スクールと研究会2012-05-21 Mon 09:23 先週の木金土は,琵琶湖畔で春のスクール。去年に引き続き2回目の企画でした。昨年とほぼ同じ,60名ちょいの人に集まってもらい,20人の学生の講演と8人のポスター発表。そして4人の講師による講義。非常に活発な議論があって(なぜか2日目だけは学生さんがおとなしかったですが),まさに盛況と言った感のある催しとなりました。参加してくださった皆様ありがとうございました。 反省点は,やはりスケジュールがタイトになってしまったことです。講演希望者が徐々に増え,なるべく希望者全員に発表してもらおうと思っていたこともあって,どんどんスケジュールが詰まっていってしまいました。来年以降開催する場合は,もっと議論の時間が長く取れるような工夫をするつもりです。それから,去年の反省を踏まえて,講師の方々には「スクール」の講義,講演ではなく講義であることを強調し,基本的なことからやってくださるようにお願いしていたのですが,その注文を聞いて実行してくれた人,実行しようとしてくれた人,あまり聞いてくれなかった人,と色々いました。この点については,次回以降の講師依頼の際に更に強くお願い,あるいは人選の段階で気をつけなければ,と改めて感じました。 ところで,一つ気がかりなのは,優秀講演賞の評判です。参加学生からこれから生の声を聞こうと思いますが,我々の世代,しかも研究者になってる人間は基本的にアグレッシブなのでこういう企画が好きなのですが,若い人にはアグレッシブな人があまりいないので,こういう企画が実は好きではないのかも,という心配を後から少ししています。にしても,かなりの額の賞金です。優秀講演賞,次点,それから3つの審査員特別賞の5賞を設けたのですが,優秀講演賞>>次点>審査員特別賞となっており,優秀講演賞の賞金はそれを目指して講演しても悪くないと思えるくらいの金額にしました。私みたいな貧乏人だったら,エサを目の前にぶら下げられて頑張る気満々になるのですが,若い人にとってどうだったのか気になるところです。 そして日曜は,同年代の研究者が少人数で集まって研究会。少人数でしたが,理論,加速器,宇宙関連の人たちまで幅広い分野の人間が集まって,言いたいことを率直に言いあい,非常に有意義な研究会を開催できました。久しぶりに物理の議論に集中できて,非常に楽しかったです。 |
歩測その後2012-05-14 Mon 21:56 だいぶ間が空きましたが,なんとか生きてます。ですが,月火水が授業とミーティングの連続,木金土日が出張という日々がこれから続く(続いている)上に雑用と複数の書類書きに追われているので,今月の更新頻度は極めて低くなりそうです。 そうだ,前回の続きを。 その後も歩測を何回か続け,柴原口旧入口と新入口どちらが距離が短いのかを確かめようとしました。それぞれ4回づつ測り,旧入口114, 115, 112.5, 113歩。新入口110, 114, 113, 112.5歩となり,旧入口114±1歩,新入口112±2歩という結果になりました。うーむ,私の歩測の精度ではどっちが近いのかわかりません。ぶつぶつ言いながら歩くのはもう面倒になったので,新入口のほうが少し近そうだけどあんまり変わらん,という計測前にぼんやりと予想していたのと同じ結論に満足してもう歩測はやめます。 …いやー,これって,真面目に何かを測ろうと思うと極めてよくぶつかる結論です。もっと測定精度を上げないと何も言えない,良い検出器を頑張って作ろうっていうことになってしまうのですね,何事も。 |
