサインも必要),でもってアカウントができたかどうかを確認するために出勤(アカウントができたお知らせメールすらないので,所内便が来てるかどうかを確認しなければならない),という恐ろしく不条理な行動をしなければならない人が数多くいました。

webやらテレビ会議システムは大学の人も使うのですから,膨大な申請が必要です。たとえばATLAS日本グループだと100人オーダーの人が申請するわけですが,当初はそれ全ての申請書に私がサインをしなければならない,という恐ろしい障壁がありました。この点については,Hさんという人が担当部署と交渉をしてくれて,個々の申請に対してサインは不要,全体に対して一筆書くという特例措置を認めてもらいました(Hさん,ありがとうございます)。しかし,アカウントができあがると,パスワードの記された紙の束が私のところに届きますので,それを私がそれを大学の人に配らなければなりませんでした。パスワードの紙を郵送するのは微妙なので,研究会のときなどに手渡しするということをやったのですが,なかなかに辛い作業でした。

紙ベースの死守,アカウントを統合しない,この2点のうち,どちらか1つでいいから譲歩してもらえればユーザーの利便性は飛躍的に高くなりますので(もちろん,紙ベースではない統合アカウントが一番ですが),各方面から非常に多くの強い要望が出ていると思うのですが,いつになったらこの不便さから解放されるのか。。今回の在宅勤務で少し突破口が開けたようにも思うのですが,新型コロナ騒ぎが収束したらその先どうなるのか,興味深いところです。しかし,IT Division が紙大好きというのはなかなか面白い話です。安全度が高いと言えば高いのでしょうけど。。

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在宅勤務

在宅勤務が認められてから,KEKのATLASグループメンバーは私も含め在宅勤務を強く推奨実施しています。その在宅勤務第1週目は,年度変わりに伴う書類仕事がひと段落して,テストビームラインのことなどを勉強しつつ珍しく物理屋らしく過ごせたのですが,先週と今週はなんでそうなったのか謎ですが,とにかく忙しい2週間でした。せっかく物理屋に戻ったと思ったのに,一瞬で日常に戻ってしまいました。でも,明日からは5連休。のんびりと家族と過ごしたいと思っています。

ところで,3週間の在宅勤務で気づいたのは,仕事をするには良い椅子が欠かせないということ。ソファに座ってリラックスしちゃうとやる気が全然起きなくなるので,椅子に座って机に向かって仕事をしているのですが,オフィスで使っている椅子と違って長時間座りっぱなしだと尻と腰が辛く,集中力を落とす原因の一つになっています。あと,服装も,リラックスした家着,ジャージだと,なぜかやる気が起きないので,毎朝いつもKEKに行くときに来ているような服に着替えています。って,私の普段着はジャージと大して変わらないような気もするのですが,そのわずかの違いで集中力が変わるのは面白いものです。

さて,この在宅勤務,いつまで続くことになるのか。緊急事態宣言はまだ伸びそうなのでゴールデンウィーク明けもしばらくは在宅勤務になりそうです。ちなみに,CERNでは,新型コロナ対応を3段階で定義していて,今は,一番深刻なstage 1。ユーザーはCERNに入れないシャットダウン状態で,安全業務に関わるなど,特別な人以外は入構できません。この状態が確か3月半ばから続いていたのですが,スイスとフランスが落ち着きつつあることを受けて,5月半ばにはstage 2に戻すことを目指しています。ただ,stage 2でも誰もが入構できるわけではなく,私のような一般ユーザーが様々なコロナ対策をした上で入構できるようになるstage 3はまだまだ先で,9月中旬以降だと想定しています。一刻も早く,自由な研究活動をやれるようになりたいですが,まだしばらくは我慢が続きそうです。

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