114, 110, 1142012-05-02 Wed 22:22 意味不明なタイトルです。いや,私にとっては意味があります。って,大した意味ではないのですが…。 私たちの大学の豊中キャンパスは,最寄り駅として阪急石橋が有名ですが,理学部の人間にとっての最寄り駅は圧倒的に大阪モノレールの柴原。理学部の敷地の端からだったら,徒歩1分とか2分というオーダーです。私のオフィスからだと5分強といったところでしょうか。まあ距離は今日の話とは関係ないのですが,私はモノレールで通勤しているので柴原で下車,正門ではなく柴原口という入口から大学に入ります。 その柴原口が最近,と言っても1ヶ月くらい前春休みの間に改築,ではなく何と呼べばよいのでしょう,改修でしょうか。まあとにかく大々的に工事されて綺麗になったのです。今まであった出入り口だけでなく,ちょっとした遊歩道も設けられてそこからも出入りできるようになったのです。今までの出入り口をショートカットする形で作られているので,素直に考えれば少しだけ今までよりも駅への距離が短くなっているはずです。ところがその遊歩道は微妙に道が真っすぐではないんですね。かっちょよく見えるように少しだけグニャグニャと曲げられてる上に,ショートカットしてるのに最短地点を真っすぐ結んでいないのです。 そうは言っても100mもないような遊歩道なので,新しい出入り口を使い遊歩道を経由しても,元の道と出入り口を経由しても,距離的にはほとんど変わりません。そんなわけでここ1ヶ月,人通りが多くて曲がっている遊歩道を敬遠して,元々の経路で大学に出入りしていたのですが…やはり気になるのです,どちらが距離的に得をしているのか損をしているのか。 そこで,昨日は大学へ来るときと家路につくとき,それぞれ別の経路を辿り基準点を決め歩数を数えました。その結果,元々の経路114歩。遊歩道110歩でした。その差わずか4歩。違いはわずかに4%以下です。こうなると実験屋の血が騒ぎます。その測定結果に間違いがないか確かめたくなり,今朝大学に来る時遊歩道を使い歩数を数え直すと114歩。昨日より4歩も増えています。昨日とは靴が違うからそもそも歩幅が変わったのか,雨の影響(傘をささしていること,あるいは無意識に滑らないよう小幅になってる可能性)で歩幅が変化したのか,はたまた単なる数え間違いか,とにかく114歩になってしまったのです。。 これで,今日の帰りも歩数を数えることが決定。この作業(?)がここしばらく続きそうです。いやー,アホです。 |
スクールのこととか2012-05-01 Tue 17:50 宣伝していたスクール2つの締め切りが両方とも先週でした。10月の福岡での国際スクールの締め切りが23日,今月半ばに琵琶湖畔でやるスクールの締め切りが27日。どちらもそれなりの参加者数を集めることができ,主催者側はホッとしています。申し込んでくださった方,宣伝してくださった方,どうもありがとうございます。国際スクールに関してはこれから選抜を行わなければならないので,大量の申込書と推薦書を読んで,選抜のためのミーティングまでに全員の採点をしなければなりません。ゴールデンウィーク後半の私の宿題の一つとなります。 話は変わりますが,大学では昨日と今日がいちょう祭と呼ばれるプチ学園祭でした。理学部でも一般向けの施設開放的なことを例年通り行っているのですが,メインに催しが行われているのは昨日。今日はそれほどの企画はありませんでした。が,そんなことを知らない大学時代の同期Aが大学にやって来て,ついでに研究室を訪ねてきてくれました。短い時間でしたが,研究室を案内しつつ四方山話。懐かしい友人と色んな話ができて心和むひとときでした。 |
教育は公共財ではないのか2012-04-27 Fri 19:55 少し前に書いた通り,今学期は月火水と授業。今週からは全ての授業が本格的に始まり,学期の初めということで慣れていないせいもあり,毎日授業が終わったあとは喉がカラカラでした。その後,昨日と今日は大学の委員会,というか会議の連続。昨日は午前中が湯川記念室委員会なる委員会,午後は物理学専攻の運営会議。そして今日の午前は物理学科の広報委員会なるものに出席しました。広報委員というのは今年度からなのですが,他の学科は委員全てが教授。なぜか物理学科だけは准教授。と書いてて気づきましたが,昨日の委員会も私以外は教授だけ。よく言われていますが,私たちの大学の理学部は,他の大学に比べて権利というか権力が教授に集中しています。大講座制というのもありますが,准教授は博士課程学生の学位論文の主査になれなかったり,大学院入試時に学生を選ぶ会議には加われなかったりと,教授と准教授の間に大きな権力差があります。というわけで,身分も権力も給料も教授と准教授では違うはずなのに,私の態度があまりにデカ過ぎるからなのか,雑用負担は教授ばりです。とほほ。 まあ,引き受けている雑用は大したことありませんし,見えないところで教授たちは数えきれない雑用を抱えているのでしょう。と,タイムリーなことに,今年度の物理学専攻の役割分担(なんちゃら委員みたいなもの)の一覧が昨日配られたのでそれを眺めると,なんと役割の数だけで84。しかも1つの担当が複数の役割もありますから,延べ人数では100人くらい必要。それに対して教授と准教授の数を合わせても30人程度。しかも,まあ,ぶっちゃけ何にもしない人も何人かいます。話が脇道に逸れますが,こういうのが不思議なんですよね,大学って。100の仕事を30人で分けようとしたら一人で3つか4つの仕事をこなさないとなりませんが,そういう風に均等に仕事が割り振られていません。全然やってない人もいるんですよね。おっと,それは置いとくとして(良くないけど),目に見える雑用だけでもこんだけあるんですよね。私も今日は,午前の委員会で決まったことの処理のために時間を費やしています。 おっと,だいぶ前置き(=愚痴)が長くなりましたが,言いたいのは何かというと,やっぱり大学はスタッフの数が少な過ぎます。大学だけじゃない,どこも人手不足だと言ってる人の姿が目に浮かぶようですが,とりあえず異業種間の比較はやめて違う国と比較すると,日本は驚くほど大学教員数が少なそうです。少なくとも国が高等教育に使っている予算は,GDP比でも国家予算比でもOECD諸国中最下位。正確にはどっちかがビリで,どっちかがブービー。見事です。でもって,小学校から高校までに対して使っている予算はそれほど少なくありません。というか,ほぼ平均的。ですが大学以上に対しては欧米先進国のほぼ半分。悲惨な状況です。よくアメリカの大学は私立有意だと言われますが,そんなアメリカに比べても半分くらいです。あと,大学同様悲惨なのは小学校就学前,つまり幼稚園とか保育園に対する予算。むしろ大学よりも酷くて,先進国の半分どころか数分の一しか金をつぎ込んでいないようです。 日本では公共の予算をなんでここまで教育に使わないんでしょうね。大学教員の勝手な言い草だとわかってますが,国力を保つためには他の国と同じくらいの予算はやっぱり必要です。国際競争で頑張っている会社だって,開発費はやはり他の国のライバル会社と同様の規模で使っているのではないでしょうか。もちろん例外的に少ない資金で頑張ってる企業もありますが,逆に資金はあっても競争に勝ってない会社もあって,結局,身もふたもない言い方になってしまいますが,競争では資金がモノを言うのではないでしょうか。しかも,教育って企業人にだって必須の要素で,よく大学生は勉強してないとか,大学は何にも教えてないとか言いますが,だったらなんで高校3年生を企業では雇わないのですか。いや,極論なのはわかりますが,やはり,大学1年生と修士を卒業した学生では,少なくとも物理学科の学生の場合,全く比べ物にならない能力差です。でも,そこに投資している資本が他の国の半分,下手すると半分にも届いてないというのは,本当に国として将来ヤバいのではないかと不安になります。 少し前にこのテの話題を取り扱った本を読んだのですが,日本には教育が公共財だという考えがないんだそうです。教育を受けるには身銭を払えと,確かにそういうところがあると感じます。でも,なんでなんでしょうか。教育って,国防とか,道路とかと教育って同じじゃないんですかね。いや,書いてて思いましたが,国を守るという観点で国防と同じですよ。それに,言いたいことの本筋からは微妙に外れるかもしれませんが,少なくとも,金持ちでも貧乏人でも同じ能力があれば同じだけ教育を受けられるようなシステムがあるのが普通だと思うし,多くの先進国ではそうなっているのに,なんで日本ではそうなっていないんだろう,と悩みます。そういう教育をしてこなかった教育のせいなんでしょうかね…。 |






